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某大手出版社の、イラスト・エッセイの本の帯に、でかでかと書かれているコピー文句。

パンダをさわったこと、
ありますか?

「てにをは」がおかしいと思うのですが、これって私の方が間違っているのでしょうか。
某大手出版社が、一番目立つ帯に書いているのだから、と思うと、自分の文法能力にちょっと自信がなくなっています。

A 回答 (9件)

遅まきながら、学校文法を仕事としている者として一言。


すでに皆さんからご指摘があるように、「触る」は自動詞です。よって目的語は持ちません。
日本語では、「~を」が目的語を表すとは限りません。「川を渡る」「空を飛ぶ」「坂道を登る」などの「渡る」「飛ぶ」「登る」は自動詞であり、「川を」「空を」「坂道を」は目的語ではなく、場所を表す名詞に場所を表す格助詞「を」が付いたものと考えます。しかし、「触る」の場合、「~を触る」という形をとった場合、「~」は触る対象であり、その「を」は場所を表す格助詞ではなく目的語である、と考える方が自然です。ところが規範文法的には、「触る」は他動詞ではありません。よって目的語は存在しないはず。ということから、「~を触れる」という形は、学校文法(規範文法)的には間違った用法であり、それに違和感を覚えるというのは、至極まっとうな言語感覚の持ち主である証左といえましょう。
ただし、意味の似た「触れる」という動詞があり、これが自他両方の動詞として用いられることから(手を触れる(他)。法に触れる(自))、それとの類推によって「~を触る」という言い方が広まりつつあるのも確かなようです。つまり、「触る」を他動詞として使うのは、”揺れている用法”であり、今後の行く末を見守るしかない、ということではないでしょうか。
ちなみに私は「~を触れる」という言い方をしません。間違いと認識して、というより、年代的にそういう言い方をしてこなかったということでしょう。

ちなみに、「新『ことば』シリーズ14 言葉に関する問答集-よくある「ことば」の質問-」(国立国語研究所)では、「~に注意する」「~に配慮する」「~に協賛する」などは「~に…」が本来の形であるが、現在では「~を…」が使われるようになってきているということを指摘しています。反対に、本来は「~を背く」が正しい形であったのに、今では専ら「~に背く」だけが使われていることも指摘しています。
同書では上記の語群に関して、今のところ「『に』の方がより多くの人に自然な表現として受け入れられる」が、「その一方で『~を』という言い方が生ずるのもまんざら理由のないことではない」として、言葉の揺れについてかなり寛容な立場を示しています。

結論めいたことは言えませんが、「~を触る」が少なくとも規範的には外れた用法(であった)ということ、ただし、現在では広く使われるように成りつつあり、使用の可否に関して揺れている言葉といえるということ、を踏まえていればいいのではないでしょうか。
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございます。
なんか、これですっきりしました。

「~を」には、目的語を表わす場合と、場所を表す格助詞の二種類があるとのこと。
辞書を調べ、参考書を見れば分かったのかもしれませんが、そこまでしなかったので、今、初めて知りました。

感覚的に、身近なものに触る場合には「~を」を使うのかな~と、漠然と思っていたのですが(例えば、自分の頭を触る、傷口を触る、だとあんまり違和感がないように思っていました)、それも正しくない、ということですね。

勉強になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2007/06/05 00:34

パンダをさわったこと、


ありますか?

僕は自然に、何の違和感もなく聞きました(読みました)。
だから最初、ご質問の意味がわかりませんでした。
そこで、逆に、なぜ自然に感じたのかを考えてみました。

>イラスト・エッセイの本の帯に
とあるので、ここにいう「パンダ」はリアルなパンダではなく、
この本の作者?、取り上げられているイラストレーター?、アーティスト?・・・がパンダを題材にして創作った一連のキャラクター作品たちを、
見かけたり、うわさで聞いたり、手にとって眺めたり・・・したことありますか?
なかったら、この本で「さわって」みませんか?
って意味合いにみて取ったようです。僕は・・・。

