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先日ヘモグロビンの吸光度を分光光度計を用いて測定するという実験を行ったのですが、その実験後疑問に思ったことを質問させて頂きます。

物質が光を受けると電子が遷移し励起状態になるというようなことや、電子が遷移するための光の波長が可視光の範囲であれば色が確かめられるというようなことは自分で調べてなんとなくは分かったつもりです。

そのことをヘモグロビンで考えた場合
・なぜ光の波長が540nm付近や578nm付近で吸収極大になるのか
・またFeを中心に構成されたヘモグロビンのどの部分の構造が赤い色に深く関係しているのか
教えてください。

もし的外れなことを聞いていて質問の意味が分からなければ補足させて頂くので、宜しくお願いします。

A 回答 (2件)

http://www.kiriya-chem.co.jp/q&a/q56.html
ヘモグロビンの中には、ヘム鉄といって、ポルフィリンと鉄(II)から成る錯体が存在しており、これが赤色の原因です。

配位子であるポルフィリン自体、可視光を吸収します。
フリーベースポルフィリンは、確か500-600 nmくらいと、400 nmくらいにそれぞれ強い吸収があったと思います。
前者をQ帯、後者をソーレ帯と呼び、ポルフィリンの置換基や中心金属を変えると、これらの波長が変わるため、見た目の色が変化します。

最初の質問は、なぜといわれてもそうなったからだ、としかいいようがありません。
もちろん、理由を説明しようと思えば、ヘム鉄(鉄ポルフィリン)の分子軌道などから説明はできますが、そこまでせずとも、鉄の効果で吸収極大はその辺にずれました、で充分でしょう。

京大の先生が、ポルフィリンを何個もつなげた巨大分子を合成されており、近赤外領域に強い吸収・発光を示すという興味深い物性を示しています。
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この回答へのお礼

ご回答して頂きありがとうございます。
ポルフィリン自体にそもそも可視域の吸収があったことを知りませんでした。
京大の先生の研究にも興味があるので調べてみようと思います。

お礼日時:2006/11/09 09:51

>補足へ


京大の大須賀先生。ポルフィリンの大家です。
http://kuchem.kyoto-u.ac.jp/shuyu/index.html
九州大の古田先生。N-混乱ポルフィリンといって、ややこしいのですが、ピロール環の一個がひっくり返った分子を発見、その後様々な分子・錯体を報告されています。
http://post.cstf.kyushu-u.ac.jp/~furutalab/

海外だと、Sesslerという先生が有名です。
拡張ポルフィリンといって、環サイズが広がった分子群を報告されました。
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この回答へのお礼

わざわざ京大と九州大のことまで教えて頂きありがとうございます。
参考にさせて頂きます。

お礼日時:2006/11/09 16:28

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