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フランスの大統領制の特徴や問題点について、わかる方教えていただけないでしょうか?

A 回答 (1件)

 こんばんは。



 「半大統領制」と称されることのあるフランスの大統領制ですが、早い話が「大統領制」と「議院内閣制」を組み合わせた政治体制であるのが特徴ですね。世界の民主主義国家の大半が「大統領制」か「議院内閣制」を採用しているので、その両者のメリットを吸収しているように思えます。

 しかし、時としてこの政治体制の大きな歪みが現れます。それが「コアビタシオン(Cohabitation)」です。フランス語で「同居」を意味するこの現象は、フランスに於ける大統領と首相の所属勢力が異なる場合、本来は国家元首であるはずの大統領の権限が大きく制限されることを指します。

 フランス第五共和政下の政治体制に於いて、大統領は、首相任免権による行政権の掌握や、議会解散権等の巨大な権限を有しています。一方の首相は、大統領に対して責任を負うだけでなく、議会(下院/国民会議)に対しても責任を負っています。この為、大統領の所属政党(与党)と議会の多数派勢力(比較第一党とは限らない)が異なる場合(つまり多数派勢力が野党である場合)、大統領の所属政党から首相を選任すると、恐らく議会は不信任決議を行使し、内閣が瓦解する不安定な状況に陥るでしょう。この場合、大統領が自らが所属していない議会多数派勢力から首相を選任することによって、政局を安定させることが可能となるわけです。しかし、大統領の権限には首相の同意が必要な物も少なくありません(例えば法案拒否権)。このために大統領は、コアビタシオンの状態では権限が縮小されてしまいます。具体的には保守政党の大統領と革新政党の首相、あるいは革新政党の大統領と保守政党の首相のような組み合わせといった場合を指し、特にこのような状態は「保革共存政権」といわれます。

 なお、ドイツやイタリア、イスラエルのように、大統領の権限が儀礼的な国家元首としての役割に限定されるような国々では、大統領と首相の所属勢力が異なることがあってもコアビタシオンとは呼べません。

 ところで、ある一党・勢力が非常に強大である場合、この制度は、その政党・勢力にとって有効に機能します。フランスの大統領制を手本とし、この制度のメリットを最大限に活用しているのがロシアのV.プーティン大統領です。

 現代政治用語辞典より、大統領制についてリンクさせておきます。お役に立てることができれば幸いに思います。

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参考URL:http://www.inter-highschool.ne.jp/~0012052/@/gov …
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