
No.11
- 回答日時:
乾電池には放電特性というのがあります。
充電式の単3電池で2000mAh程度です。充電式でない電池にはこの数字は示されていないのですが同じ程度だと思います。
この数字は1Aで2時間、0.1Aで20時間流すことが出来るということを示しています。これくらいの時間使うとはじめ1.5Vあった電圧が1~1.1V程度に下がってしまい電気機器の中での使用に差し支えるという実用上の目安です。この後、急激に電圧が下がっていきます。(これは電極近くの反応物質の濃度が下がってしまうということによるものだと思います。電池は休ませるといくらか能力が回復すると言われていることの理由もこれから理解できます。)
電流によって寿命に違いがあります。大きい電流で使う場合の寿命はこの数字で予想した値よりも短くなります。0.1Aでは20時間使うことが出来ても1Aでは2時間も使うことが出来ないでしょう。1時間ぐらいに落ちている可能性があります。(「放電特性」で検索すると実際の測定カーブが見つかります。)
電池は電源(充電器)と違って容量が限られています。大電流を長時間流すことは出来ません。0.1Aでも1日持たないのです。
ショートさせた場合は50~100A程度流れるかもしれません。でもこれ以上は無理です。オームの法則を当てはめて「抵抗が0になれば電流が無限大になる」とすることは出来ないのです。電池内部の化学反応の速さで電流の最大値が決まるからです。
1Aで1時間流すことが出来るとします。流れる電気量は3600クーロンです。これは乾電池の中の亜鉛が1.2gほど反応しているということを意味しています。100A流れるとすると36秒ということになりますが電池の中の亜鉛1.2gがこれだけの時間で反応してしまうということはないでしょう。塩酸の中に亜鉛板を1.2g入れたばあいでも1分以上かかると思います。これでも結構速い反応です。電池の中で実際に起こる反応は塩酸との反応に比べてかなり遅いものだと思いますから電流はかなり小さくなります。5倍の時間(180秒)かかるとすると20Aになります。実際の電流はこの効果と内部抵抗が合わさったもので決まるでしょう。
この考え方で「容量の大きな電池では流すことのできる最大電流が大きくなる」ことも分かります。自動車用のバッテリーでは大電流が流れます。乾電池との比較はセル1つでやらなければいけません。それでもかなりの大きさです。
>オームの法則を当てはめて「抵抗が0になれば電流が無限大になる」とすることは出来ないのです。電池内部の化学反応の速さで電流の最大値が決まるからです。
言われてみれば確かにそうですね。ショートさせたとき、抵抗になるのは内部抵抗と導線の抵抗だけだと考えてました。
電池も詳しく考えると面白いですね。
No.10
- 回答日時:
>充電できない電池に長時間逆電流を流すことは発熱して危険であることを電池メーカは警告しています。
#9様は実験の経験がおありのようですから
「長時間」とはどの程度かについてもご解答いただくと質問者様も安心すると思います。
10分でしょうか、それとも1時間、1日、1週間?
はじめの方でのご回答では「大電流が流れて危険、破裂の可能性がある」ということでしたので「接続すれば直ちに危険な状態になる」という内容でした。「直ちに」が「長時間」に変わったのですが幅があります。
充電器で充電するというのと電池で電池を充電するというのでは事情が違うと思います。普通は電池で電池を充電することはありません。古い電池を新しい電池で充電するのであれば新しい電池をそのまま使うほうがましだからです。したがって充電器はコンセントから導いた電気を用いています。自動車のバッテリーの充電でもコンセントにつないだ充電器を使います。緊急の場合に別の自動車から線を引いて充電することもありますがエンジンを回転させて発電しながら充電しています。電池を経由していますが電池で電池を充電しているのではありません。
鉛蓄電池の充電ではかなりの大きさの電流が流れます。これははっきりと危険と言えるレベルです。普通の家庭用の電線では焼き切れてしまいます。自動車の場合、専用のブースターケーブルを使いますね。かなり太いです。以前ブースターケーブルが手元になかったときに間に合わせにと思って実験用のリード線を使ったことがあります。つないですぐに焼き切れました。あっという間でした。
私は充電できる電池の方がたくさんの電流が流れて危ないという印象を持っています。これは電池の内部が危険な状態になるという意味ではありません。内部では電池としての普通の反応が起こっているだけです。充電できない電池については前にも書いたように「入れっぱなしにすると危険な事になる可能性がある」というものだろうと思っています。電流が流れなければ危険ではないのです。でもいくらかの反応が起こります。メインの反応の逆反応も、副反応もありそうです。逆反応は構造上持続できません。副反応が予測しにくいのです。電池の中にはメインの反応が持続的に安定して進むように補助的な物質がいくつか加えられています。これらが反応する可能性があります。でも接続して直ちに危険な状態になるというものではないでしょう。
