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辞書で調べてみたのですが、イマイチ内容を理解できません。

ベーシス・リスク 〔金融用語辞典〕
『ベーシスとは現物価格と先物価格の差であり,理論的には現物を先物の受渡期日まで保有するときの持ち越し費用に等しく,受渡期日に近づくにつれて縮小し,期日にはゼロになる。しかしながら,現物市場と先物市場は独立した市場であるため,取引コストなどの理由によりベーシスは理論値から離れて変動し,この変動リスクをベーシス・リスクと呼ぶ。現物と先物の実際の価格差と,持ち越し費用の理論値との乖離幅を指してベーシスと呼ぶこともある。先物による現物のヘッジが完全ではない理由の1つに,ベーシス・リスクの存在が挙げられる。』

具体的な例を用いて、どなたか解説してもらえないでしょうか?
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

あまりよい例ではないのですが、直ぐに見つかった株式先物の例(参考URL)でご説明します。

裁定取引がどういうものか、まずこれを読んで、念の為ご確認ください。
この例では、日経平均株価の現物が15,000円の時の、先物の理論値は15,200円です。
ところが、何かの拍子に先物の価格が15,100円になってしまったとします。この場合、相対的には、現物が割高で、先物が割安な訳ですから、先物を買って現物を売ると理屈上は儲かるはずです。
ところが、既に現物買い+先物売りのポジションがあれば、それの反対売買(現物売り+先物買い)をすればいいのですが、そのようなポジションがなかった場合は、誰かから日経平均採用225銘柄を借りてきて、空売りするのと同時に先物を買う必要があります。タダでは株は借りられないので、何がしかの借り賃を払う必要があります。それを計算に入れると、理論値通りの乖離では、現物売り+先物買いの裁定取引はできません。よって、理論値より、先物が割安になっても、225銘柄の借り賃が払っても得なレベルまで割安になるまで、割安状態は広がります。このように、現物と先物の価格は、現実には理論で想定していないような手間やコストの影響を受ける事があり、それによって価格差が理論から乖離する事を、ベーシスリスクと呼びます。ご質問にある説明を尊重すればそういう事です。
同様の例は、国債先物で現物の債券は、先物から計算される理論価格よりも割高に推移する傾向があります。それは、現物を持っていると、空売りをしたい人(してしまった人)に債券を貸して、貸し賃が入ってくるからです。これも、理論とは別の要素によって、現物と先物の価格差が影響を受けている例です。

尚、金融の世界でベーシスリスクと言うと、通常はもう少し幅広い意味で、例えば銀行が短期プライムレートでの貸し出しを、3ヶ月Liborで調達するようなものも言います。短プラとLiborは連動性はかなり高いのですが、完全に連動する訳ではありません。WTI(アメリカ産原油の先物)で、ドバイ産原油の購入価格をヘッジするのも、WTIとドバイは、連動性は高いですが、これも完全には連動しません。
このように、連動性が高いもの同士の間で、乖離幅が変動する場合、ベーシスリスクという言い方が使われます。

参考URL:http://www.nomura.co.jp/terms/japan/sa/saitei.html
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この回答へのお礼

詳しい解説ありがとうございました。

お礼日時:2006/11/26 19:49

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