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SN2反応において反応性において置換される脱離基のハロゲンの順が反応性が高い順からI>Br>Cl>Fなんですか?
Fイオンの方が電子ひきつけやすいので脱離しやすいとおもうのですが教えてください。
あと、求核剤や溶媒などは反応速度に影響を与えるのでしょうか?
例えば、CH3CH2ClとCH3O-を反応させてCH3CH2OCH3(溶媒はCH3OH)の時に求核剤をCH3O-からCH3S-に変えたりした場合などとかです。

A 回答 (4件)

確かにイオン的に考えると、電気陰性度の高さと逆になってしまっておかしく感じますが、他の回答者の方もおっしゃっているとおり、炭素との共有結合の強さが相当に異なります。


C-F結合は最も強い共有結合の一つですが、C-I結合はかなり弱く、可視光下でラジカル的にぷちっと切れてしまうこともあります。基本的に結合を作ってる原子の周期が異なるほど共有結合は弱体化していきます。
ということで結合エネルギーの差が相当に効いてます。

ちなみに、脱離基ではなくて求核剤としてハロゲンイオンを使った場合もヨウ化物イオンが最も強い急核剤になります。
さっきと言う事矛盾して無いか?と思われるかもしれません。理由は主に二つあります。
ヨウ化物イオンが大きく、またやわらかくて分極しやすいために、遠方から攻撃される炭素中心と相互作用しやすいことが一つ。
および、特に水中反応で顕著ですが、イオンが大きく電荷が広がっているため、溶媒和されにくい、すなわち溶媒分子で反応が邪魔されにくい、ということがあります。
フッ化物イオンは小さく硬い(=点電荷に近い)ため、溶媒和を非常に受けやすく、特に水中では非常に弱いルイス塩基ですが、一方でTHFなどの溶媒中ではOH-などを上回る塩基性を示します。

溶媒の効果ですが、基本的に求核剤や脱離基はイオン(あるいは負に分極した官能基を持つ分子)なので、溶媒が極性を持っているかいないか、また水素結合をする溶媒かどうか、といったことが反応速度に非常に効いてきます。
例えば、上で述べたように水は極性が高くまた水素結合をするため、求核剤の周りに溶媒和して邪魔することが良くあります。
一方、THF、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなど、水素結合部位を持たない極性溶媒はこの手の反応に有用です。

あとメトキシドとチオメトキシドの反応性についてご質問されてますが、一般に硫黄原子が求核剤担ってる方が反応性は上です。この場合だと、CH3S-の方が速いはずです。理由はハロゲン化物イオンの反応性の序列とだいたい同じです。
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他の方が詳しくご説明されていますので、基礎的な「覚えておかねばならないこと」だけ追加します。


反応には「熱力学支配」の反応と「速度論支配」の反応があります。
原則的に「無限と等しい」時間をかけることが許されると「熱力学支配」の結果に落ち着きます。
SN2反応は通常「熱力学支配」の反応ですので、
R-X' + X"- ⇔ R-X" + X'- 
の場合、X'-とX"-の濃度比と両R-Xの生成エンタルピー(正しくは生成Gibbsエネルギー)および当該溶液中における両X-(soln)の生成エンタルピー(同)で両R-Xの量比は決まってしまいます。(ここでは陰イオン交換の場合だけを取り上げ、付加してオニウムになる系はメンドイので外しました)
通常は、一方の純R-X'と純X"(-)の組み合わせから始めますが、最終的には平衡に落ち着いてしまいます。
「速度論支配」(類似)の反応はSN1のMe3C-Xと親核試剤との反応に見ることが出来ます。
この場合反応はMe3C+(soln)とX-(soln)への解離が「律速」となるため両者の生成エンタルピー(同)の和とMe3C-Xの生成エンタルピー(同)の差が活性化エンタルピーΔH‡(正しくはこれもΔG‡)となり、反応速度を大きく支配します。
但し、この場合も「無限に近い」時間の後には、原系と生成系の生成エンタルピー(同)より正しくは「化学ポテンシャル」によってある比率に落ち着いてしまいます。
但し「速度論的」には「原料の濃度」の1次になるため、SN2反応と大きく異なる様相が観察されます。

#3様が言及されている「硬い」「柔らかい」については
「soft and hard acids and bases」
Drago, R. S. Structure and Bonding, 1973, 15, 73。Drago, R. S.; Wayland, B. B. J. Am. Chem. Soc. 1965, 87, 3571;
にはじまる莫大な研究がありますので。一度は何かの形でご覧下さい。有機化学のみならす錯体化学などでも非常に重要な概念です。
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ちょっと補足すると



それぞれのハロゲンイオンの原子半径を考えてみてください。I->Br->Cl->F-でしょ?
電子の広がる空間について考えると、原子半径が大きい物ほど電荷が分散されて安定なのです。

脱離するハロゲンイオンの安定なものほど反応は進みます。反応性は上がります。

脱離基の安定性という観点から考えてみてください。
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電気陰性度はFの方が強いですよね。

私もriibouさんと同じように思っていました。でも逆に電子をひきつけやすいということは、その有機分子との結合がなかなか切れないと考えられないでしょうか?Iの方が結合が弱いので、脱離しやすいと考えればイメージと合うのではないでしょうか?

Sn2やSn1は求核剤や溶媒の影響を受けます。
Sn2はかさがひっくり返った状態になりますが、それは求核剤の濃度が多いほど反応しやすく、また脱離基のそばの炭素原子はδ+チャージなので、アニオン性の求核剤がいいです。
Sn1でははじめに脱離基が脱離してからそこに求核剤がきます。求核剤はすぐにひっつくので、反応速度は脱離に依存します。よって求核剤の濃度には関係ありません。溶媒は脱離したあと、イオン状態になるので、それが安定化する極性溶媒がいいです。水とかエタノールとかです。逆にSn2では極性溶媒を用いると反応が抑制されます。

例を出されていますが、それは第一アルキルなのでSn2反応です。それはかさがひっくり返るとき、阻害するアルキル鎖が無いからですね。それで求核剤をOのものとSのものと比べていますが、Oの方がアニオン性は強いので、反応は早いです。
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