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大学の課題で「なぜ囚人のジレンマは起こるのか」という問題が出ました。囚人のジレンマは自分ともう一人が協力すれば多くの利潤を獲得できるが、自分だけ協力しないで抜け駆けするのが最も利潤が大きくなるというのはわかりました。ある程度の原理は分かったのですが、なぜ起こるのかと言われるとどのように答えればいいのか分かりません。どなたか詳しい方、ご教授願います。

A 回答 (5件)

今度はじゃんけんを現実世界の事例に当てはめてみます。


両者を国として、パーを軍事主義、グーを平和主義と考えてみてください。
普通に考えればお互い平和主義を取ることが最も望ましいです(両方10点)。
しかし相手が平和主義を取っているのならば、こちらが軍事主義を取れば一方的に侵略することが出来ます(自分15点)
そして相手が軍事主義を取ってくる場合、こちらが平和主義のままでは一方的に侵略をされてしまいます(自分0点)
ですから相手が軍事主義をとってきた場合も、こちらが軍事主義をとっておけば、やったらやり返せるので平和主義よりもダメージが少なくてすみます(5点)
そうすると、やはり軍事主義を取ることが最善の手段であるといえます。その結果お互いの軍事力の競争合戦が、先に止めた方が負けのチキンレースになるわけです。
このようにして、第一次世界大戦後の造船合戦や日米開戦や冷戦や核開発合戦は発生したのです。

これは社会にとって望ましい現象ではありません。これを防ぐには、どうしたらいいのでしょうか?
それは、俺もグーを出すからお前もグーを出せと約束をすることです。これをカルテルといいます。
しかしカルテルは裏切った時の利益が大きいので、裏切られないように信頼度を高める必要があります。そのために一番有効な手段は両者が何度も話し合いカルテルを確認しあうことです。
このようなカルテルを行なう為に、外務省があり、ホットラインがあり、国連があり、首脳会談があるのです。
また国連ではカルテルを破った国に批難が集中する仕組みになっていますので、カルテル破りをした時の利益が少なくなります、今回の例で言えば核を開発した北朝鮮を考えてください。(既に何度か出ている仕返しですね)

逆に、囚人のジレンマが社会にとって望ましいこともあります。
両者を企業として、パーを値引き、グーを値上げとして考えてみてください。
本来なら、お互い一斉に値上げをすれば企業全体は儲かります(お互い10点)
しかし相手が値上げをしてきたとき、自分が値下げをすればシェアを独占できます(自分15点)
そして相手が値下げをしてきたとき、自分が値上げをすれば自分の商品は全く売れません(0点)
ですから相手が値下げをしてきたときは自分で値下げをしなければいけません(5点)
ですから企業は泣く泣く値下げをしなくてはいけないのです。

このような囚人のジレンマは社会的に望ましい現象です。
ですから、企業はそれを阻害するようなカルテル(談合)を行なうことは禁止されています(企業が談合を行なうことは犯罪です)。

このように現在では、社会にとって悪い囚人のジレンマは防止され、良い囚人のジレンマは推奨されています。
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この回答へのお礼

社会的にも様々な囚人のジレンマが起こっているのですね。戦争において考えると、日本は平和主義をとっていて北朝鮮は軍事主義をとっているので今攻められると一気に侵略されるかもしれませんね。(でも自衛隊の反撃やアメリカ軍の協力があると思われるので核が使われない限り短期決戦はありえないでしょうけど)企業の面から見ると、値下げをするというのが各社にとっての最善の策となるようですね。犯罪とわかっていても談合をしてしまうのもかなりの利益が期待できるからなのですね。

お礼日時:2006/10/14 10:11

>なぜ起こるのかと


起こらない場合を考えるとすっきりするかもしれません。

No.1さんがおっしゃるように、
>必ず仕返しするとかの前提
(これを"しっぺ返し戦略"といいます。)
があれば、起こりません。

つまり、ゲームが多期間であり、戦略を変えることが可能なら、協力ゲームになることがあります。
逆に考えて、戦略が一回しか決定できないとき、囚人のジレンマが発生することがあります。

