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今GyaoでマッハGoGoGoを見ていたら、タイヤ交換でセンターロックのホイールのロックナットの羽根をハンマーでカーンと殴って取り付けていました。なんとも60年代を感じさせる粋なシーンです。

60年代でも高級車やハイエンドなスポーツカーぐらいしかセンターロックは無かったようですが、なぜ大衆車に普及しなかったのでしょうか。
またなぜ今ではセンターロックという取付形式が無くなってしまったのでしょうか?
真ん中のネジで止めるだけなので合理的だと思うのですが、そうではなかったのでしょうか。

詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください。

A 回答 (3件)

 ども、元レーシングカーデザイナです。

レーシングカー(市販車改造などでなく、ゼロからレース用に設計したクルマ)は今でもセンタロックです、ってかセンタロックしか考えられません。

>タイヤ交換でセンターロックのホイールのロックナットの羽根をハンマーでカーンと殴って取り付けていました

・・・ウイングナットを銅ハンマで叩くのは、緩める時です。(故にウイングナットのセンタロックを『Knock-OFF』と言います。Knock-ONではありません。)
 締める時は専用工具(サイズが大きいのに全長が短く、すごく不恰好なレンチ)でギュッ!と締めておしまいです。

>またなぜ今ではセンターロックという取付形式が無くなってしまったのでしょうか?

 センタロックの社外品(市販)ホイールというモノも、25年ぐらい前まではありましたが・・・今はなくなりましたね。
 っと言うのは、ナットの締め付けの問題が克服出来なかったからです。
 ネジには設計上の『締め付けトルク』というモノが存在しますが、これは『ネジや座面が設計で想定した状態になっている』ことが前提です。座面に砂がついているだけで、締め付けトルクは変わってしまいます。
 これでホイールボルトが複数本あれば、1本ぐらいは100%仕事をしていなくても余裕がありますが、センタロックではその1本の締め付け状態が悪いと、もう『致命的』です。
 センタロックの場合、左右でネジを逆にすることが多く、要するにブレーキをかけた時にナットが締まる方向にしてあるので、実は最初の締め付け時のトルクが多少不足してもあまり問題とはなりません。それより『緩んだら怖いから死ぬほど締めた』場合の方がヤバいです。(実際、一般オーナの方々は往々にして『締め過ぎ』をやってしまっています。わざわざプリセット式トルクレンチを使ってカチカチ鳴らして締めるヒトなどはイチバン危ないです。クルマを作る側としましては、こういうヒトにこそセンタロック式ホイールは渡したくない、とさえ言えます。)

 センタロックでナットを死ぬほど締めると、ハブ側(オス側)が伸びてやがてナットが緩むか、或いはネジ山が破損してやっぱりナットが緩みます。当然、最悪の場合はタイヤ脱落となります。
 御存知の様に、今やタイヤ脱落はトンデモないトラブルと認識されており、センタロックでナットが取れたら『締め過ぎてナットが取れる様な設計をしているメーカが悪い』などと言われかねません。
 よほど画期的なロック機構が考え出されない限り、今後も量産車でセンタロックが採用されることは無いでしょう。
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この回答へのお礼

へえー、レーシングカーは今でもセンターロックなのですね。そういえば映像でピットでのタイヤ交換ではホイールをはめてインパクトレンチでギュルルルンとやっておしまいですもんね。
一般しなかったのはやはりトルクの問題が大きいのですね。納得です。
しかしこれだけ言われてても足でホイールレンチに乗っかって思いっきりバカ締めする人が多いのには驚きです。教習所でそんなことしちゃ駄目って習いませんでしたっけ?
少々コストが掛かってもトルクレンチを車載工具としてつけるべきだと思いますね。カチカチ何度もやる人は使い方を知らないだけです。仮にトクルレンチが車載工具であったなら、教習所や車や買うときディーラーで「1回カチッとなったらOK。それ以上カチカチやるのは厳禁」としっかり教えればそれなりに効果はあるでしょうし、レンチに乗っかって全体重でバカ締めよりはましでしょう。

