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最近、青果物流通の勉強を始めたのですが、全農、経済連、農協、とはどのような団体なのでしょうか、また、それぞれに何か関係があるのでしょうか?また、農協と単協とは異なるのでしょうか?

まったく別の質問ですが、産直を扱う本の中で使われる、「産地」とはいったい何をさすのでしょうか?「産地と交流がある」「産地開発をする」などという記述は、農協のことをさすのでしょうか、それともそれぞれの文脈で「産地」とは何を指すかが異なってくるのでしょうか?

どれか一つでも教えていただければ幸いです。参考になるHPでもかまいません。よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

全農とは全国農業協同組合連合会(農協の総本山)


経済連とは全農県本部(総支部)
農協は各市町村単位(支店)

参考URL:http://www.zennoh.or.jp/
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こんにちは。


まず「協同組合」の定義から簡単に。ご存知かとは思いますが「一人はみんなのために、みんなは一人のために」の精神(協同組合精神と言いますが)をもとに設立されています。つまり、個人ではなかなかできないことを、同じ意志・目的をもった個人同士が集まり出資しあい組合を作ることによって、お互いの目的を達成しあおう、というのがもともとの成り立ちです。よく聞く組合としては、農協のほかに生協や漁協、森林組合などがありますね。

農協は生産者(農家)の集合体と考えてもらっていいと思います。組合員が生産者である、ということです。よく耳にするJAは総合農協と呼ばれるもので、生産しているものの種類を問わずその地域で農業に従事している生産者が加入しています。必ずしも市町村単位ということではありませんが、同一の地域で設立されている場合が多いです。総合農協の事業は、農作物の生産・販売から始まり生産資材や生活日用品などの購買・販売(A-COOPなどの事業)、不動産や保険(JA共済)、金融事業(JA貯金)など多岐に渡っています。農協の行なえる事業は民間の会社と異なり、農業協同組合法という法律に定められた範囲でのみ行なうことができます。総合農協以外にも、より専門化・細分化された専門農協というのもあります。例えば、いちご生産組合とか酪農協同組合などのように生産・販売しているものを限定しています。

経済連はふつう各県単位にあります(北海道の場合はホクレン)。これは組合員が農協であるというのが通常の農協と異なる点です。それぞれの農協が出資しあい経済連に加入しています。目的は農協と同じですが、事業がより幅広くなりまた、農産物を効率よく流通・販売させることができます。

全農は全国連といって、組合員は各経済連などから成り立っています。大きな農協ではまれに直接全農の組合員になっていることもあります。事業内容は全農のホームページにも掲載されていますが、やはり目的は同じことです。ただその巨大さは保険・金融部門を持った総合商社、といったイメージでしょうか。

単協とは「単一農協」の意味で、数ある農協のひとつを指し示す言葉です。

長くなりましたので、産直については別に書きます。
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#2です。


産直についてですが、「産地」とは文字通りの意味なのですが、その言葉が農協を指すのか生産者を指すのかは確かに若干曖昧ですね。生産者が一人(一ヶ所)であれば生産者自体が「産地」なのですが、実際そういうことはほとんどあり得ません。ほとんどのケースにおいて、生産の調整や流通・販売網を確立しているのは農協ですから農協が窓口になるでしょう。
例えば生協が組合員(消費者)の要望で「低農薬で遺伝子組み替えでない国産の安全な大豆を供給したい」と考えたとします。生協の担当者は適当な農協を選定して交渉に当たります(場合によっては複数の農協や経済連、全農と交渉するかもしれません)。農協は生協の要望に応え、農家を選定します。栽培品種・栽培方法・数量・価格などが折り合えば、生協と農協の間で契約が成立します。農協は組合員である各農家と契約をします。ちょっと簡単に書きましたが、これが「産地開発」です。たいていの場合こういうケースです。ですからここでいう「産地」とは「農協」のことを指していると思われます。
次の例ですが、生協の組合員が連れ立って実際に生産している農場に足を運ぶイベントがあります。これがいわゆる「産地交流」です。生協の組合員が生協の担当者、農協の担当者を介して生産者と互いの顔を見せ合うことで、消費者と生産者の距離感を縮める役割があります(まあ他にもいろいろ意味があるのですが)。この場合の「産地」とは消費者から見れば「実際に生産されている現場」を意味するということになります。生協・農協の担当者から見れば「産地の中のひとつ」という捉えかたになります。

この回答への補足

分かりやすく、丁寧なご回答ありがとうございました。
lacoffeeさんはこの業界にご精通のようなので、もう少し質問させていただきたいのですが、よろしかったらお答えください。

まず、「産直」なのですが、これには定義があるのでしょうか?いくつかの本を読んでもあいまいなような気がします。また、「スーパーなどが産地と直接取引きなどを行うが、商流は市場を通すといういわゆる「市場産直」」という記述を見つけたのですが、わざわざ市場を通すメリットは何なのでしょうか?

次に、産地市場と消費地市場とはどのような分類なのでしょうか?中央卸売市場と地方卸売市場の違いは分かるのですが、それとは異なる分類の仕方なのでしょうか?

教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

補足日時:2002/10/10 19:36
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先に「産地市場」と「消費地市場」の相違からですが、厳密に言うと「中央卸売市場」と「地方卸売市場」の分類とは異なると思います。

“ニアイコール”ぐらいの位置付けでしょうか。
「産地市場」とは、農産物の生産地の近くに農産物を集めて格付け等を行ない、それを他の(消費地に近い)市場に卸す役目を持ちます。
「消費地市場」は文字通り消費地に近い市場で、仲買人や小売業者に卸す役目を持っています。
双方の大きな違いは“卸す相手が違う”ということになると思います。
ただ最近は「産地市場」でも消費地市場のような機能を持っているところもありますので、あまり厳密に差異を求めても意味がないように思います。

「産直」の定義についてですがとくに法律で定められたものはありません。本来「産直」(産地直送)とは生産者からダイレクトに消費者に直送されるという意味で、間に卸売り業者や小売業者が介在しないのが基本です。ですから厳密に言えば生協やスーパーの「産直」は「産直」ではなくて「産地限定」と言うべきなのでしょう。

先に述べた「産地市場」の多くは農協や経済連が経営母体です。この市場を通すことによって洗浄をしたり箱詰めをしたり数量を確保したり品質をチェックしたり格付けを行なったり効率よく流通させたりすることができます。またその見返りに手数料も得ることができます。
今や農産物と言えどもブランドです。ブランドイメージを損なうと消費者に見向きもされません。その一方で「産直」が流行っている訳ですが、実はこれもブランド志向のひとつになりつつあります。実際、折れたきゅうりや虫のいっぱいついたキャベツは店頭では買う人はいません。昨日は売っていたけど今日は売っていないのでは信用できません。そこで産地市場を通す必要が出てくるのです。
これでは消費者は「産直」という名の「ブランド」を買っているだけのような気もしますが・・・。
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