帯の作者がこんな気持ちを短い言葉で表わすとしたら、
「パンダをさわったこと、
ありますか?」
と、「パンダに」としないで「を」にするのが適当だと思うし、さすが大手出版社の編集者だなぁと感心もしました。

おことわりするまでもなく、文法的なものはまったくといっていいほど知識が無く、自分勝手な思い込みに過ぎません。
でも、ほんとうに自然に、違和感無くメッセージを受け取ったんですよね。

ぜんぜん見当違いだったりして・・・。
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この回答へのお礼

この本は、作者が中国の“パンダ幼稚園”(最近、動物番組などでよく取り上げられている場所)へ行って、パンダに、触り放題に触ってきました、というイラスト・エッセイでした。

でも、中味を知らずにコピーだけ読めば、そんなふうにもよめるのだと、改めてコピーの力を感じました。

いろいろな方にご回答いただいてますが、「~をさわる」という表現は間違いではなく、ただ、私の個人的な感覚で違和感を感じている、ということが分かり、今は、何故、間違った言い回しではないのに、こんなに違和感を感じるのか、を、一人、悶々と追究しているところです。

回答、どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 17:19

この程度の「揺れ」は、許容範囲内と思います。


私は、原則として「保守主義者」ですが、次の要件を満たせば、新語を認めることにしています。
(1) 従来の語で完全に表せない意味を持つ
(2) 奇異・不快の念を与えない。
(3) 文法規則を乱さない。

「‥をさわる」については、
(1) 「‥にさわる」よりも、意図的な接触を示しています。
(2) 特に奇異・不快な点がありません。
(3) 他動詞の直接目的語に「を」をつけるという一般原則になじむものです。
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この回答へのお礼

確かに、「~をさわる」というのは、間違った表現ではないと思います。
「揺れ」というか、状況によって、「~にさわる」「~をさわる」と使い分けるべきだと思うのですが、
その状況(規則性)を見いだせずにいるのです。

何故、「パンダをさわる」に違和感を感じるのか、何故、積極的・意図的な表現と「パンダ」がそぐわないのか、を今、考えているところです。

回答、どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 17:13

「てにをは」と仰っているので、「パンダを・・」の「を」のことと思います。



そう云われてみると、普通は「・・にさわる」と云う筈で、「・・をさわる」は違和感のある
言い回しだな、と思い、興味を持ちましたので調べてみました。

辞書(広辞苑&角川国語中辞典)を見ると、この場合の「を」、「に」は格助詞で、
動作の対象や目標を示す、とあり、これだけでは使い方の区別がわかりません。
用例には普段我々が使っている(使い分けている)普通の使い方が書いてありますが、
「さわる」を用いた用例は見あたりませんでした(「さわる」にも、「に」を使った用例
しかありません)。

一方、角川の古語辞典には、次のような説明がありました。

「を」(格助)・・中略・・対人関係の動作の対象を示す。格助詞「に」とほぼ同義だが、
「に」を用いる場合に比べて、動作主体の積極的意志がうかがえる用法。
 (意味) ~に(対して)、~から。
 (用例)・・・少女を道問へば・・・/たらちねの母を別れて・・/かぐや姫を必ず会はむと・・
     ・・平家を背いて源氏に付く。

「パンダ・・」の場合も上の例と同様、積極的意志をはっきりさせるつもりで使っているものと
思います(通常、われわれは「に」を使っていますので、新鮮さを感じさせることは事実ですね)。

専門家ではありませんので、「さわる」に対して「を」を使う用法の当否は厳密には判断できませんが、
必ずしも間違っているとも云えないように思います。
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この回答へのお礼

そうですね、「~をさわる」は、間違った表現ではないと思います。
ただ、パンダに対して、積極性を持った言い方、「パンダをさわる」という言い方に引っかかったように思います。

ではなぜ、パンダに対して積極性を持って「さわる」というのがおかしいのか、ということを、今、考え続けているのですが、
今しばらくは明確な回答はきっと出てこないと思います。