逆向きに電圧をかけた場合、その電圧で起こる反応がなければ絶縁体と同じだと書いた事に納得されていないのではないかなと思います。
これはイオンが動けば電流が流れる、反応は関係ないと思っている方が多いということとつながってきます。でも電極上での反応を伴わないイオンの移動はコンデンサーに電圧をかけたときに極板の間の電解質が分極するというレベルです。持続的な電流は流れません。
No.8
- 回答日時:
電池を(+-)(+-)(-+)にしてやられたということですね。
これで豆球がかすかに点灯したということですからこれまでの議論をかなり発展させることが出来ます。
(1)電池の向きが逆であるということで素朴に
1.5×2-1.5=1.5
であると考える場合が多いです。でも違うということが分かります。もし1.5Vかかっていれば豆球はもっと明るく点灯するでしょう。
(2)もし逆向きの電池が電池の内部抵抗に相当した抵抗を持つ導体と同じように考えていいのであればもっと明るくつくでしょう。電池の内部抵抗は豆球の抵抗に比べて充分小さいはずですから。
大電流が流れるとか爆発するとか書かれていた根拠のひとつが電池の内部抵抗が小さいということでした。それが否定されたことになります。逆向きに電圧をかけたときに流れる電流は内部抵抗で決まっているのではないということです。その電圧に対応した反応が存在するかしないかです。かかっている電圧は3Vから電池の内部抵抗と豆球の抵抗による電圧降下を引いたものです。電流が分かれば求められます。
(3)もし逆にかかっている電圧に対応する反応がなければ絶縁体をはさんだのと変わりませんので豆球はつきません。
(4)元々のご質問にあった回路の場合は電池と抵抗が並列に入っています。電池を3.0Vと1.5V、抵抗を豆球と考えます。
豆球と1.5Vの電池とに3.0Vの電圧がかかります。直列のときに比べて1.5Vの電池にかかる電圧が大きくなっていますから可能性のある反応の範囲も大きくなるでしょう。たいていの化学反応の電圧は3V程度以下です。(「酸化・還元電位」という量が参考になります。検索すると出てくると思います。)もし該当する反応があるのであれば電流が流れます。
(+-)(+-)(-+)として豆球を点灯した後、逆向きにしていた電池だけで豆球をつけてみるのはやられましたか。逆向きにしていなかった電池でやったのとどれくらい違いがあるかも分かると新しい判断ができるだろうと思います。
電解コンデンサーについての解説を読むと指定された向きと逆に電圧をかけると電流が流れてコンデンサーが破壊される、爆発する可能性もあると書れています。はじめの方のご意見はこれと混同されたものではないかなと思います。逆電圧をかけると極板上の酸化皮膜が還元されます。この酸化皮膜は絶縁皮膜の働きをしています。この膜がなくなれば電解質の電気分解が起こる事になりますので電流が流れます。絶縁されている限り電解質は誘電体としての働きしかしていません。
(コンデンサーについて詳しい知識を持っているわけではありません。私はこういう風な大まかな理解をしています。)
ありがとうございます。
やはりいろいろ試してみないといけないようですね。
テスターや豆球などを買ってきてやってみるべきでしょうか…
No.7
- 回答日時:
#5です。
#6のご解答の中にある
>この化学変化が許容されなければ発熱・爆発はあるでしょうし、許容されるなら、充電限度はありますが、何も起こらない。
についてです。
「許容される化学反応」というのはかけた電圧に対応する反応があるという意味ですね。
対応する化学反応があればその反応が起こります。そこで電力を使います。充電式の電池ではメインの放電の反応と同じ反応の逆反応が起こるようになっています。結構大きな電流が流れます。発熱もあります。中の物質の種類や存在状態によってはメインの反応以外の反応が起こるかも知れません。鉛蓄電池では希硫酸の電気分解が副反応として起こります。
もし対応する反応がなければ何も起こらないのです。発熱、爆発も起こりません。ただの絶縁体と同じです。発熱、爆発が起こるとしたら反応が起こるからです。電力が消費されるのですから発熱も起こるでしょう。気体が発生すれば場合によっては爆発もあるでしょう。
今かける電圧は電池の起電力程度のものですね。数Vです。100Vではありません。普通の(充電式でない)乾電池の中で大量に電力を消費する逆反応が起こるとは思えません。副反応が起こったとしてもメインに比べたら充分に規模の小さいもののはずです。もし大量に電力を消費するような逆反応が存在するとしたらそれを利用した充電式の電池になっているはずです。
