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発展途上国にボランティアや旅行や移住したひとはよく「ひとがとても人懐っこくて優しくて親切だ」といいますよね。先進国に留学したり移住したりしたひとはあまりそういうことをいいませんが、発展途上国のひとはそんなに優しくて、先進国のひとは冷たいのでしょうか?

A 回答 (2件)

日本でもそうでしょう


経済発展してなかった昔は、今より人の
人情は暖かかったです
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途上国と先進国、田舎と都会、という違いの中に『よそ者』に対する寛容さと言うか親近感の差は確かにあると思います。



私はプロファイルに記した通りの在米の隠居爺です。

私とカミさんは西と北の違いはありますが、どちらもド田舎の生まれ育ちで、大学進学で首都圏に出て来、社会人初期の数年までそこで暮らしました。
その後考えるところがあって二人で当地に渡って来ました。
幸いすぐに安定した生活が出来るようになり、ネットが普及し出したころからは、今で言うリモートワークを組み入れて仕事が出来るようになりました。

それを利用し、我々はかなりの年月をかけて『どこに暮らすのが良いか』を実際に暮らしてみるということを通して考えてきました。
そこでは、アメリカの中でも、都会や田舎、地理的環境、文化や経済レベル、人種構成などの違うかなりの土地を経験してきました。

仕事柄、取引先に深く入り込むことも少なくなく、先方の事業所のある土地に行き、家やアパートを借りて何か月かの長逗留することもよくありました。
そういう所も含めると、中南北アメリカのほか、北西南ヨーロッパ、東南アジア、大洋州のかなりの土地での『暮らし』を経験しました。

旅行がカミさんとの共通の趣味で、若いころから頻繁に貧乏旅行をしてましたから、『観光で訪れたその日だけの瞬間的な経験』をそこに加えれば、見て経験したことがあると言えるところはさらに増えます。

そんな経験からはこんなことが言えます。

テレビや雑誌やネットで語られる『外国』に関するほとんどの情報は、瞬間的な経験に基づくもの。
テレビでまともしやかに言っている事柄も、関係者が短時間取材してまとめたもの、現地の都会に暮らす放送関係者が2~3日でかけてかき集めてきたネタ、現地に暮らすという日本人から聞き取ったネタ、現地の現地人のところにちょっと取材しに行って手に入れたネタ、程度の者のことが多い気がします。

私が生まれ育った日本の田舎の文化事情だって、2~3日取材してわかることなんて表面的なものばかりです。
まして、言葉や文化・風習が違う世界でそれを『わかった』なんて言えるもんじゃありません。

外国に暮らす日本人も、その多くは企業や国から派遣された駐在員だったり、留学生何かが多いものです。
そういう人たちの多くは、大なり小なり、現地に日本人だけで固まった『日本人村』を形成するもんです。
物理的・地理的に集まって住まなくとも、人付き合いは日本人以外ほとんどしないなんて言うのが普通なもんです。

正確に言うなら、現地の人と付き合う能力も意思も無いんです。
まず言語が出来ませんし、日本本国の企業や国から支給されるお金で現地では高額な日本の食材なんかを買って過ごせるので、現地の人から手に入れないと困るものがないのです。
そういう人たちに取材して現地の何がわかるんでしょう。

では現地の人に取材すればわかるじゃないかと思うでしょ。
それも眉唾です。
現地の人は日本の人が知りたいことが何か走りませんし知ろうとも思っていません。
なので、全ては取材する人がその場で見たモノだけを取材することになります。
それは取材する人の興味に従ってです。
つまり、取材者が面白いと感じたことだけが取材者の価値観と言う色眼鏡を通して語られ、あたかもそれが現地の普通、現地の当り前となって日本には伝わるのです。
たとえそれが取材した家に独特なモノであってもです。

