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実数について勉強していますが
稠密についての定義が 本によって様々で理解しにくいです。
稠密についての定義とイメージについてご解答お願いします。

A 回答 (2件)

稠密(dense)というのは本来、位相空間の部分集合に対していう言葉です。

したがってそういう広い意味でいう定義と、もうひとつ実数の場合によく使われる定義が存在します。おそらくそういうことで混乱されているのではないかと思います。違ったらごめんなさい。

数学で同一の概念を複数の仕方で定義することはよくあります。そしてそのあとに定理という形でそれらの定義が互いに同値であることを証明します。したがってどちらの定義を採用しても同じことを言っていることになるわけです。馬鹿らしく思われるかも知れませんが、これはとても重要なことで、たとえばある概念をより広いクラスに適用したり、あるいはその定義の持つ意味を深く理解する助けになったりします。出来ればいろいろな本にある定義を比べてみて、それらが実は同じようなことを意味しているのだな、と考えてみられることを勧めます。それが理解を深めることにつながると思います。

まずより普遍的な定義を与えておきます。実数Rの部分集合AがRの中で稠密(dense)であるとは、Rの任意の元がAの元で近似できることです。たとえばRの中でQは稠密ですが、それは任意の実数の小数展開が近似列を与えるからです。

もうひとつRの部分集合Aが稠密であるということを、Rの任意の異なる2元a<bの間に、少なくともひとつAの元が存在する、で定義することがあります。aとbが離れていたらあまり意味はありませんが、どれだけaとbが近づいても、やはりその間にAの元がひとつは必ず存在する、というわけです。

とにかくまず強調しておきたいのは、稠密という概念は、「ある集合の中にある部分集合が稠密に含まれている」という文脈で使われる、ということです。そしてそこに存在するニュアンスは、その部分集合がぎっしりと全体の中に入っているというものです。どういう点を探そうが、すぐ近くに(ほんと無限小の近くに)稠密に含まれている集合の点が存在している、という感じです。卑近な例を挙げると、実数Rの中に有理数Qが稠密に含まれている、というのは、数直線上のどの点を取ろうと、必ずそのすぐ1万分の1、あるいは1兆分の1の距離もないところに有理数が存在するということを意味しているのです。1兆分の1の1兆分の1の1兆分の1にしても同じです。どれだけ小さい数を取ろうと必ずその数よりも近い距離に有理数は必ずひとつはあります。

こういうイメージがあると上の二つの稠密の定義がどちらも同じようなことを定義しているのだ、という気になってきませんか?また余裕があれば、上記定義が同値であることを確かめてみてください。
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具体的に、「どのように様々」なのかがわからないと、的確な回答は出来ないと思いますが、「稠密」ではなくて、「完備性」の話ではないでしょうか? と憶測してみます。



稠密という概念は、「どの2つの数をとっても、その間の数が存在する」というもので、有理数も稠密です。

これに対して、完備性は、実数だけ(有理数にはない)が持つ性質になります。

平たくいえば、「どんな定義をしても、その数が存在する」ということですね。

私が理解しているのは、「切断」を使う流儀と、コーシー列の収束を用いるものです。

切断というのは、「数直線の切り口には必ず一方にだけ数が存在する」ということで、例えば、πで数直線を切ると一方の切り口にはπが存在しますが、他方の切り口に当たる数はないと(存在すれば、それは、πの隣の数だから)

これが、有理数だと、πの位置で切断しても、どちらの切り口にも数が存在しないことになります(πは有理数ではないから)

あと、コーシー列を使う流儀は、「コーシー列が収束する」というよりは、「コーシー列の収束先が必ず存在する」としたほうがイメージしやすいと思います。

例えば、

a(1) = 2
a(n + 1) = (a(n) + 2/a(n)) / 2
という数列はコーシー列です。
おまけに、すべての項が有理数です。
でも、その収束先は有理数ではありません(√2です)

なので、有理数は完備ではないのです。

という話かなと思うわけですが。
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