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法華経の女人成仏と悪人成仏について教えてください。

A 回答 (2件)

お釈迦様は、ここで、驚くべきことをお告げになります。


お釈迦様の教団の中では、極悪人と考えられていた提婆達多が、実は恩人であり、
将来かならず仏に成れるというのです。
提婆達多というのは、お釈迦様にとってはいとこに当たる人物なのですが、
人間的にはいろいろと問題があり、ついにはお釈迦様を殺害しようとまでした人物です。
つまり、お釈迦様の教団の中の人々にとっては、あの極悪人の提婆達多ですら仏に成れるのなら、
誰でもが仏に成れるはずだ。もちろん自分にも・・・と思えるわけであり、
「仏性の平等」というものが明確に理解できるわけなのです。実に巧みなお釈迦様の説法であると思います。

『提婆達多品』の後半は、「女人成仏」の話です。
まずは、智積(ちしゃく)菩薩と文殊師利菩薩の対話から始まります。
  
その時、下方の世界からやってきた多宝如来にお供している智積という名の菩薩が、多宝如来に申しあげました。
「もうそろそろ本土へお帰りになりませんか」
するとお釈迦様が、智積に仰せられました。
「善男子よ、しばらくお待ちなさい。この世界には文殊師利という名の菩薩がおります。
その菩薩に会って、至上の法についていろいろ話し合ってから、本土に帰られたほうがいいでしょう」
そうしている時、当の文殊師利が、千枚の花びらをもつ車の輪ほどもある蓮華の上に坐し、
同じように蓮華の上に坐したお供の菩薩たちと一緒に、大海の底の娑竭羅竜宮から
ひとりでに湧きだしてきて虚空に浮かび、霊鷲山の上空まで達しますと蓮華の坐から下りて、
お釈迦様の前まで来て、お釈迦様と多宝如来のみ足に額をつけて礼拝し、
恭敬の意をささげてから、智積菩薩の所にいって、お互いに挨拶を交わし、
退いて智積と真向かいの所に坐りました。
智積菩薩は、文殊師利菩薩にたずねました。
「あなたは、竜宮に行かれて、何人ぐらいの衆生を教化されたのですか」
文殊師利菩薩は答えました。
「その数は無数であり、とても数えきれません。
私の口で説明できるものではありませんし、あなたの心で推測できるものでもありません。
ちょっとお待ちください。今、その証拠が自然に現われてくるでしょう」
その言葉がまだ終わらないうちに、たちまち無数の菩薩が立派な蓮華の上に坐って大海から湧きだし、
霊鷲山の上空に集まってきました。
これらのもろもろの菩薩は、みんな文殊師利菩薩が教化した者たちです。
すべての人が菩薩の行を完成しており、一同口をそろえて、六波羅蜜の大切さを強調するのでありました。
また、もと声聞であった人は、虚空にあって、声聞の行の大切なことを強調するのでしたが、
しかし現在では、その人たちも大乗の空の教えを修行する菩薩であるのです。
文殊師利菩薩は、智積菩薩に言いました。
「私が大海において教化した結果は、このようなものです」

その時、智積菩薩は即座に偈をつくって、文殊師利菩薩をほめたたえました。
「あなたは、大いなる智慧と徳をもって、強い勇気と意志力をもって、無数の人々を教化されたのですね。
今ここに集まっている人々と共に、私はその証拠をつぶさに拝見しました。
あなたは、すべての物事の真実の相について説き明かし、唯一の真実の教えを明らかにし、
広くもろもろの人々を導いて、速やかに仏の悟りを成就させてあげたのですね」
文殊師利菩薩は言いました。
「私は海中において、常に唯一つ、妙法蓮華経の教えを説いていただけです」
これを聞いて智積菩薩は、文殊師利菩薩に問いかけました。
「この妙法蓮華経は、非常に奥深くて高遠な内容の教えであり、すべての教えの中の宝であり、世の人にとって滅多に聞けないものです。
であるならば、この教えを一所懸命に修行して、速やかに仏の悟りを得られそうな人など、誰もいないのではありませんか」
文殊師利菩薩は答えました。
「それがいるのですよ。娑竭羅(しゃから)竜王の娘がそれです。まだ八歳にしかなりませんが、
智慧があり、機根がすぐれており、人間の行いの成り行きを見透せるのです。
また、教えは決して忘れず、もろもろの仏さまの教えを、その深い奥義までもことごとく理解して、
しっかりと心に保持しています。
また、深い精神統一によってあらゆる法を悟ることができ、その瞬間に最高の悟りを求める心を起こして、
決して後戻りすることはありませんでした。
法を説くのも自由自在であり、すべての人々にたいして、まるで自分の生んだ赤子をいたわる母親のような気持ちいだいているのです。
すぐれた功徳を積んできており、心に思うことも口で述べることも非常に奥深くて幅広いのです。
また、慈悲が深く、謙虚であり、穏やかな気品もたたえています。
このように、無上の悟りに達する資質をそなえています」
それを聞いた智積菩薩は、疑問を投げかけました。
「私が、お釈迦様のお姿を拝見しますに、はかり知れない程の長い年月の間、難行苦行をなさり、
功徳を積みかさねられて、菩薩の道を求め行じることを少しもお休みになったことはありませんでした。
広い三千大千世界を見渡してみても、芥子粒ほどの小さな場所でさえも、
お釈迦様が菩薩として衆生を救うために身命をかけられなかった場所はありません。
お釈迦様でさえ、そうした長い苦行の後になって、ようやく仏の悟りを成就なさったのではありませんか。
それなのに、その女の子が、ほんのわずかな間で仏の悟りを成就するなどとは、とても信じられません」
  
