今度原爆投下について討論することになったので、調べていたところ、ふと疑問が浮かびました。確か、・・ちょっっっと記憶があいまいなんですけど、放射能に汚染された地域は、二度とは戻らないって・・その土地が完全に元に戻るには、・・ちょっと数字ははっきり覚えてないんですけど、2億年、・・?とにかく、100年や1000年単位じゃ元に戻らないって話を聞いたことがあるような気がしたんですけど、・・どれぐらいでしたっけ??
というか、それより、日本は広島、長崎の二つに原爆を落とされたわけですが、当然、被ばくした地域は放射能汚染地域ということになるのと思うのですが、かのチェルノブイリ原発事故では未だに??家に帰れない人がいる??(じゃなかったっけ??)と思ったのですが、でも今私達は普通に広島産のカキとか食べてるし、長崎のスーパーに行けば普通に地元産の野菜とか売ってると思うのですが、・・・あれは何??何で??
ということで、何かよくわからなくなってきちゃったので、是非分かる方いたら教えてください。もし質問するカテゴリー間違ってたらごめんなさい。どこに質問していいか良く分からなかったので・・
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
難しい科学的なお話は、先に回答なさっている方がお詳しいので、それを参考としていただくとして、もっと簡単なお話をします。
被爆から数年後、焼け野原の広島で、放射能の影響下でどれがうまく成長するかということで、いろいろな植物が植えられました。そのなかで、キョウチクトウがいち早く花をつけたため、「放射能に強い花」として、市内のあちこちに植樹されました。今でも、広島の街をめぐると、ところどころキョウチクトウが夏ごろになるときれいに咲いています。
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/page/12659578657 …
まぁ、一度広島を訪ねて見られたらいろいろなことがわかると思いますよ。
あまり関係のないお話ですが、雑学程度に...
No.5
- 回答日時:
放射線物質の影響は主に、
1.放射性物質の量
2.崩壊確率
3.崩壊の種類
によると考えるとよいと思います。
1については、多いほど、また密集しているほど影響は大きいです。
2については、崩壊しやすいものとしにくいものがあります。これについては「半減期」という値で知ることができます。半減期とは、今ある放射性核種が別の放射性核種に変化するとき、その半分の量が崩壊する期間のことです。半減期がA:1年、B:10年、C:100年の3種類の核種があったとすると、初めのうちはAは猛烈に放射線を出します。ですが、数年のうちにその線量は数%以下になくなります。Cはあまり放射線を出しませんが、数十年レベルではその量はあまり変わりません。Bはその中間くらい。つまり、半減期の差は、その扱いに大きく影響します。長い、短いだけではどちらが安全かを判断することはできません。
3については、α崩壊、β崩壊、γ崩壊、などいくつかの崩壊の仕方がありますが、そのときにでてくる放射線に違いがでてきます。放射線には「α線(ヘリウム原子核)」「β線(電子)」「γ線(光の一種)」「中性子線」「ニュートリノ」などがあります。放射線の種類によって扱いが違いますので放射線の量だけでは安全性を判断することはできません。
その他にも、放射線核種が崩壊した後の放射線核種(娘核と呼んだりします)の性質により話は複雑になってきます。また、放射線核種の多くは重金属に属しますので化学的な性質も無視できません。
例:【U238+中性子→U239→忘れた+β線→Pu239→U235+β線】これは、高速増殖炉内での反応のひとつです。もともとあまり放射線を出さないU238が中性子と反応すると、いろいろあって強い放射性核種のU235に変化します。途中のPu239もなかなかのくせものです。呼吸によって体内に取り込まれ内部被爆や白血病の原因になったりする可能性があります。
といったかんじで複雑ですので、私もよくわからないです。調べれば調べるほどわからなくなっていきます。でも、真剣に考えてゆくことが大切だと思っています。
この回答への補足
色々とありがとう御座います。・・・聞けば聞くほど核って難しいんですねぇ・・色んな方から事細かに丁寧に教えていただいて大変感謝していますが、悲しいながら答えを聞くたびにまた新たに分からないことが増えていきます・・・難しいですね・・。
ところで『放射線核種』って何ですか・・・・(泣)。
でも真剣に考えてゆくことが大事ですよねっっ! (^ー^;;;)
No.4
- 回答日時:
#2です
>放射能誘発性
その通りの解釈で大丈夫です。
中性子線は放射能を持たない物質を放射能を持つ物質に変えてしまいますが、ガンマ線にはこれがありません。
>濃縮度
ウランには質量数がそれぞれ232/233/234/235/236/238の同位体が存在します。
この中で天然ウランとして存在するのはウラン238とウラン235で、それぞれの存在比は99.275%と0.72%です。(厳密にはウラン234も極微量0.006%以下存在する)
このうち後述する核分裂を起こすのはウラン235なんですが、0.72%しか存在しません。非常に少ない訳です。
その為に爆弾にせよ発電にせよ、満足に核分裂反応を起こさせるために濃縮という言わば濃度を高める操作が必要になります。
