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No.2ベストアンサー
- 回答日時:
「計算」するには「正規分布の確率密度関数」を積分すればよいのですが、通常は「標準正規分布表」という表(統計のテキストなり参考書の巻末には必ず載っています)を使うなり、エクセルの「関数」を使えばよいです。
ただ、エクセルの関数は「何を既知として、何を求めるか」をきちんと分かっていないと、頓珍漢な数値を出しても気づきませんから危険です。
お示しの問題場合には、与えられた正規分布を一度「標準正規分布」にして、その上で「標準正規分布表」を見るのが一番確実かと思います。
「標準正規分布」は、N(0, 1) つまり「平均が 0、分散が1(= 標準偏差が1)」の正規分布です。
X~N(3, 9) = N(3, 3^2) を標準正規分布にするには
Z = (X - 3)/3 ①
(平均値を引いて、標準偏差で割る)
にすればよいです。
1) そうすれば X≧6 ということは、X=6 のとき、①より
Z = (6 - 3)/3 = 1
ですから、
P(X≧6) = P(Z≧1)
で、これは下記の「標準正規分布表」で Z=1.00 の表の値を読み取れば、それが P(Z≧1) ですから(縦方向に Z の「小数第1位まで」、横方向に「小数第2位」が書いてある)
P(Z≧1) = 0.158655
となり、つまり
P(X≧6) = 0.158655
↓ 標準正規分布表
https://staff.aist.go.jp/t.ihara/normsdist.html
2) X≦0 ということは、X=0 のとき、①より
Z = (0 - 3)/3 = -1
ですから、
P(X≦0) = P(Z≦-1)
で、正規分布は「左右対称」なので
P(Z≦-1) = P(Z≧1)
になります。
これが分かっていれば、実は 1) と同じだということが分かり
P(X≦0) = P(Z≦-1) = P(Z≧1) = 0.158655
です。
上の2つは X なり Z という「変数」を与えられて、その確率を求める問題です。
(たとえば「自分のテストの点数」なり「偏差値」を与えられて、全体の何% ぐらいのところにいるか(=上からの順位、下からの順位など)を求めるようなもの)
これに対して、3)、4) は確率を与えられて、それに相当する「変数の値」を求めるものです。
(上の例でいえば、「順位」を与えられて、その「得点」を求めるようなもの)
3) P(X≧a) = 0.1 ということは、X が a よりも大きい確率が 0.1 ということです。
このときの Z は、①式から
Z = (a - 3)/3
→ a = 3Z + 3 ②
になります。
つまり
P(X≧a) = P(Z≧(a - 3)/3)
となる Z を求め、そこから a を求めることになります。
このときには、上の「標準正規分布表」の表の中の数値が「0.1」に一番近いものを探します。
表から探すと「1.28」か「1.29」ぐらいですね。ここでは近い方の
Z = 1.28 ③
にしましょう。
そうすれば、②式から
a = 1.28 × 3 + 3 = 6.84 ≒ 6.8
になります。
標準正規分布表にピッタリの数値がないので、それほど精度は高くありませんが、こうやって簡単に求められます。
エクセルの関数を使う場合には、バージョンによって違うこともありますが
NORMSINV(累積確率)
の関数を使って、ただし「累積確率」は「その値以下の確率」なので、この問題の場合には
P(X≦a) = 1 - P(X≧a) = 1 - 0.1 = 0.9
として
NORMSINV(0.9) = 1.28155
となります。
これを使えば
a = 1.28155 × 3 + 3 = 6.84465 ≒ 6.8
なので結果は同じです。
4) P(X≦b) = 0.75 ということは、X が b よりも小さい確率が 0.75 ということです。
このときの Z は、①式から
Z = (b - 3)/3
→ b = 3Z + 3 ④
になります。あたりまえですが②と同じです。
つまり
P(X≦b) = P(Z≦(b - 3)/3)
となる Z を求め、そこから b を求めることになります。
ここで、前にも書いたように正規分布は「左右対称」なので、「標準正規分布表」は「平均値 0 より上の右半分、確率では 0.5」の分しか書いてありません。
P(X≦b) = P(Z≦(b - 3)/3) = 0.75 ということは、「Z が (b - 3)/3 よりも小さいときの確率」なのですが、上の「標準正規分布表」は、「Z がある値よりも大きいときの確率」を表にしたものです。この表から読み取るためには、「Z が (b - 3)/3 よりも大きいときの確率」にしないといけません。
それは
P(Z≧(b - 3)/3) = 1 - P(Z≦(b - 3)/3) = 1 - 0.75 = 0.25
ということです。
これで、上の「標準正規分布表」の表の中の数値が「0.25」に一番近いものを探します。
表から探すと「0.67」か「0.68」ぐらいですね。ここでは近い方の
Z = 0.67 ⑤
にしましょう。
そうすれば、④式から
b = 0.67 × 3 + 3 = 5.01 ≒ 5.0
になります。
同様にエクセルの関数を使う場合には、
NORMSINV(累積確率)
の関数を使って、ただし「累積確率=その値以下の確率」が「0.75」なので、関数をそのまま使って
NORMSINV(0.75) = 0.67449
となります。
これを使えば
b = 0.67449 × 3 + 3 = 5.02347 ≒ 5.0
なので結果は同じです。
No.1
- 回答日時:
企業で統計を推進する立場の者です。
N(平均,分散)という表記は、「正規分布」のことで、「」内の語句でググれば、ウィキペディアなどに式が出ています。ガウスの誤差関数という面倒な式です。
確率は、上記の確率密度関数の面積ですから、その関数を積分して求めることになります。自力で解くには、その積分が楽々できる数学力が必要です。
実際の試験では、積分は面倒なので結果が数表になったものが与えられます。「正規分布表」というものです。この数表を読む練習をしておいた方が良いと思います。「」内の語句でググれば見ることができます。
なお、企業ではもはや数表は使いません。エクセルか統計ソフトを使用します。
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