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凹凸の表面を持つナノ構造は液体との接触角を大きくすることで撥水性を持ちますが、なぜ接触角が大きくなると撥水性が上がるのでしょうか?
Wikipediaなどで調べてみたのですが、難解な式が羅列されており理解に苦しんでいます。どなたかわかりやすく解説していただきたいです。

質問者からの補足コメント

  • すみません!自分の質問を見返してみたところ内容に少し差異がありました!
    簡潔にいうと聞きたいのは「凹凸があると何故接触角が大きくなるのか?」ということです!

      補足日時:2021/06/30 11:59

A 回答 (3件)

>凹凸があると何故接触角が大きくなるのか?


No2のところで説明した通りですが、数式が出てくるので
分かりやすさに欠けているかもしれません。
それ故、もう少し分かりやすく説明してみたいと思います。
固体表面に液滴が存在し、一定の接触角を保っているとします。
接触角を小さくして表面を濡らそうとする力が固体表面の
表面張力γsです。
一方、その反対方向に働く力が界面張力γslです。
通常、両者の力は異なった大きさですから、そんままでは
液滴の角度は変化してしまいます。
それを補正しているのが、液体の表面張力γlで、横方向に
どれだけの寄与をするのかが、接触角θによって変化します。
90°以下の場合、接触角が小さくなるほど濡れを防ぐ方向の
成分割合が多くなりますよね。

固体表面が粗くなると、当然表面積は増えます。
表面積が増えれば、単位面積当たりの自由エネルギー
γsやγslは増加しますよね。
例えば、1cm^2辺りの自由エネルギーがγsならば、
2cm^2での自由エネルギーは、当然2γsとなります。

よって、表面が粗い時の面積比をrとすれば
粗い場合
固体の表面張力、固体と液体との界面張力は単純にr倍になります。
もし、固体の表面張力を5という数値、液体との界面張力を
2という数値だっとしましょう。

濡れ広がらせようという力(エネルギー)が5で
弾こうという力(エネルギー)が2となります。
この液滴の接触角は一定に保たれている訳ですから、
濡れ広がらせようという力(エネルギー)と 
弾こうという力(エネルギー)は等しいはずです。
ですから液滴の表面張力による力が、弾こう側に3加わって
いることが分かります。
5=2+3 ということです。

この状態で表面を荒らして、面積比を1.5としてみましょう
濡れ広がらせようという力(エネルギー)は5×1.5=7.5
弾こうという力(エネルギー)は2×1.5=3

その差は4.5
平滑な時に比べその差が大きくなりました。
よって、cosθが変化して液体の表面張力の弾く方向への
成分を増やさないといけません。
具体的にはθを小さくして、cosθの値を大きくして
3から4.5に増加させ負ければならないのです。

同じ倍率の時、元々の数値が大きい方の増加量が
大きいので、その差を埋めるべくθが変化するのです。
固体の表面張力が大きくγs>γsl ならば
平滑面での接触角は90°以下となりますから、
θは、平滑面の時と比べ小さくなります。
逆にγs<γsl ならば、接触角は90°以上となりますから
θは平滑面の時と比べ大きくなります。
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凹凸のある表面では、平滑面に比べて濡れやすい時は、


より濡れやすく、濡れにくい(はじく)ときは、よりはじく
ようになります。
この現象はWenzelの式、または法則として説明されます。

http://www.adhesion.co.jp/technology/wet/0102.html

Wenzelの式はcosθw=rcosθ よって r=cosθw/cosθ
ここで、θwは表面が荒い時の接触角、rは粗面の面積比
(r≧1)です。
rが大きくなると接触角が90°以上の場合はθが
より大きくなり、90°以下の時は、より小さくなる
ことが分かります。

では、なぜWenzelの式のようになるのでしょうか?
質問者さんはそこが知りたいのだと思います。

昔の教科書では、粗面を微小な三角形の粗さに近似して
それを拡大して、粗面との接触角で測定値とは別に
ミクロでの真の接触角が平滑面での接触角と一致し・・・
というような議論をしているものがありました。
このような議論は、あまり良い方法ではありません。

測定される接触角の液体の変形領域に比べ、表面粗さの
凹凸は極端に小さきため、凹凸の影響は、くり込まれて
いて、個別にミクロの接触角を議論しても仕方がないのです。

ならば、Wenzelの式をどのように考えれば良いのか?
ヤングの式はご存知ですか?
ヤングの式は丸い通常の液滴では、厳密的には成立しません。
補正が必要です。
厳密的には、かまぼこ型の液滴に対して成立します。

かまぼこ型の液滴に対して
固体の表面張力をγs
液体の表面張力をγl としましょう。
そして、両者の界面に働く界面張力をγslとします。

ヤングの式は、ご存知だと思いますが
γs=γlcosθ+γsl ですよね。(蒸気の影響は無視します。)

ここで、固体の表面に凸凹が発生したとします。
固体の表面に凸凹が発生しても、液滴の液体表面の
粗さに変化は生じないので、γlは変化がありません。
しかしながら、γsやγslは変化します。

今まで、γsやγslを表面張力としていましたが
表面自由エネルギーと考えても本質的には同じことです。
1cmの幅に働く張力と考えるか、1cm^2の面積を増やす時に
増加する自由エネルギーとするのかは同じです。

表面が粗い場合見かけ上1cm^2の面積増やした時に
実際の面積はそれ以上増えるので、この時に増加する
表面自由エネルギーはγsやγslではなく、それよりも
大きくなります。
粗い時の粗面の面積比をr(r≧1)として、ヤングの式に
代入しましょう。

粗い時
 rγs=γlcosθw+rγsl   γlcosθw=(rγs-rγsl)=r(γs-γsl) ・・1式


平滑な時
 γs=γlcosθ+γsl.   γlcosθ=(γs-γsl)・・・2式

1式を2式で割ると
  cosθw/cosθ=r となり、Wenzelの式が誘導できます。
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平滑面に比べて、表面に凸凹があると撥水性が向上するのは


何故か?という質問ではなく、単純に
>なぜ接触角が大きくなると撥水性が上がるのでしょうか?
という質問だと理解すればよろしいですか?
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