通常原爆に用いられるウランは濃縮度が20%を超える高濃縮ウランと呼ばれるものですが、実際は90%以上に濃縮するようです。
原発で燃料として使用されるウランは濃縮度が『0.7%を超え、20%以下』の低濃縮ウランです。
濃縮すればするほど核分裂を起こすウラン235の比率が上がる訳です。当然、核分裂を起こさないウラン238が混じっているものより、濃縮してウラン235の比率を高めた濃縮ウランの方が高効率となる訳ですので、濃縮という操作が出てくる訳です。
濃縮度50%ならウラン235が50%存在しているよ、ってな意味になります。
>核分裂
大雑把に言えば不安定な核(重い原子核等)が分裂して、それより軽い元素を2つ以上作る反応です。
ウランの核分裂を例にとります。
ウラン235に熱中性子を当てるとウラン原子は不安定になり2つの原子核と高速中性子に分裂します。
235U+n→144Ba+89Kr+3n
とか何とか核分裂反応式で表されたりします。この場合ウランがバリウムとクリプトンに分裂してますね。nは中性子です。
実際はウラン原子一個で核分裂反応させる訳じゃありません。上の反応の場合、一個のウラン原子に中性子を当てた結果、中性子が新しく3つ出てきてます。この3つがそれぞれ他のウラン原子に当たってそれぞれから3つ中性子が出て…、と鼠算式に反応が進みます。
原子核崩壊ともいいますが、この崩壊反応は発熱反応です。このために一気に膨大な熱を発生させれます。これが原爆やら原発の基本原理です。
>チェルノブイリ
チェルノブイリ原発では核燃料としてウランを使っていました。恐らく天然ウランだと思いますが、上記の通り核分裂反応を起こすのはウラン235だけな訳です。
えーっと、天然ウラン(自然界に普通に存在するウラン)は3種。
238U(99.2%)
235U(0.7%)
234U(めっちゃ少ない)
で、原発ってのは人工的に核分裂反応を起こし、発生した熱でタービン回して発電してる訳ですが前述の通り核分裂起こすのは235Uだけです。
でもウラン取ってきても0.7%しか含まれてないために純度を高める必要がある。その過程が濃縮で、出来たものが濃縮ウラン。
---99.2%が核分裂しないもの(234/238)--- ---劣化ウラン(234/238)
天然ウラン--| |--濃縮--|
---0.3%が核分裂するもの(235)---------- ---濃縮ウラン(235)=核分裂の効率を高めたウラン
って感じでしょうか。
無理矢理な図示なんで、ズレて見にくいかもしれませんが…。
この回答への補足
ほわぁ・・・・・・何だか核の世界はすごいんですねぇ・・色々解説ありがとう御座いました。ちょっっっと難しかったけど・・・特に核分裂のとこあたり・・。
中性子らへんが・・ でもまぁ、なんとなーーーくわかったような・・・そういえば何かそんな感じのことテレビで見たような気がします・・。中性子が何たらって・・バリウムって、胃の検査のときに飲むバリウムと名前同じだけど違いますよね(笑) まさかウランからあのバリウムが生まれたら何か怖い・・(笑)
・・あと劣化ウランてよく劣化ウラン弾とかニュースとかで見るから、てっきり何か核がエネルギーを生み出した後のゴミみたいなものかと思ってたら違ったんですね・・。元々そういうのが存在するんですね・・。知らなかった・・う~ん、核の世界って・・・難しい・・
No.3
- 回答日時:
放射線と放射能の違いを明らかにする必要があると思います。
まず、放射線とは簡単に言うと波長の短い光のことです。可視光は一般に7色あるといわれていますが、波長の長いのが赤色に、波長の短いものが紫に見えます。そして、紫色の可視光よりも波長が短くなると、紫外線と呼ばれ不可視の光(目に見えない光)になります。さらに、紫外線よりも波長の短いα線、β線、γ線などをまとめて放射線と言います。
また、光以外にも物体を通り抜ける高速の粒子(非常に小さな粒子である電子や陽子、中性子)も放射線と言います。
次に、放射能とは上記の放射線を出す能力のある物質のことを言います。
例えて言うなら、放射能が豆電球で、放射線は豆電球から出ている光です。
この放射能は、かなり長い期間放射線を出すことが出来ますが、いつかは電池がなくなって豆電球が消えるように、そのうち放射線を出せなくなります。放射線の出る量が半分になるまでの期間を半減期と言いますが、ウラン238で45億年ほどかかるそうです。(かなり長い期間なんてものじゃないですね…)
しかし、No1の方が仰っているように、放射線を出している物質(放射能)自体が、風で飛んでいったり、雨に洗われて海に流れて行ったりすることで散らばってしまえば、被爆地とはいえいつまでも放射線が出続けるわけではありません。
では、放射能が飛んでいった先で放射線の被害が出るのでしょうか。被爆直後であれば風の向きなどによって放射能がまとまって流れてくれば被害が出ます。しかし、十分に時間がたてばかなり広い範囲に分散してしまい、放射能の量が十分少なければそこから出る放射線の量も減少しますので(放射能100粒が出す放射線の量と、放射能10粒が出す放射線の量で考えてみてください。)、いずれ問題は無くなります。何故なら、少ないとはいえ放射能は身の回りに普通にあるものなのですから。ただ、量が少なすぎるので人体に影響が無いだけです。
とても分かりやすい説明どうも有り難う御座いました!! はじめてこの『教えてgoo!』を使いましたが、ほんとに便利なんですね!知らなかった・・・
また分からないことがあったときは是非またお願いします!