回答、どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 17:10

てにおは で印象が関わるから不思議ですね。



コピーライターとしては、合ってそうでなんか違うような日本語
に、samantabahaさんのように引っかかる人が多いのでは、
と、狙って書いたのでしょう。そして、見事、印象に残ったわけです。

例えば、「土を触る」と「土に触る」だと、
前者の方が、より"一連の(農作業)行為”を示すと思いませんか?
後者だと、単に触れただけな印象。

全ての言葉に当てはまる「を」と「に」の違いな訳ではないのに、
おもしろいです。

「足をさわる」と「足にさわる」
だと、前者の方が足にさわろうとしてさわった感じがし、
足にわさる、は、もしかしたらたまたまかも知れない感じがします。

違和感を感じたsamantabはさんの感覚は間違っていません。
どうぞ、自信は持ち続けてください。
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この回答へのお礼

私は、コピーライターの戦略にひっかかってしまったのでしょうか。
そう考えると、ちょっと悔しい……。
このコピーがなくても、どピンクな表紙と、愛らしいパンダにノックアウトされて、その本を購入したのですが(^^ゞ

ご意見を読んで、いろいろ考えたのですが、確かに、「~をさわる」の方が、積極的イメージがありますよね。そう考えると、「~をさわる」は間違いではないと思います。
でも、やっぱり、「パンダをさわる」に未だ違和感が残るのはどうして?……と、今も悶々と考え続けてます。
明確な答は出そうにありません。

回答、どうもありがとうございました。

でも、それにしても、コピーとしてはちょっと弱いような気もしますね。
スルーしてしまう人の方が結構多いのでは……?。

お礼日時:2007/06/01 17:05

「パンダをさわったことがありますか?」


もしくは「パンダにさわったこと、ある?」
ならすっきりするのでは・・・

敬語ならば「こと、」はおかしい、でも気軽な会話なら問題ないでしょう。
違和感はどっちつかずな表現だから感じるのだと思います。
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この回答へのお礼

私も、
「パンダ“に”さわったこと…」
だったら、違和感は感じなかったと思うのですが、
日本語は難しいです……。
回答、ありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 16:54

 考えると、少しおかしい気がしますね。

コピーライターからすれば、「パンダを見たこと、ありますか?」の流れで、「見る」だけでなく「さわる」という経験をしたことありますか?という言い方でインパクトを与えたかったのでしょう。
 しかし、これがおかしいとすれば、何といえばいいのでしょう。わたしも自分の能力に自信がなくなりました。「パンダに触れたこと、ありますか?」なら、まっとうな文になるのでしょうが、「触れる」というと「さわる」より意味が広くなりますね。
 「パンダに(直接)さわったこと、ありますか?」ならいいのかも知れません。しかし、「コピー」としてのインパクトが弱いような気もします。結局、「コピー」というものは少々変な方がいいと考えるのでしょうか。「見る」と「さわる」では大違い、これは「他動詞」「自動詞」の問題でしょうか。
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この回答へのお礼

私は、
「パンダ“に”さわったこと、ありますか」
の方が自然だと思ったのですが、確かに、
「パンダ“に”さわったこと、ありますか」では、
インパクトが弱いようにも思います。
みなさんのご意見を読んでいるうちに、どんどんわからなくなってきました。
(^^ゞ
回答、どうもありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 16:52

えっ? 


ごく普通の日本語だと思うのですが、逆に、どこがおかしいと思われたのか、すごく興味あります。教えてください。
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この回答へのお礼

やっぱり、ひっかからない人もいるのですね。
私は、
「パンダ“に”さわったことがありますか」
の方が自然なのでは?と思ったのでした。
でも、みなさんの回答を読むうち、だんだんわからなくなってきました。
(^^ゞ
回答、ありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 16:49

こんにちは ご指摘の通りコピーですよ。


人の気をひきつけるためです。
 普通の日本語では有りません。参考まで
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この回答へのお礼

確かに、コピーだと思えば、あんまりこだわる必要はないですね。
でも、ひっかかってしまったもので……。
回答、ありがとうございました。

お礼日時:2007/06/01 16:48

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