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人間の脳の大半はまだ使われていないときいたことがあります。
推測しかできないとは思いますが、人間と同じような思考は、もっと小さな脳では不可能なのでしょうか?例えば、犬や猫は人間より脳が小さいですけど、この大きさのままでは永遠に人間のような会話はできないと断定できますか?可能性としてどうでしょう?
どなたか教えて下さい。

A 回答 (3件)

脳の進化という観点から考えて見ましょう。



 爬虫類の脳: 脳幹(呼吸などの生命維持、種族保存、反射)
   ↓
 犬猫の脳:  脳幹+大脳古皮質(好き嫌いなどの感情、情動)
   ↓
 人間の脳:  脳幹+大脳古皮質+大脳新皮質(言語などの知的行動、論理、理性)

人間の脳はこのように古い脳に多いかぶさるように新しい脳を追加することで進化してきました。この過程でわかるように、脳はもともとの脳幹自体をスクラップにして新しく作り直したり加増したりして進化させてきたのではなく、常に新しい部分を追加させることで進化させてきたということです。--予断ですが、コンピュータ・ソフトウェアの多くもこのように進化(バージョンアップ)します-- 実際、人間の脳から大脳を取り去ったとしたら、残る部分はワニの脳とほとんど変わりません。姿は人間でもワニと同じようなことしかできなくなってしまうのです。同じように大脳新皮質の部分をとりさってしまえば(少し極端ですが)、やはり人間は犬猫並みのことしかできなくなってしまいます。

これを逆の方向に考えればご質問に対する答えが見つかるでしょう。犬猫の脳は、形が小さいせいではなく、進化における構造上、人間と同じことができるようになっていないのです。なぜなら、ピタゴラスの定理を考え出したり、星に名前をつけてその運行の記録を残したりするための部位を脳に持っていないからです。それらの機能はすべて新皮質でしかつかさどれません。

ということで、犬をいくら訓練しても、「君のことが好きだ」いうことと同じような行動は取れても「君の瞳に乾杯」なんてことを話せるようには永遠になりません。もしなれたとすれば、それは犬の脳に進化がおこり、彼らが大脳新皮質(もしくは同等の部位)を手にいれたときということになるのです。

それから、「人間の脳の大半はまだ使われていない」ということもありません。人間の脳はほぼ全域にわたって使用されていることがすでにわかっています。人間の脳の未使用領域について未だに取り沙汰されるのは、その未使用領域にテレパシーや予知の能力などの証拠としたい願望なのです。しかし、それは願望(以前は確かにそういう説がありました)であって現在は事実としては認められるものではないのです。
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この回答へのお礼

とても分かりやすい説明ありがとうございます。
勉強になりました。

私は個人的に猫が好きで、そこそこコミュニケーションはとってきたつもりですが、いったいどこまでが共通認識としてお互い持ってるのかよくわからなくなります。脳の構造が違うのだから、人間と同等の理解を望むのは間違いですね。時々、言葉を3割くらいは理解しているのでは?と思ってしまうことがあります。

お礼日時:2006/11/15 16:31

お礼ありがとうございます。



脳の大きさと頭の良さは関係ないという1の回答は以前池谷祐二さんという方の本を読んだ記憶を元に回答しました。
女性の脳は男性の脳より小さいけど質的に劣るということはない、という話でした。

ただ、ちょっとネットで検索してみたのですが、絶対的な脳の大きさは関係なくても、体の大きさと比較してどの程度脳が大きいかは関連性があるみたいです。
爬虫類などに比べると哺乳類は体重の割に脳が大きいようです。
http://www.pri.kyoto-u.ac.jp/brain/brain/08/inde …

もっとも、大きさだけでなく質(構造)も重要というのはやはり間違いなさそうです。
画面一番下に人間の脳の特徴が出ています。
http://ocw.dmc.keio.ac.jp/j/letters/08_biopsycho …
ちなみに真ん中より少し上のところにネズミや鳩の脳の写真も出てます。

なおイルカは脳は大きいのですが、やはり構造は人間のそれとは違うようです。
http://elekitel.jp/elekitel/special/2004/06/sp_0 …

昆虫の脳に関してはこちらをどうぞ。
http://www.brain-ex.com/nanda/index.html

で、2さんのすばらしいご回答も踏まえ、改めて結論。

高度な思考をする動物は体重に比し相対的に大きな脳を持っている。
しかし脳の大きさのみでは高度な思考をする上で十分条件を満たさず、構造的にも脳が高度化される必要がある。
ただし、人間の脳の進化の過程を考えると脳が大きくなったから高度化したのではなく、脳が高度化した結果、大きくなったと考えられる。
つまり脳の巨大化が先ではなく、脳の構造上の高度化が先である。
以上より、人間の脳が他の動物と異なり高度な思考ができるようになった根源的な原因は、脳が構造的に高度に進化したためである。
これを基に考えれば、人間以外の動物が人間と同様の知性を持つためには、人間同様に、脳が構造上進化しなければならない。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

脳は進化の過程で必要にせまられ構造を変えていったことがわかりました。それぞれの生物がその結果現在生きているわけですから、優劣とかはあまり関係ないのだなと思いました。

人間社会は今急激に変わっていますが、それなりの年月が経てば、さらに脳が進化した人間が登場っするかも知れませんね。(退化するという話もありますが)

色々勉強になりました。

お礼日時:2006/11/15 16:48

脳の大きさと高度な思考力とは関係ないです。


むしろ「脳の構造」と関係すると思います。
人間の脳は他の動物に比べ前頭葉と大脳皮質がとても発達しているそうです。
前頭葉は言語能力をつかさどる部分で、大脳皮質は海馬で必要とされた情報を保管している部分です。

結論としては小さくても構造が高度なら人間と同じような思考ができるのではないでしょうか。
また犬や猫は脳の構造が人間とは異なりますから、仮に大きくしても人間と同じような働きはできないと思います。
脳の大きさだけで言ったら人間よりイルカのほうが大きいんですよ!
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この回答へのお礼

ええ!イルカの方が大きいんですか!
知らなかった。
水の中だから脳が大きくても負担にならないんですね。

脳の構造が重要であるということで、なるほどと思いました。
ところで、ねずみの大きさ、あるいは昆虫の大きさではどうなのでしょう?

構造さえあれば、大きさはどこまでも小さくなれるのでしょうか?

お礼日時:2006/11/11 22:33

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