この人頭いいなと思ったエピソード

界面活性剤が完全溶解していない溶液の表面張力について質問があります。

オリゴマー型界面活性剤を水に添加したら液が白濁して表面張力が低下したので、界面活性剤の一部が溶解して表面張力が低下したと思っていたのですが、白濁液をろ過して得られた透明な液の表面張力は、水そのものと同じ値でした。

界面活性剤の添加によって水が白濁するので、少なくとも界面活性剤が分散していることは確かなのですが、溶解ではなく分散しているだけで液体の表面張力が下がるという現象は、一般に起こりえることなのでしょうか?

こういった分野に詳しい方がいらっしゃいましたら、ご意見いただけないでしょうか。よろしくお願い致します。

ちなみに、ろ過は孔径0.2μmのろ紙で行いました。

A 回答 (2件)

水に溶解しないで水と空気の界面にたまるような物質(たとえば高級脂肪酸など)の界面挙動についての研究はあります。

(Tension superficielle et adsorption, Defay et Prigogine)
逆にいえば溶けないもの(表面で新たな相を作るもの)でも表面張力に影響があります。

蛇足かも知れませんが、定量性のご参考までに高級脂肪酸での二次元圧(単位長さあたりにかかる力)と相についての挙動の例について書きます。温度は室温近辺です。気体についてのp-Vの挙動の検討と類似で、二次元圧を増やして界面の面積を小さくしていきます。二次元圧ΠはΠ=σ-σ'(σは水の、σ'は水に第二成分の入った面の表面張力)です。

液面の上を動かせる板(三次元の筒でのピストンにあたる。)を用意して、界面の面積(一分子あたりの平方Åで表現)を減らします。溶けない成分は水に浮かんで、二次元ピストンの後方へは行けません。面積が狭くなるにつれ(三次元で体積が減ってpが上がるように)二次元圧があがります。
面積の大きいうちは溶解しない第二成分は、バラバラに浮かんでいます。(第二成分の界面における気体状態)一分子あたり千ー数千平方Å以上です。
温度にもよりますがΠ=0.2 -数dyn/cm(水が73 dyn/cm位ですから少し水に比べて表面張力が小さくなったとき)二次元の相転位がおきます。ここでいわば界面での第二成分の液化が進行し、一定の二次元圧で面積が一分子あたり千ー数千平方Åから数百あるいは数十平方Åまで小さくなります。
この間は液的と気体的なものが共存します。そしてすべて液化(第二成分は二次元の液になる)したところで、再び面積の減少とともに二次元圧が今度は急速にあがります。
それからものによっては中間型(mesomorph film)への相転移状態があり、引き続き中間型の加圧、更に固体(solid film)へと進むところまで検知できるものがあるようです。
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分散しているだけでも、気液界面にそれなりに顔を出していれば、


やはりそれなりに表面張力は下げるのではないでしょうか。
しかし、そんなに大きくは下げないでしょう。どのくらい下がりました
か?1%でも55mN/m程度だったりしませんか?

 少しは溶解していて、表面張力が下がったとも考えられます。分子
自体はろ紙を通過する大きさですが、ろ紙繊維に吸着されてしまった
のかもしれません。
 
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この回答へのお礼

ご回答いただきありがとうございます。
分散しているだけでも下がるものなのですね。

ちなみに、界面活性剤を添加前の表面張力が45mN/m
(水とメタノールの混合溶液)、添加後が23mN/mです。
なお、界面活性剤の濃度は0.1%です。

お礼日時:2008/09/15 14:00

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