観光客が目にしたり経験したものなんかはもっとひどいものです。
治安や風紀がいい先進国の観光地ならわき道にそれて裏通りを歩いても発見があるかもしれませんが、途上国でそれは出来ないでしょう。
危険ですし、第一衛生状態などが悪いので入っていく気さえ起きないかもしれない。
実はそれが途上国の『普通』『素顔』なのであり、観光地で見るものはそれではないのです。

『発展途上国にボランティアや旅行や移住したひと』『先進国に留学したり移住したりしたひと』と簡単に言いますが、そこに現地を本当に語れる人がどれほどいるかという実態は少しでも感じていただけたでしょうか。

皆さんが見聞きしている『外国』は、けっこう表面的なもの、あるいは『これは一般的なんじゃなくてその場限りのことだろう』みたいなものであることが多いものと私は感じています。

私が今暮らしているのはアメリカの南部地域です。
南部と言えば、黒人と白人の間とかカリブ海地域からの移民が多くて地域内の経済格差が大きいとか、KKK のような白人至上主義者たちの巣窟があって黒人排斥みたいな人種差別がひどいとか、銃撃や銃を使った強盗・強奪事件がそこかしこで起きているとかとよく言われます。

しかし、私の町はそんなことはありません。
2~300キロ四方の広大な森に覆われた平野の真ん中にあり、大都会は遥か彼方で、どっちの方向にも5~60キロは離れている隣町までの間に人は住んでいません。
文字通りに『森の中にポツンとある』この町は、半径5~6キロに6万の人が暮らすコンパクトな町です。
世界的に権威のある大学ランキングで東大と比肩する優れたレベルの大学を中心にしたこの町は、古き良きアメリカの田舎をほうふつとさせるゆとりと清々しさにあふれた環境と、便利で文化的で活気あふれる都会の要素の両方が同時に手に入るところです。

でも、上記の『南部』というと評されるような問題はありません。
治安や風紀は『ここが本当にアメリカか?』と思わせるほどよく、日本の下手な都会よりよほど過ごしやすいです。

ここには我が家を含めて片手で足りるだけの日本人家族しか住んでいません。
ここには日本人コミュニティはなく、日本人は皆当地の社会になじんで暮らしています。

我が家は町に何か所かある大きな住宅地の中にあります。
この大学が世界的に優れたところの裏返しとして、この町には、全米だけでなく、世界中から優れた学者や学生がたくさん集まってきます。
なので、住宅街も住んでる人の出身国、国籍、人種、言語、宗教、文化、年齢層、家族構成なんかはとんでもなくバラバラです。

私とカミさんはその住宅地の中や隣接する公園や森を朝夕に散歩しますが、顔見知りの隣近所の人だけでなく、どこに住んでるかも知らない通りすがりの人とでさえ、ここではすれ違いざまに挨拶をするのはごく自然です。

おはよう、こんにちは、暑いね、寒いね、その服の色きれいだね、この先に野生のシカの親子がいるよ、もうすぐ雨になりそうだから早く帰った方がいいよ、などなど・・・

ガレージから車を出し、ガレージの入り口にバーベキューグリルやスモーク窯やフライヤーを出してビール片手に調理していると、散歩させていたワンコが匂いに連れれて寄ってきたのをきっかけに、ビールを勧めて見知らぬ人と雑談をはじめ、調理中のものをつまみに楽しい時間を過ごす・・・

そんなのがアメリカの田舎ならではの気持ちにゆとりのある生活ですが、こういう所の情報は日本には伝わりません。

だから日本の多くの方々はアメリカと言うと『経済格差』『人種差別』『銃社会』などと言うのです。
『そういう所もある』『そうでない所もたくさんある』という見方ができないのです。

そういう目で見ると、日本の方々は、同じ日本のほかの地域のことを、ほんとうはよく知らないのではないでしょうか。
そして、知ろうともしていない。
そのくせ、知った気になっているけど、それは上辺だけと言うのに気づいていない。
哀しいように思います。
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