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刑法で、動物に対する正当防衛は成立するか、という問題です。

 【不正の意義】 
○不正は刑法の不正と同じ →(A)→ 動物は違法行為はできない→「不正」はないので対物防衛は正当防衛にあらず


○不正は刑法とは別の不正 →(A)→ 動物でも違法行為はなしうる→「不正」なので対物防衛は正当防衛




とのことですが、

(1)Aの時点でなぜそういう結論になるのか不明です。ひとつステップが抜けてるとしか思えません。
おしえてください。なぜ刑法とは別の不正なら、動物でも違法行為ができるのか・??



(2)対物防衛の正否を論ずるに当たって【不正の意義】はいらないのではないですか?
不正は刑法の不正と同じ、と持ってきたら、上記では、動物は違法行為はできない→不正行為が迫ってはないので正当防衛ではない、となりますね。
でも不正の意義の次のステップで「しかし、客観的違法性論によれば動物も違法性を有する」との説を採れば→対物でも正当防衛足りうる」
となってしまいます。真逆の結論ですね。

つまり対物防衛を論じるにあたって肝要なのは、動物は違法行為ができるのかという論題について
客観的違法性論、新客観的違法性論、主観的違法性論
のうちどれを選択するかであって
【不正の意義】などは埋没要素ではないですか???

A 回答 (1件)

動物に違法行為がなしうるかという問題が生じるのは


鳥獣保護法で保護の対象となっている無主物が人を襲撃したような場合が典型とされていますね。
(なお、犬の飼主の管理に問題があって人が怪我をした場合のように、
人の違法行為が介在している場合は別の問題です。)

このような場合も違法であるといえるかどうか見解が分かれています。

違法だと考えるなら
正当防衛における「不正」の概念が刑法上の不正(違法性という概念を指していると思います。)と同一であるか否かに関わらず
正当防衛が成立しますから、不正の概念を論じずとも結論が得られます。

違法でないと考えるなら、
正当防衛上の不正が刑法上の不正と同一の概念であれば正当防衛は成立しません。
しかし、動物の行動が違法でないと考えつつ、
正当防衛上の不正が刑法上の不正とは別の概念だと考えるなら、正当防衛が成立しえます。

ゆえに、

(1)不正は刑法の不正と同じであるという考え方からは動物は違法行為はなしえないという考え方を導くことはできない。
不正は刑法の不正だと同じだと考えたからといって対物防衛が正当防衛とはならないとする結論を導くことはできない。
動物が違法行為をなしうるかどうかという問を介在させる必要がある。

(2)動物に違法行為はなしえないと考えつつも
正当防衛が成立するという見解を導くために「不正の意義」を論ずる必要がある。
と考えられます。

長文を読んでいただきありがとうございました。
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