戦艦信濃用に生産された装甲に対し,米軍が16in砲を射撃し,貫徹可能と誇らしげに大穴の開いた装甲を飾ってある写真を見ましたが,私が過去からの文献を読む限り,想定砲戦距離においては,信濃(大和改型)の装甲板を貫徹することは不可能だと信じているのですが,実際は何メートルの距離から射撃されたものと推定されますか。
射撃場はどこでその距離は何メートルで,火薬は強装だったとか,知っている方がいらっしゃいましたらお願いいたします。いや,ご想像でもかまいません。オタクな質問なので回答あるか心配・・・。
なお,本文中,「大和改」としているのは,装甲厚が十分すぎるので薄くし,3重底に設計変更したため,あえて信濃を大和改と表現させていただきました。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
#2です。
テストに使用した装甲板は660ミリのもので、主砲塔前盾の部分だそうです。あまりに小さな標的ですから至近距離でなくては命中できないと思います。
再びありがとうございます。
私も紹介のHPを見たのですが,660ミリとなっていますね。過去の資料の記憶では,大和型は650ミリだと思っていたので,信濃型では艦体の装甲は若干薄くし,砲塔の装甲は若干厚くしたのでょうかね・・・。
それともアメリカの記載ミスなのかな・・・。
それにしても,至近距離からじゃないとあんな命中はしないですよね。どうもありがとうございました。
No.7
- 回答日時:
10pphさんの報告により私も英語は自信ありませんが少し状況が明らかになりました。
アメリカの試験報告では、1回目は弾着速度607m/s、2回目は502m/sということですから、発砲距離はかなり近いとおもわれます。
次に弾着が45度の傾斜の場合2回目の試験では貫通せず装甲板の途中まで穿入して爆発したようです。
(45度の傾斜は通常の戦闘距離での砲撃時に起こりやすい弾着角度)
しかし日本は表面強化処理を完成していなかったので弾着の爆発で内部に装甲板の剥離飛散が起こっただろうとしています。
結局実戦ではアメリカの16インチ主砲でも貫通させる事は無理でせいぜい砲塔内部に剥離した装甲板の破片をまき散らし砲員を死傷させる位の効果しか期待できないとしています。
10pphさんのご努力に感謝します。
どうも,おはようございます。
新造当時のアイオワクラスの砲の初速は,確か763m/sだったと記憶しています。もし実験を数万メートルで実施した場合,弾着速度はそのくらいに低下するのかなと勝手に想像しますが,数万メートルだと一発であの小さな装甲に命中させるのはほぼ不可能ですから,やはり近距離から射撃したと推測するのが普通ですよね。ということは,命中時にその速度にするには,発射時の炸薬は幾分減らされていたと想像するのが自然でしょうかね。
>しかし日本は表面強化処理を完成していなかったので~剥離飛散が起こっただろう・・・
なるほど,アメリカはそのように判断していたのですね。1発目の砲弾が命中し,次弾の命中にも耐えられるように計算されたのが,表面硬化処理33%というものらしいです。日本海軍では18in砲の命中に耐え,内部の破損もないと実験から得たようです。ひょっとしたら,若干の剥離飛散はあったかもしれませんが,実戦では大勢に影響ないと判断されていたのかもしれませんね。でも,内部に破損は起こらないというのが日本海軍の前提のようです。
日本とアメリカの見解が違うところが面白いですね。
それにしても,砲弾が命中した砲塔(弾は破砕反跳)の中にいる乗員ってスゴイ衝撃を感じるのでしょうね・・・。
No.6
- 回答日時:
再び#2です。
アメリカ軍によるテスト結果も見つけました。
砲撃距離は書かれていませんが、砲弾の速度は載っています。
テストは装甲板を垂直にして当てていますね。
私の英語は少々自信がないのですが、
テストの考察として、
実際と同じように傾斜して装着されていたら、貫通できない唯一の装甲板であると書かれているようです。
参考URL:http://www.navweaps.com/index_tech/tech-040.htm
何度も恐縮です。
読めない英文を何とか読んでいるところです(笑
ニュアンスは伝わって来ました。
装甲を垂直にするなんて・・・現代の戦車じゃあるまいし・・・。
それにしても,貫通できない装甲板と認めているのですね。
アメリカもなかなか正直なところもあるのですね。
何度もご紹介ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
