一回も披露したことのない豆知識

 曲線において、その上の一点が原点から無限に遠ざかっていくとき、その点からの距離が限りなく 0 に近づくような直線。例えば y=1/x の漸近線は x 軸( y=0)と y 軸( x=0)。

 漸近線を辞書で調べるとこのように書いてあるのですが、いまいち意味がわかりません。
 漸近線とは具体的にどんなものを指すのでしょうか?

A 回答 (4件)

 


「漸近線(ぜんきんせん)」という言葉の意味が分かりにくいのだと思います。「漸(ぜん)」という漢字は、緩和辞典を引くと分かりますが、「漸く(ようやく)」という意味と、「段段と」という意味があります。

漢字熟語としては、「漸次」とか「漸増」などがあります。「漸次」とは「段段次へ」というような感じで、「段段と」という意味で、「漸増」とは「段段増えて行く」という意味です。

「漸近線」というのは「段段と近づいて行く直線」というような意味です。最初は曲線なののですが、xの値が段段大きくなると、それにともなって、直線に近づいて行く曲線の場合、この近づいて行く「直線」を、この曲線の「漸近線」というのです。

例えば、y=2^x という関数のグラフを考えると、x=0の時、y=1で、xが大きくなると、yは急速に大きくなって行きます。他方、x<0の場合は、y=2^x は、y=1/2^(|x|) となります。この曲線は、次のような形をしています:

                       Y
                       |    ** 
                       |   ** 
                       |   * 
                       |  **  
                       |  * 
                       | **  
                      1+*
                      *|
                     ** |
                 ******  |
            ******       |
      ********           |
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――X
                       |
                       |
                       |

xがどんどん小さくなって行くにつれ、y=1/2^(|x|) のyの値は、だんだんと0に近づいて行くのであり、xがマイナスの側で、この曲線は、X軸にだんだん近づいて行きます。

y=2^x という式が決める曲線は、xがマイナスの領域で、X軸に近づいて行くのであり、この曲線は、X軸(y=0)を、「漸近線」として持つのです。

y=1/x の場合だと、x>0の場合、xが限りなく大きくなるにつれ、yの値は段段0に近づいて行き、X軸に近くなって行くので、X軸(y=0)の直線が漸近線になります。また、xが限りなく小さくなって0に近づいて行く時、yの値は無限に近づいて行き、曲線は、Y軸(x=0)に近づいて行くので、Y軸(x=0)の直線が漸近線になるのです。
 
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この回答へのお礼

 >「漸近線(ぜんきんせん)」という言葉の意味が分かりにくいのだと思います。
 そうなんです。あんな短い質問文から意図を読み取ってくださってありがとうございます。
 もともと「漸近線」という言葉を調べてみたいきさつが、表題に「漸近線」とある詩を読んだからだったのです。
 図解もされていて、わかりやすかったです。回答ありがとうございました。

お礼日時:2002/09/04 11:05

#1の者ですが, 再度の補足・訂正です.


#1では
>lim_(x→a){f(x)/x}=k(有限な定数)となるようなkがあれば,x→a (aは+∞や-∞)のときにf(x)はy=kx+c (cは別に求める定数)の形の漸近線があります.

と書きましたが, これは『y=kx+c (cは別に求める定数)の形の漸近線を持つ可能性がある(必要条件).』と訂正いたします. 定数cの存在の確認がさらに必要でした. lim_(x→a){f(x)-kx}=c となる定数cがさらに存在すれば.漸近線y=kx+cを持つといえます.

<正>
aは+∞または-∞の一方または両方として,
lim_{x→a}{f(x)-(kx+c)}=0 となる定数k,cがともに存在するとき,
x→a のときに y=kx+c の形の漸近線をもつ[ただしk,cは0でも良い].

元のままだと,
[反例]『f(x)=log_{e}(x) とすると,
lim_(x→+∞){f(x)/x}=0 だが, lim_(x→+∞){f(x)-0・x}=+∞ で定数cが存在せず, x→+∞のときは漸近線は存在しない.』
などがあります.

なお, y軸に平行な漸近線については先述のようにして, 別に扱うものとします.
不正確ですみませんでした.
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この回答へのお礼

 こんなにたくさんの回答ありがとうございます。
 ただ、数式のようなものがたくさんで、文系ナイズされてる頭を絞って、一生懸命考えたんですが、わたしには理解できませんでした・・・ごめんなさい。    oshiete gooさんの何度も訂正していただいた親切にはとっても感謝しています。ほんとうにありがとうございました。

お礼日時:2002/09/04 10:59

#1の例1の補足です.



>例1)y=(2x^2+x+1)/x
>これは y=2x+1 +1/x と変形してみれば分かりますが,x→+∞ のとき 漸近線y=2x+1 を持ちます.(誤差1/xは0に収束)

これはx→-∞のときも同じ漸近線を持つので, 正確に言えば
『x→±∞ のとき 漸近線y=2x+1 をもつ』ということになります.
一般的にはx→+∞ のときとx→-∞のときの振る舞いは違ってよいわけですが, 今の例1の場合はたまたまどちらの極限でも漸近線を持ち, しかも一致しています.
(例えばy=e^x だと, x→-∞のときは漸近線y=0(x軸)をもち, x→+∞ のときは漸近線をもちませんね.)
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定義は本にある通りでしょうが, それでは分かりにくいというご質問ですね.


厳密さは欠くかも知れませんが,もっと直観的に考えてみます.

普通「漸近線」と言っているのは,「曲線が漸近していく直線」のことで,
例えば y=1/x ならば, x→+∞ のとき 曲線のグラフは正の値をとりながら減少を続けるけれども, だんだんグラフの曲がりが小さくなって,ある直線と区別がつかなくなってきます.それがこのときの漸近線y=0(つまりx軸)です.
つまり,曲線が次第に接近していって,その違いが無限に小さくなっていくような(元の曲線と区別がつかなくなっていくような)直線が存在するとき,元のグラフは漸近線を持つというわけです.

例1)y=(2x^2+x+1)/x
これは y=2x+1 +1/x と変形してみれば分かりますが,x→+∞ のとき 漸近線y=2x+1 を持ちます.(誤差1/xは0に収束)

例2)y=x^2+3x これは放物線ですから,x→+∞ のときもx→-∞ のときもグラフはどんどん値が増加して,まっすぐに近くなる気もしますが,どこまでいっても曲がっていて,加速度的に増加し,直線的な変化には近づかないので,漸近線は持ちません.

一般には,例えばx→a (aは+∞や-∞)のときに,関数 y=f(x) について
lim_(x→a){f(x)/x}=k(有限な定数)となるようなkがあれば,x→a (aは+∞や-∞)のときにf(x)はy=kx+c (cは別に求める定数)の形の漸近線があります.これは傾きk[0でも良い]のある直線に限りなく近づいていく(増加率がkに近づくから)ことを示しています. 
[正確には,上のような有限なkがあったときは,
lim_(x→a){f(x)-kx}=c で定数cは求められるんでした.]

またy=1/(x-2) のような関数や y=log_{e}(x) のような関数はy軸に平行な漸近線(それぞれ)x=2,x=0 を持つこともご存知だと思います.
有限なある値aにxが近づくときに発散が起きる場合はこのようなy軸に平行な漸近線がありますね.

漸近線は,このように,xがある値や+∞あるいは-∞にいくときに関数のグラフが限りなく近づいていく直線がもしあれば,その直線のことです.(勿論,もともと曲がった関数のグラフなら存在しなかったりします.)
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