また、当たり前ですが、事前に相談できる環境にあれば、ジレンマは発生しません。
さらに、利得が個人に帰結するということも理由の一つです。例えば、No.2さんの例でみると、
 お互いグーのときの社会的便益:10+10=20
 勝ち負けがあるときの社会的便益:15+0=15
となります。
もし、得られる利得が公共財のようなものであれば、お互いに協力してグーをだすことになります。

起こらない場合から逆説的に考えて、まとめてみてはどうでしょうか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。起こらない場合という観点から書いたほうがまとめやすそうですね。仕返しの前提とじゃんけんの概念を入れて書いてみようと思います。

お礼日時:2006/10/13 12:42

全くの素人発想ですが・・・。


ジレンマというのは色々な事象で起きています、何事にもプロ・コンがあるので二律相反は発生しますが、その値が連続的であればグラフ化等で最適解が得られます。
囚人のジレンマに関しては、連続的でなく2つの選択が夫々のメンバーに与えられているので、最適解は存在しない訳です。
またもし抜け駆けした利益より、協力した場合の方が個々の利益が多ければ、明らかに協力することが最適解になります。
従って、ジレンマ一般に言える事ですが、「なぜ起こるか」と言うなら「最適解が無い構造だから」が答えと言えるかもしれません。
このジレンマを囚人側で解決する手段は、協力する事が最適解になるように、例えば両者の友情を高めておいて双方の価値観でそれを損ずることが大きな不利益になるようにしておく等になります。
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この回答へのお礼

最適解がない構造だから。ということは自分にとって「最適な選択」をすることと、全体として「最適な選択」をすることが同時に達成することができない構造ということですよね。二人とも協力して最も大きな利益を得るというのはありえないと思うので、二人とも自分が最も損をしないように行動するということなのですね。参考になりました。回答ありがとうございました。

お礼日時:2006/10/13 12:54

グーとパーだけのじゃんけんを想像してください。



        相手
     │ グー │ パー │
自│グー│ 10/10 │ 0/15 │
分│パー│ 15/0 │ 5/5 │

お互いグーでアイコの場合は10点
お互いパーでアイコの場合は5点
パーグーで勝ったら15点
グーパーで負けたら0点
これは相手も同じです。

この場合あなたならグーを出すでしょうか?パーを出すでしょうか?
相手がグーを出してきたときを想像します。
自分がグーならばアイコで10点です。自分がパーならば自分の勝ちで15点です。
したがってパーを出す方が望ましいです。
相手がパーを出してきたときを想像します。
自分がグーなら負けで0点です。自分がパーならばアイコで5点です
したがってパーを出す方が望ましいです。
つまり相手がどう出てこようが、パーを出す方が望ましいのです。
そして同じ事を相手も考えるので結果としてパーのアイコ(両方5点)になってしまいます。
囚人のジレンマとは、このようにお互いが最善の行動を取ったが為に結果として両者の利益を損ねてしまう現象です。

実際の社会で囚人のジレンマは色々なところで発生しています。それは文字数制限で無理っぽいのでご希望があれば再び答えます。

この回答への補足

回答ありがとうございます。じゃんけんで考えるとわかりやすいのですね。教科書には実際の社会での囚人のジレンマについては、どこにも書いていないので、そちらのほうも教えてもらえるとありがたいです。

補足日時:2006/10/13 12:31
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経済学的に分析すると、



> 自分だけ協力しないで抜け駆けするのが最も利潤が大きくなるというのはわかりました。

この際、抜け駆けした事に対しての契約や制約が無いため、抜け駆けによる不利益を被らないからとか。
後からもう一人の囚人が必ず仕返しするとかの前提なら、抜け駆けって起こらないように思います。
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この回答へのお礼

仕返しするとかの前提から書くというのはいいと思います。でも、仕返しという概念はなかったように思うので、「もしも仕返しという前提が存在したら」というので書いてみたい思います。

お礼日時:2006/10/13 13:02

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