日本文化の歴史の中で、外来の文化がどのように受容されたか、ということについて調べています。
どのような影響を与えたか、と解釈してくださってもかまいません。
これは時代が特定しづらく、自身でも調べているのですがイマイチわかりません。
全体像としても調べているんですが、時間があまりないために、みなさんにもご協力をお願いしたい……と、質問しました。
よろしくお願いします。
※私の考察はまとまりきっていないために、載せれば混乱の原因となるかもしれないので、あえて載せないことをご了承ください。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
素人考えで恐縮なのですが、こんなことを以前本で読んだことがあります。
自分としてはなるほどと納得しました。それは「日本の外来文化の受け入れ方は独特で、外来のものとしてではなく、受け入れたものを自分のものとして都合のいいように作り変える」ということです。例をあげてみましょう。
1、文字を持たなかった日本人は中国から漢字を取り入れたが、そこから「仮名」を開発した。
2、明治時代、外国語が流れ込んできたが、それを漢語に翻訳した。「権利」「社会」など抽象名詞の多くはこの仲間。
3、中国の本場の中華料理は日本人の口には合わない。実際中国で食べてみたらまずかった。インド人は日本のカレーをカレーとは思っていない。外来の料理も日本風にアレンジしてしまう。
4、外国人がすしを食べるときにフォークとスプーンを使っているのは見たことがないが、日本人が洋食を食べるときに箸を使うのは当たり前。
5、最近の住宅は個室化が進んでいるが(伝統的な日本の家屋では大きい部屋を必要に応じてふすまなどで仕切る)中には畳の部屋が結構ある。
どうでしょうか?
「そんなことくらいわかってる」ということならごめんなさい。もしお役に立てるようなら幸いです。
No.3
- 回答日時:
確かに仏教が日本に与えた影響は大きいと思います。
神道と仏教が混ざること(神仏習合)に初めて成功したのが八幡信仰です。これについては私なんかより、中野幡能氏の本を読まれた方が良いので、ご勘弁を。でも仏教よりも早くに日本文化に溶け込んだ信仰があります。それは道教です。もう道教と神道の区別はわからないくらいに、日本に浸透してます。例えば、三種の神器や記紀神話、とくに修験道は道教そのものといいっていいと思う。それがいつからかと聞かれると困ってしまうけど、道教は中国民間宗教だから弥生時代までは遡れないと私は思う。(弥生時代は東アジアとの交流が盛んだったから)
となると、渡来集団の研究から考えなければならなくなる。信用性に欠けるが、記紀の物語はその渡来人の日本征服話だと唱える学者もいるそうだ。そりゃ、神武東征で原住民を「未開人!」と罵ったあげく騙まし討ちしたんだから、仕方ないかも知れんけど…。まあ記紀が編纂された時代が時代だから、このようのなストーリーになったと考えるのが妥当か。
とにかく道教は渡来人によって渡って来たのだから、弥生以後、飛鳥以前に伝来したのではないだろうか。
回答、ありがとうございました。
下の方とも合わせ、考えてみようかと思います。
※全員の回答が、非常に参考になるお答えでしたので回答準にポイントをつけさせていただきます。ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
全般的な話ではないのですが、私の専門である仏教に限定して考えてみます。
日本に公式に仏教が伝来したのは5世紀半ばのことですが、最初は仏は「蕃神(あだしくにのかみ)」つまり外国の神と見なされました。日本において古来より信じられてきた神々と同じ次元で捉えられたわけです。
やがて奈良仏教の各宗派(いわゆる南都六宗)が成立します。南都六宗は一般的な意味での宗教宗派よりむしろ学派としての色彩が濃いとよくいわれますが、外来の先進的な学問として学ばれたのでしょう。実際、仏教はもともと人の心の在り方についての冷徹な考察であり、現代の私たちが一般に「宗教」と呼ぶものとは異なるイメージです。その意味で奈良仏教は本来の仏教のイメージに近いのかもしれませんが、その一方で聖徳太子の戦勝祈願のように、仏教が神道儀礼と同様に何らかの効験を祈願するものと捉えられた側面もあります。その性格は平安仏教(特に密教)に至り強調され、公的には鎮護国家が重要な役割となり、また一般大衆には地蔵信仰・観音信仰や修験道などの神仏混淆呪術が広まります。
平安時代に成立した本地垂迹説は、日本の神々はインドの仏や菩薩が仏教伝来以前の日本人を救おうとした仮の姿だという思想です。いや、当時の知識人にとっての「思想」であるという以上に、一般の人々の信仰生活を表現したものといえるでしょう。外来文化である仏教が日本古来の神道と直接に結びついているとする考えは、聖なるものに対して祈りを捧げることの共通点から半ば自然に生まれたものかも知れません。時代が下り神道リバイバルが起きた時も、神道と仏教を完全に分離する考え方よりも逆本地垂迹説として神道を仏教の上位に置く発想が取られました。神仏を完全に分離する考えは、江戸時代後期の国学の興隆と明治政府の神仏分離令や廃仏毀釈運動でようやく主流となります。
平安時代に僧侶たちがこぞって唐に留学し、鎌倉時代には道元などが宋に渡って「真の仏法」を求めました。仏教の発祥地であるインド、そして近代以前の日本にとって世界の中心地であった中国は、日本仏教の現状に満足できない僧侶にとって憧れの地であったといえます。しかし同時に、日蓮が末法の日本にこそ真実の仏法が再興すると考えたように、決して軽佻浮薄な外国信仰ではなく「いま・ここ」を生きることの明確な自覚が存在していた筈です。
西方への憧憬と日本に生きることの確信とが二重写しのように捉えられている仏教の事情は、おそらく他の輸入文化(近代以降の科学技術も含めて)を巡っても似たような状況で読みとれるのではないか……とまでいうとボロが出そうですので、この辺で。
アドバイスをどうもありがとうございます。
信仰という1点ですが、非常に参考になりました。
ここから全体的に膨らましていこうと思います。
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