No.2
- 回答日時:
まず広島と長崎の原爆について。
広島に投下された原爆はウラン235を用いたガンバレル方式のものです。
長崎はプルトニウム239を用いたインプロージョン方式の原爆です。
両者とも即発放射線として中性子線とガンマ線が放出されましたが、殆どがガンマ線でした。
ガンマ線には放射能誘発性はありません。また、誘発性がある中性子線は極少量だったとされています。
ただ誘発された中で問題視されたのはセシウム134ですが、これの半減期は2年と比較的短いものです。
降下性放射物についても現在まで尾を引くような放射能を有している事はありません。これは当時の原爆の質や雨等の自然環境が関係しているとされていますが、はっきりしたことは分かっていなかったと思います。
原発について。
チェルノブイリ原発では核燃料としてウラン235を使用していました。この場合は低濃縮ウランとして使用するのですが、チェルノブイリでの濃縮度は2%だと言われています。
同原発の全核燃料量が180tで、その内の2%(つまり3.6t)が核分裂を起こすウラン235でした。事故時に放出された核燃料量は7tとされており、ウラン235の量としては約200kgが放出されました。
ちなみに広島型原爆にはウランが約60kg積載されていました。濃縮度は公開されていませんが、一説によるとウラン235が25kgだったとされています。さらにこの内で核分裂を起こしたのは4%前後。実量として1kg程度でした。
チェルノブイリ原発の事故は最も深刻なレベル7に区分され、放射性汚染の規模は広島型原爆の400倍といわれています。
また同事故で発生し現在も危険視されているストロンチウム90とセシウム137の半減期は約30年です。
原爆では核燃料自体の量が少なかった事と、核分裂による生成物が拡散され希釈されましたが、原発の場合は核燃料量が桁違いに多く、生成物も溜まる一方です。そういった理由から、原発事故地は長期にわたって閉鎖されている訳です。
チェルノブイリの場合、炉中の核燃料の95%は未だ石棺内に留まっています。因みにウラン235の半減期は約7億年。発電過程でウラン235から生じるプルトニウム239の半減期は約2万4千年です…。
この回答への補足
どうもありがとうございます!! ・・みなさん「一般人」って書いてある割にはとてもお詳しいですね(笑)でも本当にすごいです。有難うございます。
ところで、いくつか分からなかったので、よければまた御回答お願いいたします。
1. 『放射能誘発性』という言葉が出てきましたが、それはつまり、放射能を出す物質が出さない物質またはほとんど出てない物質を出す物質に変えてしまうという解釈でよろしかったでしょうか?
2.『濃縮度』という言葉が出てきましたが、ええと、それはつまり、濃縮されればされるほど一体どうなるのですか?
3.『核分裂』って何ですか?
4.(チェルノブイリの欄のところ)核燃料とウランの違いがよく分からなかったのですが、ええと、つまり、それは核燃料も核分裂を起こすウランもどちらもウランで、核分裂をする方がより危険ということで捉えればよいのでしょうか?アレ?・・・ええと、つまり、ウランとウラン235と濃縮されたウランと核分裂するウランとぶっちゃけ違いがあまりよく分かってないのですが・・・(大雑把すぎてすみません・・)
丁寧に教えていただいたのに大変申し訳ありませんが、是非また分かりやすく教えて頂ければ有難いです。
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