お礼日時:2008/08/01 01:54

懐かしいですね、マッハGoGo!。



センターロック方式は煩雑にタイヤを交換する場合に、交換時間そのものと締めた後の確認等の短縮のために生み出されたものです。時代は変わりスピンナーからエアインパクトレンチで脱着する六角ナットになりましたが、現代でもレーシングカー、もしくはそれに順ずる車両(特にスプリントレース用)はセンターロック方式ですよね。
また、60年代頃まではワイヤースポーク式のホイールが主流であったことも関係しているのかもしれません。ワイヤースポーク式は大パワーを受け止めようとするとスポークの本数を増やさざるを得なくなります。小型軽量で馬力の無い大衆車ならワイヤースポークの本数も少なくてよいですし、安価で精度の出ない(当時は)鉄板プレスのスチールホイールで事足りますが、重量のある大パワーのスポーツカーではそうはいきません。で、ワイヤースポークの本数を増やしていくと、普通の固定方式が出来なくなる(ハブ取り付け部近くでワイヤースポークが密集するから)のでセンターロック方式にした、とも考えられます。
さらに、センターロック方式は文字通りセンター部のみでの固定になるため、ハブの構造自体は変わりませんが強度が必要ですし、同時に精度も必要になります。当然取り付け部のボルト(?)も太くなりますし、それを中空構造にしたりなどで手間暇が掛かります。また、規格があるのかどうかも分かりません。

要は、大衆車にはそこまでのモノが必要無かった、ということではないでしょうか。

ちなみに、本来スピンナーはハンマーで直接殴るものではありません。スピンナーにハンマー(多分鉛製)を当てておいて、木製ヘッドのトンカチなどで叩くのが本来の姿です。
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この回答へのお礼

ワイヤーホイールのお話、よく分かりました。そういう経緯も関係してるのですね。
マッハGoGoGo、最近外国で実写版が作られたりしてブレイクしてますよね。見てたのは60年代のオリジナルアニメ版ですが、悪党にタイヤを銃で撃たれパンクしスペアタイヤを取り付けるシーンで、スピンナーをハンマーで叩いて締めていました。それも左側で逆回転でした。左側のホイールナットは逆ネジのものがあると聞いたことがありますが、そういうことなんですかね。
しかしマッハ号は今見てもカッコイイです。

お礼日時:2008/08/01 02:02

「センターロックのホイールのロックナットの羽根をハンマーでカーンと殴って」



といことは、その辺のガキが石で殴っても緩んでしまうと言うことですよ。こんな簡単に緩むホイールナットではいたずらが怖くて停めておけません。

又、いたずらできないように羽根をなくすと、今度は大径ネジに対する専用工具が必要になります。路上でタイヤ交換するためにそれを車載工具として搭載しなくてはならないですね。
ナットの本数が変わるくらいなら問題はありませんが、専用工具が必要となると話はちがいます。

ほとんどの車はその生涯で何度ホイールを交換すると思いますか、(寒冷地を除けば)おそらくは一桁の下の方でしょう。また、寒冷地で季節ごとに交換するにしても、たかだか半年に一回ですよね。そういうものにはコストを掛けないのが商売です。レースのように一日に何度も変えるなら、センターロックも合理的でしょうが、それとは違うのです。
センターロックでも通常の4/5本ナットでもハブの構造はほとんど変わらず、センターのスクリューが必要な分だけセンターロックの方がコストアップになります(大径ねじになるので)。

また、車のタイヤ交換はプロが締め付けトルクを管理して適切に行うとは限りません。素人が適当に取り付けることも珍しくないのです(夏/冬タイヤの交換など最たるものでしょう)。たった一本のナットがいい加減に取り付けられたらと思うと、4/5本ある方がリスクは低いというのもあるでしょうね。
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この回答へのお礼

要するに「防犯」と「コスト」と「リスク分散」ですね。
たしかトヨタ2000GTは羽根がほとんどないぐらい短い出っ張りでしたね。専用のプラハンマーが付いていて、ナットを叩きまくって脱着するそうです。
こんなに短いのもやはり当時から防犯の問題があったのでしょうね。
でも今もし現役で普通に採用されていたとしたら、あらゆる防犯対策が考え出されて巧妙な鍵などができてるでしょうね。

ホイールを変える回数・・・たしかに普通の人はそんなにホイールの脱着なんてしないでしょうからね。私は月に最低でも1回は脱着するので、センターロックなら楽なのになあ(笑)と常々思います。

お礼日時:2008/08/01 01:38

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