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 細胞生物学の基本的な本を読んでいて疑問に感じた点について質問させて下さい。cDNAはmRNAから相補DNAを合成した後にアルカリ処理でRNAを除去し、1本鎖cDNAの3'末端がヘアピンループを形成してプライマーとして働くということが書いてあります。このヘアピンループ化はDNA一般に起こることなのでしょうか?もしそうだとするなら、PCRの際にプライマーを加えなくても、このループ部の3'末端を切断することができれば理論的には何らかの(ランダムな)増幅は起こりえるのでしょうか?
 基本事項ですいませんが、時間のある方ぜひ教えて下さい。

A 回答 (1件)

それは、オカヤマ-バーグ法という、超古典的な合成法ではないですか。

ヘアピンループのプライミングによるcDNA合成は効率が非常に悪いので現在はやりません。

RNAを鋳型にファーストストランド合成の後、二本鎖特異的なRNAseであるRNAse Hで、DNA-RNAハイブリッドのRNAに切れ目を入れ、DNA polymerase IでRNA鎖をプライマーに、DNA鎖を鋳型にしてセカンドストランドの合成をするというのが現在一般的な方法です。DNA polymerase Iは合成方向にあるRNA鎖を分解しつつDNAを合成していくので、最終的にはすべてDNAに置き換わります(いわゆるnick translation 活性)。

まあ、そのうえで、、、

ループによるプライミングは効率は悪いけれども、あらゆるDNA合成酵素による反応で起こりえます。
たとえば、Klenow反応のとき、条件によっては(高反応温度など)、合成鎖がループバックして、自己鎖を鋳型にした反応がおこるなんていうことが、"Molecular Cloning"にも書いてあったと思います。
PCRでも、起こりうるでしょうが、過剰量に加えられているプライマーからの合成量に比べたらないも同然でしょうし、もしあったとしてもexponentialに増幅しないでしょうから、実際上、何の影響もないのでは。
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この回答へのお礼

わかりやすい説明ありがとうございました。教科書の例は過去のものだったのですね。RNaseHを使うとは勉強になりました。条件によるループバックの可能性も記載されているとは驚きました。本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/04/16 15:29

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