No.1ベストアンサー
- 回答日時:
コンクリートの中性化は空気中の二酸化炭素CO2が、コンクリート中に多量に存在する水酸化カルシウムCa(OH)2 を
Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
の反応で炭酸化して、コンクリートの表面からだんだんと中性化していく現象です、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%80%A7 …
コンクリート系の文献ではあまりその記述がないのですが、単に鉄筋の近傍が酸性環境に成ってもそれだけで腐食が進行するのではないです。
不動態皮膜はある程度の酸になら耐えます。
前にもコンクリート構造物で問題になったことがあるのですが、海砂などの塩素Clを含んだ細骨材を使用していると、塩素イオンが不働態皮膜に対して破壊する作用を起こし、鉄筋の腐食を進行させます。
また、塩素がなくても、鉄筋とコンクリートの微小な空間に、上記の反応で生じた水が存在すると、
H2O → H+ + OH- ① の 水が分解してイオンが生じて、
この時生じた 水酸化物イオンOH- が鉄筋との間で腐食生成物を造ります。
腐食生成物の形態や組成は非常に難しく条件によって10種類以上あるのですが、ざっくり行ってしまうと FeOOH のような腐食生成物(錆ですね)を生じます。
①の式で 水がイオンとなり、FeOOHのようなサビを生じるのですから、①式の 右辺の 水素イオンH+ が鉄筋とコンクリートの隙間に残ることになります。
すなわち更に、鉄筋近辺のpHが、酸性側にシフトしていくことになります、元々の不働態が強固で有っても、酸が強くなる方向に働くので、不動態皮膜が破られて腐食が進行することになります。
このような現象をすきま腐食と言い、腐食科学では教科書に基礎として載っていますね。
海砂を使ったコンクリートの場合、更に不動態皮膜の天敵である塩素イオンが存在するので、より腐食が進行することになります。
Wiki のリンクまではコンクリート系の文献に述べられているのですが、後半の腐食に関する事は腐食の文献を観ないとなかなか無いですね
No.2
- 回答日時:
まず,鉄筋コンクリート構造というのは,鉄筋が引張に抵抗することを期待した構造ですから,そもそもヒビが入ることが当たり前で,それで鉄筋に引張力が生じることを前提として設計します。
問題はそのヒビ割れの開口幅です。そこに水粒子が入り込んで鉄筋に達することができれば,いくらコンクリートがアルカリ環境を保っていても,鉄筋には錆びが生じるわけです。ですからそうならないような設計規準書になっております。コンクリートがアルカリ性を有しているから安全だという神話は,かなり前に否定されております。なお,海砂を使ってはいけないことになっておりますし,ひび割れ幅だけじゃなく,打ち継ぎ目の設計・管理についても細かく設計規準書には指定してあります。No.3
- 回答日時:
>函渠や水路等などで常に水中にある部材
そうなるとその状況・場所で構造物の健全性を検査し判断するしかないです。
コンクリートの中性化だけではなく、別の劣化させる因子、硫化水素などを発生(環境・微生物その他もろもろ)するもの、その他の化学物質、乾湿を繰り返しているや温度の影響、等等沢山考えなければいけません。
鉄筋に迷走電流が流れてしまっていて、アノードとなり腐食が進行していたなんてこともありますね
どこに構造物が存在するのかで、コンクリート自体の劣化の状態が変わってきて、内部の鉄筋もその影響を受けます。
セメントコンクリート自体、多孔質であり吸湿性があるので、内部のどの辺りまで水の影響が及んでいるのか、またそれにより中性化などの劣化が進行しているのかは、その都度調べなければわからないです。
そして、内部の鉄筋がどのような影響を受けているのかも、外側を覆うコンクリート部材の状況により変化します。
鉄筋の腐食の質問だと思ったのですが、だいぶ話が広がってしまいましたね。
No.4
- 回答日時:
水中では専用の鉄筋が用いられます。
コンクリートについても同様です、完璧に防ぐ事は不可能です何故なら数百メートルの単位で真空にするような非現実的な考えでは施工にあたり誰もやりません。
よって被覆ですが、防ぐためにはステンレスの構造にするかほかの方法しかありません。補足、羽田空港のD滑走路はステンレスの柱で出来てます、
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函渠や水路等などで常に水中にある部材、位置でも鋼材の腐食で剥離やひび割れが起きていないのは鉄筋まで水が届いていないのでしょうか?水位の高さまで常にコンクリートの内部も保水している状態だと思っていたのですが・・違うのでしょうか?