
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
確かに他に電子が無いから、というのが効いていますね。
量子化学の教科書(例えば裳華房、基礎化学選書12 量子化学 原だ義也など)の水素原子(および水素様原子)と一般の原子の項を比較されると良いかと思います。
数学的には、電子が感じるポテンシャルエネルギーV(r)が1/rに比例した形であるとき、すなわち原子核とのクーロン引力しか存在しない場合には、軌道のエネルギーは主量子数だけで決まります。
しかし一般の原子では、他の電子が存在するため、電子間の相互作用が生じることでV(r)は1/rに比例した形では書けなくなり、角運動量子数にも依存してきます。
直感的に言えば、2p軌道に入っている電子は、より原子核に近い位置に存在する2s軌道の電子により原子核の正電荷を遮蔽されます。
つまり、2s軌道の電子にくらべて、原子核からのクーロン引力を受けにくくなります。従ってクーロン引力による安定化が小さくなり、軌道エネルギーが上昇するわけです。
No.3
- 回答日時:
>動径分布関数に関連づけて説明
どのような説明が良いか分からないのですが、ふたたび直感的な説明をさせてもらいますと、No.1に書いた内容とほとんど同じになってしまいます。
2s軌道と2p軌道について、動径分布関数R2l (l = 0 for 2s, 1 for 2p)をプロットしてみると、R20は原子核の位置に最大値を持つ関数ですが、R21は原子核の位置では値が0で、やや原子核から遠ざかった位置に極大値を持つ関数です。すなわち2s軌道の方が原子核に近い位置に大きな値を持つわけなので、No1に書いたようになります。
具体的な関数の形状やプロットの様子については、教科書など参考にしてください。
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