
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
プレートにまいた大腸菌は、長期保存すると(多分乾燥のために)死んでしまいます。
かといってパラフィルムでシールしておくと、結露してコロニーが流れてしまうことがあります。まあ、一ヶ月以内に使い切るように心がけておけば大丈夫でしょう。いろいろなラボを見てきましたが、クローニング目的なら大腸菌を普通のベンチで扱うのは珍しいことではないです。今では私も、薬剤選択するプラスミドばかりでなく、抗生物質を使わないファージを扱う場合でも、普通のベンチでやっていますが、とりたてて問題が生じたことはありません。バーナーもなしです。
想像ですが、クリーンベンチで大腸菌を扱うのは、組換え体の規制が厳しかったころの名残ではないでしょうか。私が学生のころは、組換え大腸菌を扱うときは安全キャビネットでやらなければなりませんでした。これはサンプルをコンタミさせないためというより、大腸菌を外に出さないように封じ込めるというのが主眼です。今では、組換え大腸菌の規制はずっとずっと緩やかになっていますからね。
ベンチでプレートを扱うときは下から覗き込むようにしたほうがよいですよね?
普通のベンチでプレートを開けてもあまりコンタミはきにしなくてもいいですか。
プレートを保存するときは培地面をいつも上にしますよね?
これは結露で生じた水で大腸菌が流れないようにするためですよね。
大腸菌が死んだかどうはどうやったら分かるのですか?
古くなると増殖が悪くなったり、新鮮なプラスミドが取れないようですが。
大腸菌の培養はクリーンベンチでやりますよね?
コロニーをつつく程度はいいのですね。
ありがとうございます。
安全キャビネットとはクリーンベンチのことですよね?
No.3
- 回答日時:
>大腸菌の培養はクリーンベンチでやりますよね?
コロニーをつつくのはもちろん、培養のセッティングもふつうのベンチでやっています。
液体培地のストックをコンタミさせて腐らせないように、フタを開けるときと保存方法に気をつければ、あとは問題ありません。たとえば、私は、必要以上に大量に作らないで数回で使い切るだけストックするとか、5xや10xで作っておいて、それを小分けして冷凍保存、使うときに必要量だけ滅菌水で希釈する、などです。
プレートを作るときもオープンです。アガーをいれてからオートクレーブ、ちょっと熱いくらいのうちにシャーレに注げば、抗生物質を入れなくても変なものが生えてくることはまずないです(培地の温かさで上昇気流も発生しているからでしょう)。
>大腸菌が死んだかどうはどうやったら分かるのですか?
>古くなると増殖が悪くなったり、新鮮なプラスミドが取れないようですが。
大腸菌のコロニーが生きているか死んでいるかは、培養してみないとわかりません。別のプレートに植え継ぎ大きく育てておいたコロニーでも、全滅することはあり、そういうときはコロニーごと大きくえぐり取って培地に入れても全く増えません。一ヶ月以内に使い切れといったのは、もっと保つ場合もあるけれど、それくらいなら100%大丈夫でしょうということです。
>ベンチでプレートを扱うときは下から覗き込むようにしたほうがよいですよね?
>普通のベンチでプレートを開けてもあまりコンタミはきにしなくてもいいですか。
コロニーをピックするときは、伏せたシャーレを持ち上げて、底の方から透かして見て、向こう側からこちらに向かって楊枝を持ってくるようにするといいでしょう。位置を確認するだけなら、フタをしたまま光にかざして底から見ます。ふたを開けて下から「大腸菌」のコロニーをのぞき込むのは衛生上やめた方がいいと思いますよ。
生のプレート、培地にしろ、コロニーを生やしたプレートにしろ、そんなに長く(たとえば、コンタミしたのもが生えてくるほど)ほったらかしにするものではないというのが大前提です。そうなってしまうのは、計画に不備があるということかもしれません。実験のうまいへたは計画を立てるところから始まっています。
>安全キャビネットとはクリーンベンチのことですよね?
ちょっと違います。クリーンベンチはそとから異物が混入しないように、内部を陽圧にして、中から外へ空気が流れます。サンプルのコンタミ防止にはなりますが、外部への漏洩は防げません。
安全キャビネットは、内部を陰圧にして、菌が漏洩しないようになっています。外部からの異物混入は、入り口付近のエアカーテンで防がれます。
No.1
- 回答日時:
4℃保存で通常は2週間~一ヶ月くらいがリミットだと思います。
もちろん一ヶ月程度で大腸菌が死滅する訳ではないのですが、
プラスミドが落ちたりDNAに変異が起こったり、生育が悪くなるなどのトラブルが起こるリスクが上昇します。どうしても使用したい場合は新たにLBプレートにまいてsingle colonyを拾い直すことになります(あまりお進めしませんが)。
プレートを開けるのにクリーンベンチは必須ではありませんが、バーナーの近くで作業を行うといったことは必要です。まれにオープンな環境で無頓着にプレートが開ける人もいますが、アンピシリンなどの抗生物質は菌の増殖を阻害するのであってなかなか死滅するということはありませんので。
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