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人間の記憶力は素晴らしいものです。それは、人間の一生分の記憶量は、どれだけのビット数になるかです。一生分といっても学者と一般人では違うと思いますので、一生分でなくて、大学受験生が一年間勉強する分の記憶量でもいいです。例えば、CDが100兆枚とか。どなたか宜しくお願いします。

A 回答 (1件)

こんにちは。


「一生分」となりますとちょっと想像が付きませんね。
きちんと計算できることではありませんが、人工知能研究などの分野では我々が日常生活に必要な「一般常識」というのは概ね「1兆バイト(1TB)」程度と考えられていますので、この辺りが目安になるのではないでしょうか。
因みに我々人間の脳の「記憶容量(厳密には情報処理量)」といいますのは大脳皮質だけで「140テラビット(16TB)」あり、脳全体では遺伝情報も含めて「2ペタビット(227TB)」程度になります。

「一般常識」とはどのようなものなのかといいますと、
例えば、
お父さん:「太郎は何が欲しい?」
太郎くん:「ぼく、飛行機!」
我々がこの会話を理解するためには、
まず、そこはデパートのおもちゃ売り場である。
男の子は飛行機のおもちゃを欲しがる。
言語の理解だけではなく、このような状況判断を行うことによって意味を推測しなければなりません。
では、このような常識を理解することができないならば、
太郎くんの台詞は、
「I am an Airplane!」
ということになってしまいます。これではまるで非常識ですよね。
言語を理解するための辞書メモリーを除いても、たったこれだけの判断で数メガは食ってしまいます。そして、このようなデパートのおもちゃ売り場だけではなく、食料品店やレストラン、あるいは駅のホームなど、取り敢えず様々な状況においてそこそこに対応できるというのが果たして一般常識というものでありますが、人工知能にこれを教えようとするならば概ね「1兆バイト(1TB)」は必要ということだそうです。

1TBのハード・ディスクなんてのはもう売ってますから大したことはないように思われますが、大脳皮質の総量が16TBと考えますと1TBといえどもこれは馬鹿にできる量ではありません。
言葉を理解するための「言語辞書」、これがどの程度の容量になるかは分かりませんが、取り敢えず1TBの常識とは別に「通常会話」分だけは最低でも必要です。更に、我々の脳内には小学校から高校、大学・社会人までの勉強や個人体験など、様々な知識・エピソードが数え切れないほど詰まっています。
但し、このような個人記憶といいますのは本体がそっくりそのまま記録されているわけではなく、そのほとんどが1TBの論理記憶や言語記憶の辞書にある「既存データの組み合わせ(流用)」という形で保存されていますので、実際のビット数はそれほど多くはないはずです。例えば教科書一冊と言えば計算上は何メガかになりますが、そのうちのほとんどは文字情報なのですから、我々はそれをそっくり頭の中にインプットするわけではありません。そんなことはちょっとできないですよね。
何れにしましても、我々が通常の社会生活を送ることができるということは、大脳皮質が成長期を終えて成人するまでには最低でも1TBの常識に加えて日本語と義務教育は学んでいるということです。「一生分の記憶」ではとても想像は付きませんが、このように足し算をしてゆきますと、案外、大脳16TBの三分の一ぐらいは埋まってしまってもおかしくないのではないかという気がします。
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この回答へのお礼

非常に理解し易い説明、どうも有難うございました。ただ漠然と人間の記憶量を擬似知性ゲームのトークンに割り当てるための質問でした。20年前は1TBなんて一般人に手に入れるのは不可能でしたが、現在はすでに可能になってしまったのですね。長年温めていた、Grid Services Architectureを使った進化ゲームのエンジン部分が出来そうなところまできている気がします。

お礼日時:2008/06/17 21:26

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