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ミクロ経済学について質問です。
部分均衡の理論のところの消費税と市場価格の問題についてです。

消費税が課税された時、財の市場価格(税込価格)は何パーセント上昇するかという問題です。
消費税が課税された時、供給価格が変化します。

なぜ需要量と供給量の式では、需要価格は変化せず供給価格だけ変化するのでしょうか?
どちらとも変化すると思ったのですが、わかる方ご教授願います。

A 回答 (4件)

まだ理解できないんでしょうか?


消費税は従価税ですが、ガソリン税のような従量税(購入量1単位あたりいくらという風にかかる税)でも考え方は同じなので、追記しておきましょう。
いま、問題の財の購入にたいし1単位あたりt円が課税されたとする。
このときは、PbとPsをそれぞれ買い手(消費者)の支払い価格、売り手(生産者)の受け取り価格とすると、
Ps + t = Pb (*)
が成り立つ。売り手の価格Psにt円を加えた価格Pbを買い手は支払い、売り手はPbからt円を国庫に納め、残りのPb - t=Psを受け取る。
(*)の左辺は供給曲線が上にtだけシフトし、右辺の(元の)需要曲線と交わるところで買い手が支払う価格が決まることを示している。
(*)は書き換えて、
Ps = Pb - t                        (**)
してもよい。(*)と(**)は同値。
(**)の右辺は需要曲線が下にtだけシフトし、左辺の(元の)供給曲線と交わるところで売り手の受け取り価格が決まることを示している。
このように、供給曲線を上にシフトさせても、需要曲線を下にシフトさせても同じ結果がえられる。どちらか一つ曲線をシフトさせるのであって、両者をどちらも一度にシフトさせてはいけないことは分かったでしょうか?この結果は、課税がないときとくらべて均衡においてPsは下落し、Pbは上昇するのがわかるでしょう。
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この回答へのお礼

丁寧にありがとうございました!とても参考にさせて頂きました。
ベストアンサーにさせて頂くつもりでしたが、忘れており、遅れてしまったことをご容赦ください。

お礼日時:2021/05/12 15:00

>需要価格は変化せず供給価格だけ変化するのでしょうか?


どちらとも変化すると思ったのですが、わかる方ご教授願います。

No2の例で示したように、需要価格とは買い手の支払う価格Pb、供給価格とは売り手の受け取る価格Psだとすれば、通常の右下がりの需要曲線と右上がりの供給曲線のもとでは、どちらの価格も課税前とくらべて変化します。
課税前の
Ps=Pb=1
から
Ps=√[1/(1+t) < 1
Pb=√(1+t) > 1
へPsは下落し、Pbは上昇する。例は特殊ではなく、この結果は一般の需要、供給曲線のもとで成り立つ。グラフを描いて確かめてください。
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いま、消費税率がtだけかかると(たとえば、消費税率た8%なら、t=0.08)通常供給曲線をt×100パーセントだけ上方へシフトさせ、シフトした曲線と、もとのままの需要曲線との交点で、消費税があるときの均衡価格が定まると習ったでしょうか?しかし、別に供給曲線を上方へシフトさせる代わりに、需要曲線を下方にシフトさせてもいいのです。

この点を説明してみましょう。
Ps=売り手の受取り価格
Pb=買い手の支払い価格
とすると、消費税がないときは、PsとPbの間には乖離はなく

Ps=Pb

ですが、消費税(あるいは物品税等の間接税)があると、PsとPbの間に乖離が生じ、均衡において

(1+t)Ps=Pb

となります。買い手が支払った代金Pbのうち、tPbは国庫に納められ、売り手の手元にはPb-tPsだけが残る。Ps=Ps(Q)で示される供給曲線はt×100パーセントだけ上にシフトし

(1+t)Ps(Q)
                         
となる。消費税があるときの価格はこの上方シフトした供給曲線と元の需要曲線Pb=Pb(Q)との交点で与えられ、

(1+t)Ps=Pb                                                (*)

が成立する。あなたの質問は「なぜ供給曲線だけがシフトし、需要曲線はもとのままなのか?」というものでしょう。実は、供給曲線はシフトしなくてもよいのです。いま、(*)を変形して

Ps = Pb/(1+t)                                               (**)

と書く。すると均衡はもとのままの供給曲線と1/(1+t)×100パーセント「下方」にシフトした需要曲線との交点で決定される。

Ps(Q)=Pb(Q)/(1+t)

グラフを描いて確かめてください。(*)と(**)からわかるように、そうして求まるPs、Pb、Qの均衡地は両者の間で全く等しい。
ただし、供給曲線と需要曲線のどちらか一方をシフトさせるのであって、両者を同時にシフトさせてはいけません(なぜ?)

最後に、簡単な例でたしかめておきましょう。供給曲線と需要曲線はそれぞれ

Ps=Q
Pb=1/Q

で与えられるとする。Ps、Pbを縦軸にとり、数量Qを横軸にとると供給曲線は原点を通る右上がりの45度線、需要曲線は右下がりの直角双曲線だ。
消費税がないときは、Ps=Pbと置いて、Qについて解くと均衡は

Ps=Pb=1
Q=1

となることがわかる。いまt×100パーセントの消費税をかけると

(1+t)Ps=Pb

が成り立つ。供給曲線と需要曲線を代入すると

(1+t)Q=1/Q

となる。よって課税後の均衡は

Q = √[1/(1+t)]
Ps = √[1/(1+t)]
Pb=√(1+t)

となる。課税前とくらべて売り手の受け取り価格は下落し、買い手の支払価格は上昇することがわかる。国庫に納められる消費税額はいくらになる?
もちろん、供給曲線はもとのまま、需要曲線をシフトさせる方法でもまったく同じ結果が得られることはいまや自明でしょう!
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> 市場価格(税込価格)は何パーセント上昇するか


当然ながら、課税分が上昇します。上昇率は税率になります。

> 消費税が課税された時、供給価格が変化します。
当然ながら、課税分が上昇します。

> 需要価格は変化せず供給価格だけ変化するのでしょうか?
供給価格は、当然ながら、課税分が上昇します。
需要価格は、税抜き部分、という事でしかないのです。
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