
学生です。
研究室でコンピテントセルを作製しているのですが、プレカルチャーの時点で培地がほとんど濁っておらず、吸光度を測定しても、ほぼ0です。
本来はプレカルチャーをしてから別の培地に希釈してカルチャーしますよね?この操作は重要でしょうか?
プレカルチャーであまりに育たないので、希釈をせずにそれをカルチャーとして気合で増やしましたが、タイターチェックすると全ての大腸菌がアンピシリンでセレクションがかかってしまいました。
プロトコルでは、プレカルチャーはLB培地で18℃、200rpmでovernight。
カルチャーはSOB培地で18℃、200rpmで約6hです。
培地、振とう回転数、温度で大きな差がでるのでしょうか?
同じような失敗をされている方、ほぼ確実にコンピが作れています!という方。お話を聞かせてください。
コンピは買うと高いのでお願いします。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
手順の説明としては、大腸菌の系統名とストックの状態(グリセロールストック? 何℃でどれくらいの期間保存?などなど)や植え方(ストックから直接?プレートにストリーキング?)などの情報があるといいですね。
>研究室でコンピテントセルを作製しているのですが、プレカルチャーの時点で培地がほとんど濁っておらず、吸光度を測定しても、ほぼ0です。
植えつけたタネはどういう状態のものですか? グリセロールストックやstab cultureだと保存中に死んでいることもあります。いったんプレート培地にstreakingして、生えたコロニーをタネにしましょう。
それでなくても、青白セレクションをする場合などはF’因子を保持した菌を選択して使う必要がありますので、M9最長培地プレートか、F'因子に薬剤耐性を持っている系統なら(たとえばXL1-Blueならテトラサイクリン)その薬剤入りのプレートで生えてきたコロニーを使うべきです。
>本来はプレカルチャーをしてから別の培地に希釈してカルチャーしますよね?この操作は重要でしょうか?
短時間(2-3時間)で最適な濃度まで増殖させるためとだと思います。
37℃で培養する従来の方法はオーバーナイトカルチャーを翌朝大きな培地に植えてODを測りながら培養し、適当な濃度になったら止めるというのが重要でした。
>プロトコルでは、プレカルチャーはLB培地で18℃、200rpmでovernight。
>カルチャーはSOB培地で18℃、200rpmで約6hです。
18℃で培養するのはInoueらの原法によるものでしょう。18度ならその時間スケールでは濁るほど殖えなくてもおかしくないです。
てもとに資料がないのでうろ覚えですが、彼らの方法では前培養なしで、いきなり本培養、ただしコロニーを複数ひろって菌数を多めに植えつけていたと思います。培養時間は2日くらいだったか。37℃で培養するのと違ってゆっくり殖ため、適当な濃度の範囲にある時間が長いので、つきっきりでODをモニターする必要がありません。
>プレカルチャーであまりに育たないので、希釈をせずにそれをカルチャーとして気合で増やしましたが、タイターチェックすると全ての大腸菌がアンピシリンでセレクションがかかってしまいました。
おそらく、植えたはずの大腸菌ではなく雑菌、真菌(酵母など)のコンタミが増えているのだと思います。
まとめると、
プレートにstreakingして生えてきて生きていると確認できた新鮮なコロニーを使う。培養時間はもっと長く見る。大腸菌の生育の至適温度ではないところで長時間培養するので、コンタミにはいつも以上に気をつけること(XL1など薬剤耐性をもつ系統なら薬剤入りで培養するのも手)。
この回答への補足
-80℃で凍結保存してある購入した菌をLBプレートに撒いてからピックアップしてプレカルチャーしています。
きちんとピックアップできていないということですかね・・・
ありがとうございます。
大変参考になりました。
37℃で培養すると、培養曲線が鋭いカーブになってしまって、至適範囲の時間が短いんですよね?
18℃で気長に、コンタミに気をつけて培養すればいいんですね!
詳しい説明ありがとうございましたm(_ _)m
No.3
- 回答日時:
No.1です。
タイターチェックでプレート一面に菌が生えるのかと勘違いしていました。
すみません。
問題は、何度やってもプレカルチャーでの菌の繁殖が悪い・・ということでしょうか?
もし、LB培地で、37℃ O/N培養しても生育が悪い。
そして、その菌株には特別な栄養要求性はない。
ということでしたら、
>元の菌株は業者から購入したものなので悪いというのはないと思いますが。
これが怪しいのではないでしょうか?
購入した菌ストックを一度培養してからご使用になっていますか?
購入した状態では死にかけのこともありますから、LB培地で37℃ O/N培養して
ストックを作り、それを種菌にしてプレカルチャーをする必要があります。
原因はこれかな?と思うのですがどうでしょう?
No.2
- 回答日時:
上記の3つのパラメーターはとても重要ですが、
多少ずれていても、ODさえそれなりにあっていれば、ある程度の性能にはなりました
プレカルチャーを省略したことはありませんが、
プレカルチャーが増えていない問題は重要です
スケールと増やした後の操作はなんですか?
ハナハン法だと、悪くとも10^7cfu/ug DNAはでていましたが、生えないというのは、タイターが計算上いくつ未満なのですか?
この回答への補足
タイターチェックで何も生えないんです。
アンピシリンで全部、大腸菌が死んでしまって・・・
プレカチャーは2mLを3本振っています。
No.1
- 回答日時:
コンピテントセルの作製ではなく、大腸菌の培養操作に問題がありますね。
まずは培養が出来なくては話になりません。
とりあえず無菌操作がきちんと出来ているかどうか、先生か先輩に確認して
もらってはどうですか?
ご質問の内容では、まず目的の大腸菌がうまく植菌できていないこと、そして
アンピシリン耐性の菌がコンタミしていることが問題です。
培養操作の基本をしっかり学んでください。
慣れないうちは、植菌するときに思わぬ熱がかかっていたり、乾燥したりで
菌を殺していることもあります。
早いお返事ありがとうございます。
普段しているminiprepなどにおける植菌はできているんですよ。プレカルチャーで十分に育っていますし・・・
コンピテントセルなんでベンチ内で操作はしています。
アンピシリンでセレクションというより、タイターチェックしても、アンピシリン耐性の遺伝子が導入されていなくて、プレートに撒いた大腸菌のほとんどが死滅している状態です。
温度や培地を変更して何回か試行してみたのですが、うまくいきません。
元の菌株は業者から購入したものなので悪いというのはないと思いますが。
乾燥も菌の大敵なんですね!
もう一度、初心にかえって正確に試してみます。
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