
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
X線の高次線というのは、X線回折現象における高次反射のことです。
詳しくは、「X線回折」「ブラッグの式」をキーワードにして検索してみてください。
X線回折を現す基本式は、上述のブラッグの式と言うもので、
2dsinθ=nλ
で表されます。ここで、dは回折に使われる結晶の面間隔、θは入射X線と結晶面が作る角度、λは回折を起こすX線の波長です。そして、nが問題の回折次数です。n=1が基本となる1次の反射で、隣り合う結晶の面でのX線の反射の光路差2dsinθがちょうど1波長分になる条件で、各結晶面での反射X線の位相が合って全体としての反射(回折)X線の強度が非常に強くなります。
ところが、この「位相が合う」条件は1波長分の光路差で無くてもかまわない訳で、波長の整数倍の光路差でも反射X線は強め合うことになります。それで、ブラッグの式を満足する整数nに対して、n次の反射と呼びます。
蛍光X線分析用の分光結晶もX線回折と同じ原理を利用しているので、1つの波長のX線に対して見かけ上その整数倍の波長の分光条件に対しても分光ピークが検出されます。これを、高次線と呼びます。
ところで、このような波長分散型の分光器を使った蛍光X線分析(WDS)の場合、波長が異なる蛍光X線なのに、偶然異なる高次線のピークが重なることが出てきます。例えば、波長3オングストロームの2次線と波長2オングストロームの3次線は重なってしまって見分けがつきません。しかし、この二つのX線は波長が異なるX線なので、当然エネルギーは違っています。それで、波高分析器を使えば分離できるというわけです。

No.1
- 回答日時:
X線そのものに特に詳しくはありませんが、X線も電磁波ですから、電磁波の一般的性質から判断して回答します。
高次とは高調波のことです。もしX線の振幅波形(時間関数)が純粋な正弦波であれば周波数スペクトルは一つですが、波形に角があったり歪があったりすると、それは基本波の整数倍の周波数成分(=高調波)が存在するということです。
波長は周波数に反比例するので、基本波と高次波(高調波)の波長が同じというのは認識が違っています。
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