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債券貸借取引というのは、そのまま持っていてればその債券の利息が得られるのに、現金がほしくて人に預け利息の一部放棄をするというものでしょうか。現在のような、低金利でも債券を担保にお金を借りて、利益が残るのでしょうか。また現金担保付債券貸借取引というのは、現金がほしいから消費貸借で債券をかしてお金を調達するのに、現金を担保に差し出してしまったら意味がないように思いますが、どうでしょう?きっと基本的な理解ができないと思いますので、やさしく解説願います。

A 回答 (1件)

債券貸借取引(いわゆる債券レポ)は、債券を貸す側、借りる側それぞれに事情があって、すべての場合に共通する理由を上げるのは困難ですが、大雑把な整理としては、以下のような事だと思います。



債券を貸す側(現金を借りる側)
自分の信用力が十分でない為、債券を担保にして金を借りる。例えば、レポの担保になりうる債券を持っている投資家が、何らかの理由で急に短期の資金調達が必要になった場合、その手段としては、
(1) 持っている債券を売却する(資金需要が短期の場合は、売り買いの価格差を考えるとかなり高くつく資金調達となる)
(2) 新たに銀行などから借りてくる(自身の信用力によってコストは決まってくる)
(3) レポで債券を担保に金を借りてくる
の3つが考えられます。レポ((3))の場合、担保にする債券の格付けが高ければ、調達額は時価×掛け目になります((1)よりも額は少なくなる)が、貸し手は債券の信用度を見て、貸付金利を決めてくるので、(2)よりは調達コストが低くなる事がままあります。
つまり、その時点で(3)が最も有利な資金調達なので、それをやるだけの事です。(尚、レポ期間中に利払いがあって、それが債券の借り手=金の貸し手に行ってしまう場合は、債券の貸し手=金の借り手の調達コストは、当然、その分も利払いの一部とカウントされて決まります。)

また、担保としての掛け目が70%だと仮定すると、2回レポを利用する事で、10億円の手金で約22億円強の債券を買う事ができます。(手金で買う10億円+それをレポに出して調達して買う債券7億円+またレポに出してそれで買う債券4.9億円=21.9億円)
ヘッジファンドなんかは、恒常的にレポを利用する事で、レバレッジを利かせています。

債券を借りる側=金を貸す側にとっては、担保無しだと、それなりに高い金利を要求したくなるような相手に、債券を担保にとって、金を貸している事になります。単純な金貸しだと思ったほうがわかりやすいです。但し、債券の空売りをかけていている投資家が、とりあえず債券の決済を実行する為にレポで債券を調達してくる場合もあります。空売りのポジションを閉じるまでは、ひたすら債券を借りてきて、やりくる事になります。

参考URLに入れたページの「02-J-1 わが国のレポ市場について─理論的整理と実証分析─」 で、日本でのレポ市場の日銀による分析が見られますが、それの「レポ取引の概要」には比較的基本部分も書いてあります。
http://www.boj.or.jp/ronbun/kwp.htm
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