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株主名簿の書き換え請求は株券さえ提示すれば可能ですよね
それを利用して、他人の株式であると知りながら、株券を提示して
株主名簿を自己名義に書き換える行為、および、以後の配当を
受領する行為にはどのような犯罪が成立しますか?
よろしくお願いします。
実は知人に勝手に上記の方法で名義を書き換えられて困っています。
こちらは刑事告訴で対応するつもりです。

A 回答 (1件)

 ご指摘のとおり,株券の占有者は権利を適法に有すると推定されます(会社法131条)から,知人の方が株券を持参して株主名簿の書換えを請求すれば,会社は名簿を書き換えざるを得ないでしょう。



 あなたの株券を無断で使用して株主名簿を書き換えたとしても,譲渡自体はないのですから,知人への権利移転は無効ともいえますが,あなたの所有権(民法206条)が侵されていることには変わりがないのだから,やはり犯罪になります。
 知人があなたから預かった株券を使って名義書換えさせた場合には,横領罪(刑法252条),あなたから奪い取って名義書き換えさせた場合には,窃盗罪(刑法235条)が成立します。  

 その後の配当を受領する行為については横領罪や窃盗罪の不可罰的事後行為(:窃盗の犯人が盗品を壊す行為のように、それだけ切り離せば別の犯罪が成立するようにみえるが、元の犯罪行為に対する違法評価に包含され尽くしているため、別の犯罪として成立しない行為)であるという考え方もありえますが,知人の方は真の株主ではないのですから,やはり犯罪になると思います。
 会社に対する詐欺罪(刑法246条)が成立するでしょう。


【会社法】
(株式の譲渡の対抗要件)
第130条  株式の譲渡は、その株式を取得した者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社その他の第三者に対抗することができない。
2  株券発行会社における前項の規定の適用については、同項中「株式会社その他の第三者」とあるのは、「株式会社」とする。

(権利の推定等)
第131条  株券の占有者は、当該株券に係る株式についての権利を適法に有するものと推定する。
2  株券の交付を受けた者は、当該株券に係る株式についての権利を取得する。ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。

【民法】
(所有権の内容)
第206条 所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。

(定義)
第85条 この法律において「物」とは、有体物をいう。

【刑法】
(横領)
第252条 自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。
2 (略)

(窃盗)
第235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(詐欺)
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

この回答への補足

そうですか。
わかりました。
実は友人のしたことなので最初は返還請求をするだけにとどめておいたために4年も経過してしまいました。
公訴時効の関係もあるので、できるだけ公訴されやすい犯罪で被害届けを出そうと思っています。

補足日時:2008/08/15 12:27
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