二人の対話がまだ終わっていない時、当の竜王の娘が忽然とお釈迦様の前に姿を現わしました。
そして、み足に額をつけて礼拝し、お釈迦様の正面に退きますと、偈をうたってお釈迦様をほめたたえました。
「お釈迦様は、何が罪をつくり、何が福を生みだすかを深く見極めておられ、
その智慧の光であまねく世界中を照らしてくださっています。
その何ともいえず清らかなご本体は、目に見えるお姿として現われれば、
三十二の吉相や八十の福相をおそなえになり、ご本体の清らかさを象徴しておられます。
天上界や人間界のすべての人がその有り難さを仰ぎ見、竜神さえもことごとく心からお敬いいたしております。
あらゆる生あるもので、そのみ教えに帰依しないものはありますまい。
また、いま文殊師利菩薩さまがおっしゃられたように、私が無上の悟りを成就できるということは、
ただお釈迦様だけが明らかにご存知のことでございましょう。
私は、大乗の教えを分かりやすく説き示して、苦しんでいる衆生を救いたいと存じます」
その時、舎利弗が竜女に向かって言いました。
「お前さんは、すぐにでも無上の悟りを得られると思っているようだが、私には信じられない。
なぜかといえば、女の身は煩悩が多く、お釈迦様の教えを受け入れるのに相応しくないとされているからだ。
どうして無上の悟りなどが得られるものだろうか。
仏に成る道は遥かなる道程であり、はかりしれないほど長い年月、苦労して修行を積み、
六波羅蜜を完全に実践して、その後になってようやく成就できるものである。
また、女人の身には五障といって、どうしても成れないものがあるとされている。
第一には梵天王になることができない。第二には帝釈天。第三には魔王。
第四には徳によって天下を統一する大王。
そして第五には仏と成ることができないのだ。
それなのに、女人の身であるお前さんが、どうして速やかに仏と成ることができるのであろうか」
その時、竜女は手に三千大千世界にも値するほどの尊い宝珠を一つ持っており、それをお釈迦様に差し上げました。お釈迦様は、ただちにそれをお受けとりになりました。
竜女は、智積菩薩と尊者舎利弗に申しました。
「ごらんの通り、私は宝珠を差し上げました。お釈迦様はお受けくださいましたが、それは早かったでしょうか、どうだったでしょうか」
二人は答えました。
「じつに早かった」
竜女は言いました。
「あなたがたの神通力によって、私が仏に成る様子をごらんになってください。これよりもっと早いですよ」
その時、集まっていた一同の目には、竜女が忽然として男子に変わり、
菩薩行を完成した尊い姿となって、南方の無垢世界に行って美しい蓮華に坐して仏の悟りを成就し、
三十二の吉相や八十の福相をあらわし、あまねく方向にいるすべての衆生のために
法華経の教えを説いている様子が見えたのでした。
その時、娑婆世界の菩薩や声聞をはじめ、天人も、竜や、さまざまな鬼神も、
人間および人間以外のあらゆる生あるものも皆、遥かな世界で竜女が仏の悟りを得て、
あまねくその世界の人間や天人のために法を説いている様子を見て、心に大いなる喜びをおぼえ、
皆が遥かな世界へ向けてうやうやしく礼拝するのでありました。
無数の衆生が竜女の説く法華経の教えを聞いて、よく理解し、後戻りせずに仏の教えを修行する意志を得、
そして無数の人々が、いつかかならず仏に成れるという保証を得ました。
その尊い事実に対して、無垢世界では大地も感動にうち震えました。
その様子を見ていた娑婆世界の人々も、三千人が後戻りせずに仏の教えを修行する意志を得、
三千人が仏の悟りを求める心を起こして、いつかかならず仏に成れるという保証を得ました。
智積菩薩も舎利弗も、そこに集まっていた一同も、じっと黙り込んだまま、
その尊い事実を心の奥深く受け止めたのでありました。
  
http://chances.life.coocan.jp/aokyoukan/15.htm
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男も
女も


まとめて
極楽へ行っても
良いぢゃ無いか。
人間だもの。
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