No.2ベストアンサー
- 回答日時:
イオン結合と共有結合の間の変化を連続的なものとする考え方もありますが、やはりイオン結合と共有結合は別のものです。
共有結合の場合には、電子を共有し、共有された電子は結合している両方の原子に属すると考えます。すなわち、1個の電子を2回数えることになるために、結合している原子の「価電子が増える」ことになり、結果的に安定な、希ガスの電子配置になります。これが共有結合です。
それに対してイオン結合では、たとえば、NaなどはNa+になりますが、これはもとになるNa原子と比較して、「電子が減少」しています。こうしたことは共有結合では起こりません。これが、電子のやり取りに関する、イオン結合と共有結合の違いです。
さらに決定的な違いとして、共有結合の場合には、結合に方向性があります。たとえば、メタンが正四面体構造をとったり、アンモニアが三角錐型の構造になるのもそのためです。それに対して、イオン結合には方向性がありません。たとえば、NaClの結晶において、Na+とCl-はそれぞれ6個の反対電荷のイオンと等距離にあります。つまり、特定のNa+とCl-の間に結合があるわけではなく、陽イオンと陰イオンが、うまく収まるような構造が、イオン結晶の構造であり、Na+が90°の結合角で、6本の結合を形成するという性質を持っているわけではありません。
このように、共有結合とイオン結合には決定的な違いがいくつかあり、同列で議論するのには無理があると思います。
No.3
- 回答日時:
>私にはどちらも「原子間で電子を出し合っているもの」で同じように感じてしまいます。
その通り、化学結合とは電子を出し合って出来るものです。端的にいえば、イオン結合は共有結合の一部と考えても構いません。
原子間の分極の程度(電気陰性度の差)により
イオン結合性、共有結合性のどちらがより大きいかが決まります。
No.1
- 回答日時:
そうなんです。
現実の化学結合は、イオン結合性が何%、共有結合性が何%と、完全なるイオン結合は存在せず、イオン結合と共有結合の中間というのが正確です。ただし、完全なる共有結合は存在します。同種の原子間の結合です。例えばSiとSiならばお互いが電子を出し合って、2原子で仲良く「共有」するわけです。
イオン結合性の強い例はNaとClです。
Naの最外殻電子はほぼ完全にClに取り込まれます。
つまり電子は完全にClのものになって、「共有」してないのです。
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