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古文単語の「ところせし」はなぜシク活用ではなく、ク活用なのですか?「ところせしくなる」でシク活用ではないのですか?

A 回答 (7件)

>「ところせしくなる」でシク活用ではないのですか?



「憂し」「狭(せ)し」など短い形容詞やこれまで聞いたことのない形容詞の場合は、辞書を見てふ~んとは思うものの、「なぜ」という感じは付きまとうことでしょう。なんだかしっくりこない嫌な感覚ですね。

しかしク活になるかシク活になるかは、その形容詞の持って生まれた性質で、そうであるとして受け入れるしか無い事です。ロミオに対して「なぜあなたはロミオなの?」と問うようなもので、永遠の問いではあるがロミオとして受け入れざるを得ないのと同様です。
江戸時代以来我々の祖先が血の出るような努力の果てに、どのような古典の文章にも「ところせしくなる」と言う活用は絶対に無いこと、「ところせくなる」以外は全て誤りであることを突き止め、それが現代の古語辞典に反映されているわけですから、その記述は信用するに足るものです。

「ところせし」ばかりではなく様々な形容詞と出会うと思いますが、そういう疑問を感じたら即剤に辞書を参照し、感覚的な齟齬の感じ「なぜ」を乗り越えて行く以外に解決法はない訳です。
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>「ところせし」はなぜシク活用ではなく、ク活用なのですか?



と、質問文にある所を見ると、何かで「ク活用」だと知ったのですか。

「ク活用」と「シク活用」の差は、すべての活用形に「シ」が付くのが「シク活用」、
終止形以外に「シ」がないのが「ク活用」です。分かり安い語を例にして活用形を並べて見ましょう。
 「高し」
語幹「高」く  ・く  ・ し  ・き  ・けれ・〇   本活用
     から ・かり ・(かり)・かる ・〇 ・かれ  補助活用
                             (カリ活用)
 「美し」
語幹「美」しく ・しく ・し   ・しき ・しけれ・〇  本活用
     しから・しかり・しかり ・しかる・〇 ・しかれ 補助活用
                             (カリ活用)
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『詞八衢ことばのやちまた』でした。

訂正しておきます。

ついでながら、・・・。

『詞八衢ことばのやちまた』の簡単な説明です。
https://kotobank.jp/word/%E8%A9%9E%E5%85%AB%E8%A …

実物はこれです。古色蒼然としていますが、中身は立派な「動詞研究書」で活用表も含まれます。
http://www.dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/863852
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昔の話ですが、国学者に本居春庭という人がおりました。

有名な宣長の長男です。春庭は父の指示により古典に現れる古語の研究をしましたが、弟子とともに無数の古文からひとつひとつ単語を切り出し、それを短冊に逐一書き留め、単語がどのような意味を表すか、またどのような働きがあるか相互に比較しながら突き詰めていきました。
この短冊は種類ごとに分類されていきましたが、その分量たるや膨大で、ある大きな商家を貸し切ってその全ての部屋の天井まで埋まっていたそうです。
この研究の途中で、彼は語頭が共通で語尾が色々と変化する語がある事に気づきました。つまり活用語の発見です。現在では活用語は語幹・語尾の2つで構成されることは当たり前のようですが、ことばを言霊と関連づける程度で科学的に研究したことのない日本人の中にあっては驚異的発見でした。
動詞、形容詞、形容動詞が群としてまとめられ、そして形容詞の語形変化(活用)に2種類ある事も分かってきました。彼はそれに特に名前を付けませんでしたが、後にク活用シク活用と名付けられています。
その、後に形容詞と呼ばれる語群の中に「ところせ」という語幹に活用語尾のつくことばも当然含まれており、多くの用例が示すのは「ク」型の活用であって「シク」型では無いことも明らかになっていったものと推測出来ます。

春庭は多少大げさかも知れませんがほとんど眠ること無く研究に没頭したため失明してしまいましたが、それでも研究を続け、44歳で『詞八衢ことばのやちま』を完成させましたが、これは動詞の研究として後世の国語学者に多大な影響を与えています。

現在の辞書はこれらの研究を踏まえて「所狭し」はシク活用と記述されますが、なぜシクであってクではないかは今でも分かりません。何故卵を卵と呼ぶのか分からないのと同様ですが、少なくともそれがシク活用であることを突き止めるだけでも相応の労苦があったことは分かっておく必要があると思います。
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そんなに用例がみつから無かったのですか。

珍しい語かも知れませんね。「ところせし」「所」+「せし」という複合形容詞ですから、「狭し」(せし)という形容詞をたどって「ク活用」に行き着くことも出来ます。
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なぜか? 未然形や連用形の使用例を探したところ、ところせしから、ところせしくなどと言う例はなく、ところせから、ところせく、しか見つからないので、(やむなく?)そのように決めちゃったと言うことでしょう。


無いものは無いのだから仕方が無いというか、まあそんな感じですね。
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「ところせし」は「ところせく」が連用形で、「ク活用」です。

古語辞典引いてください。文章の中に出てくる形からも分かります。 
 「ところせきまで遊びひろげ給へり」連体形の例(源氏物語・紅葉賀)旺文社古語辞典より
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