写真で見る限り、貫通孔はほぼ水平になっています。
これは水平射撃ないしそれに近い砲撃を意味します
通常の戦艦同士の戦闘ではかなりの遠距離で砲戦することになり到達するには主砲にかなりの仰角を与えねばなりません。
従って砲弾は上ないし斜め上から着弾するので、砲塔に命中しても、砲塔の天井ないし側板に貫通孔をつくることになります。
しかもある角度をもっていますから写真にあるような水平に近い貫通孔を作れる筈はありません。
従って主砲の砲口に近い距離で(至近距離)砲撃した結果とみられます。
アメリカ戦艦の主砲の威力を誇示するための実験でしかなく、しかも実戦ではあり得ない状況です。
全くそのとおりですね。
大和型は,戦艦の砲戦で,実際に命中したとき,最も装甲厚を稼ぐことができる角度に装甲板を取り付けてありますね。
ホント,実戦ではありえないやり方で貫通させたのですね,アメリカさんは・・・。
どうもありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
戦艦等の砲は、一斉に射撃してその内の何発がが命中すれば良いと言う考えですよね。
その一度に放たれた砲弾の着弾の広がりが散布界というやつです。これだと、全長250Mクラスの戦艦のどこに命中するのか全く分かりません。命中すれば儲けものみたいな考え方ですから(笑)あの小さな主砲前楯に一発で命中させようとすると、ほとんどゼロ距離射撃(数千メートル)ではないでしょうか。
多分、アメリカ戦艦の想定砲戦距離において命中した時の終速になるよう炸薬量を計算して射撃したものと私は推測します。
でも、焦ったでしょうね。自信を持っていた自国の砲が敵戦艦の装甲を貫けなかったのですから・・・。
2つ目は、なりふりかまわず炸薬量を最強にでもして撃ったのではないでしょうか(笑)
ちなみに大和型の装甲は、通常していた表面の硬化処理をしていなかったようです。それは、せっかく手間隙かけて硬化処理を行っても、18インチクラスの砲弾が命中すれば、威力がありすぎて、表面を硬化処理したくらいでは何の意味も無くなってしまうからです。硬化処理を行った場合、弾が命中すれば亀裂等が入り、次弾の命中に耐えることが困難になります。逆に何も処理をしなかった場合の方が、装甲に粘りがあり、良好な成績を収めたと旧日本海軍の資料にあるらしいですよ。
詳しく説明ありがとうございます。
もし戦艦同士の昼間砲撃戦が発生した場合,アメリカ戦艦はびっくりしたでしょうね。
装甲の表面処理の話私も聞きました。全く硬化処理されていない訳でなく,硬化処理はなされていますね。装甲厚の表面から内部まで33%が第1段階の表面硬化処理で,これは実施されています。取りやめになったのは第2段階の,言ってみれば超硬化処理というべきごく表面の硬化処理のことですね。
ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
ワシントン海軍工廠にご質問の貫通された装甲板が展示されているそうです。
終戦後、呉の海軍工廠に保管されていた装甲板を押収したようです。
テストの場所はバージニア州のダールグレン海軍実験場となっています。
テストの結果としては2つのテストピースに対して砲撃して、1つは貫通せず、もう一つが貫通したそうです。
使用した弾頭は、406mm (Mk 8, Mod 6) AP弾と言う事です。
参考URL:http://www.nettally.com/~wright/navyard2.html
この回答への補足
おはようございます。
おお,ご紹介の写真はまさに私の言っていたものと同じです。
私の英語力では,はっきりした意味が理解出来ません(笑
英語ソフトも無茶苦茶な訳になりました。
でも,言わんとしていることは何となく分かりました。
大変参考になりました。どうもありがとうございました。
すみません,お礼と補足を間違えてしまいました。
それにしても知識が豊富で,すごく詳しいですね。これからもよろしくお願いいたします。
No.1
- 回答日時:
回答ではありません。
申し訳ないです。おっしゃる通り、かなりのオタク的なご質問内容に圧倒されました。
もし、ここで十分な回答を得られなかった場合は、下記のサイトに投稿されてはいかがですか?
参考URL:http://www.warbirds.jp/ansqn/
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