金属と金属以外では電流の流れる仕組みが異なります。電池の中や電解質溶液では電流が流れるということは化学反応が起こっているということです。電子のやり取りが起こっているはずです。その意味では「食塩水に電圧をかけると電流が流れる」というのは不正確な表現です。食塩水の電気分解に必要な電圧以上をかけないと電流は流れません。分解電圧よりも小さい電圧に対しては食塩水も絶縁体と同じです。電圧をだんだんと大きくしていくとあるところで急に電流が流れるようになるのですから絶縁破壊という現象と同じだと言ってもいいと思います。電解コンデンサーの絶縁破壊もその電圧で化学反応が起こり始めるということです。
ただしこれらは直流の場合です。交流では反応が起こらなくても電流が流れます。これはコンデンサーに電流が流れる仕組みと同じです。
交流と直流のイメージがごっちゃになっている人もいるように感じています。
>内部抵抗を考慮して、キルヒホッフの法則を用いて解析すれば、解けます
充電電流は内部抵抗を用いて計算することは出来ません。電力消費が抵抗によるジュール熱によるものではないからです。電気分解と同じです。電気エネルギーは化学エネルギーに変換されています。反応に使われるエネルギーは内部抵抗で消費されるエネルギーよりも圧倒的に大きいです。そうでなければ放電したときに電池として働かせることが出来ません。何のために充電しているわからなくなります。
何度も長文でありがとうございます。非常にありがたいです。
下にも書きましたが、電池を直列で"+ -""+ -""- +"にしても豆電球がかすかに光るということは、何らかの逆反応か、別の反応があるとは思います。
No.6
- 回答日時:
この電池が充電可能な電池だとすると、破裂はしないでしょう。
内部抵抗を考慮して、キルヒホッフの法則を用いて解析すれば、解けます・・それは質問者が計算して下さい。
定性的には、2Vの電池は1Ωの抵抗に電流を供給するとともに、1Vの電池にも電流を供給します。
1Vの電池から見ると電流の向きは電池が放電しているのと逆向きとなります。即、1Vの電池は2Vの電池に充電されることになります。
この化学変化が許容されなければ発熱・爆発はあるでしょうし、許容されるなら、充電限度はありますが、何も起こらない。
No.4
- 回答日時:
他の方の回答にもあるように、異なる起電力の電池を並列接続すると電池として期待しているような正常な働きはしません。
絶対にしてはいけません。電池の内部抵抗は非常に小さいので、2Vの電池と1Vの電池を並列接続した瞬間に2Vの電池から1Vの電池に大電流が流れ、両方の電池は、やがてお釈迦になります。1Ωの抵抗を接続したらどうなるか、という以前の問題です。
お気遣いありがとうございます。
今までにも大電流が流れて危険との話がありましたが、微妙な電位差でも並列部分に大電流が流れてしまいそうですよね…。例えば新しい電池と古い電池を並列にしたり。そうならないのは電池の構造によるのでしょうか。
電池は身近なものなのに、不思議です。
No.3
- 回答日時:
1Vと2Vの電池を並列に繋ぐとどうなるかと云えば、各電池の内部抵抗を仮に0.2Ωと仮定すれば並列にした時点で2.5A流れます。
そして電池の端子電圧は1.5Vに成ります。此に1Ωを繋ぐと1.5A流れます。
即ち2Vの電池に4A、1Vの電池には逆向きに2.5A流れ負荷には1.5A流れます。
式で書くと循環電流Ilは Il=(V1-V2)/(Rb1+Rb2)=2.5A
端子電圧VtはVt=V2-Il・Rb2=V1+Il・Rb1=1.5V
負荷電流IL=Vt/RL=1.5A RL:負荷抵抗
但しV1=2V、V2=1V、Rb1=Rb2=0.2Ω Rb:電池の内部抵抗
ありがとうございます。
Rb1=Rb2とすれば、いつでもVt=1.5Vになりますね。
内部抵抗が小さいと、Ilが確かに大きくなっています…危険そうです。
No.2
- 回答日時:
実際には異なる電圧の電池を並列に接続してはいけません。
電圧が高い電池から電圧が低い電池に大きい電流が流れて発熱して非常に危険です。(破裂することがあります)
また、電池容量を無駄に消費します。
電池を1個-2個で並列に接続することは絶対にしてはいけません。
どうしても大きい電流を流したくて並列で使いたい場合は、電圧が同じであることを確認して接続します。
ありがとうございます。
tetsumyiさんがおっしゃっているように、危険なことがおこりそうで、実際に実験してはいません…。
お心遣いありがとうございました。
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