No.5ベストアンサー
- 回答日時:
因数分解についてですね。
(有理)整数環Zと多項式環Q(X)は構造が似ていることはご存じですよね。整数は割り算ができます。多項式も割り算ができます。このような構造をユークリッド環といいます。整数は素因数の積に一意に分解します。同様に多項式は既約多項式の積に一意に分解します。ですから、整数の性質や用語を多項式の性質や用語として使用することができるのです。「因数(factor)」というのは、48=1×48という掛け算の式で表したとき、右辺の掛け算の式を構成する、1と48のことをいうのです。「約数(divisor)」というのは、48を割り切る数です。因数と約数は意味が似ていますが、使い方が違います。以上のことを念頭に入れておけば、ピタゴラJrさんの質問に答えることができます。
1も48も48を割り切るので、48の約数です。
48=1×48ですから、1も48も48の因数です。
a~2+2a+1=1×(a+1)^2ですから、1も(a+1)^2もa^2+2a+1の因数です。また、1,(a+1),(a+1)^2はa^2+2a+1の約数です。しかし、a~2+2a+1=1×(a+1)^2は因数分解とは言いません。因数分解は正確には、素(既約)因数分解というべきものです。整数の世界では、1やー1を単元といいます。単元を素因数にしてしまうと、素因数分解の一意性が成り立ちませんね。それと同様に有理数係数多項式環Q[X]の世界での単元は有理数です。有理数を素因数にしてしまうと素因数分解の一意性が成り立ちません。ですから、
2X+4=2(X+2)は因数分解とはいいません。なぜなら、2は単元であり、2X+4は既約多項式だからです。3=1×3を素因数分解とは呼ばないことと同様です。
2a^2+6a+4=(2a+2)(a+2)は因数分解です。なぜなら、(2a+2)と(a+2)はそれぞれ既約多項式だからです。しかし、普通は2a^2+6a+4=2(a+1)(a+2)と書いた方が見栄えが良いので、このように書きます。
ところで有理係数多項式環Q[X]では2X+4は既約多項式ですが、整数係数多項式環Z[X]では既約ではありません。しかし、整数係数多項式環Z[X]では環としての性質を論じるのに、あまり面白くありませんね。
No.4
- 回答日時:
>その「通常的」に引っかかります。
じゃあ、言い方を変えて
整数環上の多項式環については、±1 は単元であるため、f ∈ Z[X] の因数として常に ±1、±f が存在する、以降わざわざ言及しない。
同様に f の因数 p に対して -p が常に同伴するがわざわざ言及しない。
「教育的な指導」がどうなっているかは知りませんが、整数環で考えた時に 2 も単元以外の多項式なので 2X^2 + 6X + 4 の因数分解は 2*(X + 1)*(X + 2) です。
No.3
- 回答日時:
教科書の記述によると、
<数の因数は文字の因数分解の際、因数とは扱わない>
となっています。
たとえば、
P=2A^2+6A+4 を因数分解せよ、では、
P’=(2A+2)(A+2) でも正解となります。
さらに、教科書の記述によると、
<此のような場合は>
P’’=2(A+1)(A+2) <とするのが(普通)である。>
と曖昧な記述となっています。
この記述に従い、
テストでは
P’=(2A+2)(A+2) は減点しません。
P’’=2(A+1)(A+2) の方が良いと、朱記はします。
ただ<教育的配慮>とかで、減点する教員もいます。
ーーー
>>a^2+2a+1の因数は[a+1]だけでなく「1」も「a+1]も因数である
上記の記述に従えば、「1」は因数ではない、となります。
ーーー
>>48の約数は1も48も(約数)であるが、
>>1も48も因数といえるは、正しいですか。
もし、素因数分解の話であるならば、
Q=2*2*2*2*3
Q’=1*2*2*2*2*3
QをQ’としても良いか、の意味となり、
<素因数分解の一意性>なる事項がありますので、
Q’’=1*1*2*2*2*2*3 とも書けますので、
Q=2*2*2*2*3 のみが可となります。
>>私は大人で、1は素数でないと存じております。
1は素数でない、とする理由は、やはり
<素因数分解一意性>に帰着します。
ーーー
>>1も48も因数といえるは、正しいですか。
上記の意味でないのであれば、回答はできかねます。
ーーー
この回答への補足
ありがとうございます。質問をミスタイプ(入力)してました。「1」も「(a+1)^2」も因数である」正しいですかの、間違いでした。今までご回答いただいた方々すみません。よろしければ追加回答をくださいませ。
補足日時:2007/04/28 14:37No.2
- 回答日時:
多項式環R[X]の因数を考える際に、その単元(逆数も多項式環の要素となるもの)は通常含みません。
実数上の多項式環の場合 R\{0} がその単元になるため、
X^2 + 2X + 1 = 2 * ((1/2)X^2 + X + (1/2))
など、分解の一意性がくずれるので、除外しています。
同様に整数上の多項式環の場合 {±1} がその単元となり、
X^2 + 2X + 1 = (-1) * (-X^2 - 2X - 1)
のような分解は除外しています。
この回答への補足
ありがとうございます。常識的にはもっともですが、その「通常的」に引っかかります。大人としては、1とその相手は微妙な問題ですと意識しておくとよろしいでしょうか。
補足日時:2007/04/28 14:23お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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