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No.2
- 回答日時:
和解でなく判決であっても,所有権移転登記手続きに必要な書類を交付する内容の判決であれば,それをもって判決に基く所有権移転登記申請はできません。
判決に基く所有権移転登記申請ができるのは,その判決文が「所有権移転登記をせよ」という判決の場合だけです。所有権移転登記の意思擬制があるからそれが強制できるのであって,「書類の交付をせよ」であれば,原告は書類の交付しか求められず(判決に基づく強制執行ができるとしても,判決がそうなっているから書類の徴求だけしかできない),所有権移転登記の意思があるかどうかはまた別の話になるために,法務局ではそのような判決では登記しないのです。
和解に関してもこれは同じで,書類交付についてのみ合意しているだけで所有権移転登記に付いては合意していない和解では,やっぱり役立たずなんですよね。登記手続きを知っている弁護士であれば,そんはバカな和解は成立させませんし,裁判においてもそういうバカな判決が出てしまうような裁判はしないものなんですけど,世の中にはそういう行政手続きに無関心な弁護士や裁判官もいたりするので,そういうことも起こりえないことではありません。
和解調書において「所有権移転登記手続きをする」という内容になっていれば,それは判決による所有権移転登記手続きであるとして,所有者(登記義務者)である被告の協力なくして,原告単独で登記申請が可能です。
幸良秋夫先生が『設問解説 判決による登記』という本を書かれています。これを読んでみると,もっと理解が深まると思います。
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ご回答ありがとうございます。
わからないことは、書類の交付では意思が擬制できないとありますが、実を考えたり、普通であれば(そういうシステムになっていませんが)和解調書によって書類をもらって単独申請しても問題ない気がしますが。不動産登記の信用性、登記官からみてもなんで、所有権移転登記をせよと和解しなかったんだろう、なぜ、わざわざ書類だけ交付にして自分が受け取る無駄をしたのだろうってぐらいで問題ないのでは。
なぜ、実を考えると問題ないのに擬制にこだわるのですか?そこがわかりません。
調停調書により相手から書類をもらって単独申請で所有権移転登記できるでいいのでは?登記官は登記識別情報などの書類どうやって手に入れたの?思いますが盗んでないと本人からちゃんと受け取りました。と証明に和解調書を提出すればいいわけで
所有権移転登記せよと書類を交付せよとの違いは最初から所有権移転登記をせよの調停すればいいのに書類を交付せよにしたから自分で書類をもらう手間が増えるだけで登記制度上問題ないという実質はかわらないのでは?調書に基づいて書類をもらって登記しても登記制度上問題ないのでは?なぜ、出来ないとなっている意味がわからないわけです。調書が信用できるから単独でできるとなっているのに擬制ができないからにこだわる理由がわかりません。調書に書類を交付しろしか書かれていなくても登記されることを認めたことには変わりなく書類を交付するという調書を出した以上登記することになるわけですから
所有権移転登記の意思があるかどうかはまた別の話になるために,法務局ではそのような判決では登記しないのですとありますが、
書類を交付したということは登記されることを認めたということではないのですか?