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債券の償還についてですが、参考書で初めてタイトルにある『抽選償還』なるものの存在を知りました。この抽選償還と一体何なのですか?債券とは償還期限まで手放さずにいれば一括して償還されると思うのですが、この抽選償還というものに大きなメリットがあるのでしょうか?

A 回答 (2件)

抽選償還そのものは、既に回答があったとおりです。

あらかじめ、いつ、いくらの額面の債券を償還するか決めておくのが定時償還で、その償還方法の代表が、抽選で償還する債券を選ぶ「抽選償還」です。発行する側の目的は、普通社債と転換社債によってかなり違います。

普通社債の場合は、単に定期的に元本を減らしたいというのが発行会社の目的です。債券の市場価格が額面より高い時(=市場金利よりも高いクーポンを受け取っている時)に、抽選に当ると投資家は損をしてしまうので、はっきりいってあまり有難くない条項です。その為、こういう条項は、債券の流動性(市場でよく取引されるかどうか)に悪影響を与えます。たしか、地方債ぐらいでしか見られなかったと記憶しています。発行する側にとっても、定時償還をするぐらいなら、最初から3年債、4年債、5年債を出しゃいいのに、なんて、勝手に思ったりもします。

転換社債の場合は、株式への転換促進が主な目的でしょう。株価が転換価格を大きく上回った状態になっても、配当を受け取るよりも転換社債のまま満期まで持って利息を貰った方が得であれば、転換社債を持っている人は、株に転換してくれません。
しかし、「抽選にあたったので1ヶ月後に額面で償還します」と通知された人は、株に転換した方が絶対に得なので、かならずそうします。(転換に出すのと同時に信用でつなぎ売るか、あるいは売らずにまだ持つかは別にして)
発行会社にとっては、株価が高い時に確実に転換させるメリットと、債券の利率と配当の額次第では利益を増やすメリットが期待できます。
例えば、額面100万円・転換価格500円・クーポン3%の転換社債の場合、株価が600円をつけているような状況の時抽選償還にあたると、投資家は転換して2千株を手にいれてそれを600円(合計120万円)で売ったほうが、そのまま償還させて100万円を貰うよりも、投資家にとってましなので、そうしますね。
一方発行会社は、1株あたり5円の配当しかしていなかったとすると、100万円を株に換える事で、
支払利息の減少=100万円×3%=3万円
それによる税引き後利益の増加=3万円×60%=1.8万円(実効税率を40%とする)
株数の増加による配当の増加
100万円÷500円×5円=1万円
差し引き1.8万円-1万円=8千円の「得」

但し、得といっても、会社全体として8千円多く利益が残るようになる、という意味であって、この計算は、「株主にとってメリットかどうか」という意味ではありません。株数が増えると一株あたりの株主の取り分は減りますから、増加後の株数で考えて、一株あたりの取り分が増えるかどうかで判断されるべきなのが、本来ではあります。)
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通常の債券は一括して償還されるものが多いのですが、そうではないものの一つとして抽選償還があります。


抽選償還とは、例えば5年債で1年毎に抽選を行い、抽選に当たった組から償還される債券です。

企業はこのような債券を発行することで金利を節約することが出来ます。
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この回答へのお礼

そういう社債があるんですね。初めて知ってちょっとビックリです。ネットで調べても分かりにくく、それだけ流通量が少ないということかもしれません。ありがとうございました。

お礼日時:2006/03/13 16:33

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