「これはヤバかったな」という遅刻エピソード

教えてください。

現在HPLCを用いて、脂溶性物質(シリカゲルに吸着されやすい物質)の測定を行っています。
移動相はリン酸とアセトニトリルの混合溶液です。
測定をしていると、短期間で圧が上がってきてしまい
分離能が悪くなります。
測定後は純水で1時間ほど送液して、その後メタノールに置換して保存しています。
洗浄方法を変えたほうがいいのでしょうか?
どのような溶液を使用するとカラムの持ちが良くなるか
教えてください。

A 回答 (4件)

ANo.2です。

それはお困りでしたね。情報が手に入りやすい時代になったとはいえ、分析対象物はそれぞれですし、独学での条件検討は大変だったでしょう。

ほとんどANo.3さんがお答えになってくださっているので、ほとんど出番はなくなってしまいましたが、限られる予算もあると思いますので、取り掛かる順番も含めてアドバイスを書き残しておきます。

文脈から、サンプルは動植物から抽出してきたものではないかと想像しますが、雑多な夾雑物が存在する場合、溶けきっていないものが残っている可能性が高いです。ANo.3さんの「1.測定溶液の調製方法」から試してみましょう。

可能性はちょっと低いですが、サンプルを溶かしている溶媒と、分析時の移動層の性質が大きく違うと、移動層で溶け切れなくなるものがあるかもしれません。水/アセトニトリル系で分析対象成分がそれほど苦労せずに抽出できるのであれば、そっちの方が安心です。

次は洗浄方法です。
純水で洗浄していたところは、10%でもいいので、メタノールを混合させたものを使ってください。これで、移動層のリン酸塩などの水溶性成分を洗い流します。理由は私の昔の回答を(http://okwave.jp/qa889331.html)。恥ずかしい間違いをしていますけれど。(苦笑)
その後、イソプロピルアルコール(IPA)など、極性がもうちょっと低い溶媒で洗浄してみてください。脂溶性物質とのことなので、溶出できていないものがカラム内に溜まっていっている可能性もあります。どこまで低極性溶媒が使えるかはカラムメーカーに相談を。

まずはここまでを試してみてください。

実は「シリカゲルに吸着されやすい物質」というところにも引っかかっているのですが、ODSの担体はシリカゲルですので・・・。担体が樹脂系のODPというカラムがあるのですが、種類が少なく高価です。シラノール基を丁寧につぶしたと謳っているカラムもあるのですが、これもちょっと高価です。
過塩素酸を使うなど、強烈な条件での洗浄も知ってはいるのですが、カラム寿命を逆に縮める可能性があるので、これもカラムメーカーにどこまで大丈夫か相談したほうがいいです。

洗浄では改善できないなら、「このサンプルではカラムの固定相には何かがくっついてしまうのは避けられない」と腹をくくり、ガードカラムを使うようにしてはどうでしょう?

分析対象成分と夾雑物をもう一段階分離できると、解決するかもしれませんが、これはまた長い検討時間を要するかもしれませんので、この辺で。

応援していますので、がんばってください。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます、とても助かります。
HPLCは難しいですね、わからないことだらけです。

サンプルは血液中から抽出したもので、タンパク質由来の成分です。
微量なために、カラムが劣化して検出されにくくなると
ピークが出なくなることもあって、なかなか厄介です。

サンプルを溶かしている溶媒は、リン酸/アセトニトリルの混合液です。
分析を始める前に、移動層とサンプルを溶かしている溶媒とを混合してしばらく放置していましたが、析出は見られなかったので
HPLC内でも析出しないだろうと思って測定していました。

洗浄方法、水とメタノールの混合液を使用したほうが良いのですね。
リン酸塩はHPLC内で析出しやすいと言われたことがあったので
純水で洗浄していたのですが。。

ODSカラムを使用する前にいくつか違う種類のカラムを使用して
測定を行ったのですが、今のところ現在のカラムと測定条件が
一番安定して測定できているのでしばらくこのままやってきましたが
少し検討が必要のようです。
やはりガードカラムを購入したほうが良さそうですね。

サンプルの抽出についても、改善点があるかもしれませんので
他の論文を参考にして検討したいと思います。

ご丁寧にありがとうございます。
まだまだわからないことが出てくると思いますので、またよろしくお願いします。

お礼日時:2008/10/12 00:26

30×5回で圧力が10~20kgf/cm2 上昇するのは、気になりますね。


今の測定条件を支持する方法での改善案は

1.測定溶液の調製方法
 カラムに目詰まりが起きて、圧力上昇していると思います。
 測定溶液を遠心分離 or フィルターろ過をしてみてはどうでしょう。
 ※フィルターろ過をする場合は、事前検討して下さいね。
  試料の吸着やフィルター自体が溶解しないか

2.カラム温度
 カラム内の粘性が上がり、圧力上昇することが考えられます。
 カラムは何度でしょうか。
 カラムの温度を上げると圧力は下がります(移動相等の粘性が下がる為)。
 (余談:分離も良くなりますよ.ただしカラムにはストレスになります)
 試料・試料の溶解液が何かわかりませんが、
 粘性を持つ物でしたら、その蓄積に原因と思います。
 移動相のリン酸(リン酸Buffer?)/アセトニトリル系では一般的な条件ので、圧力上昇の原因は考えにくい。

3.ガードカラム
 分析用のカラムの前にガードカラム付ける。
 分析用カラムは高いですし、分離が良いカラムなら長く使いたいですよね。
 ガードカラムは、分析用カラムの1/3~1/5の価格です。
 圧力が上がってきたら、そのガードカラムを交換する。

4.試料の溶解液
 カラム温度でも触れましたが、粘性の高い試料の溶解液でしたら、
 可能なら溶解液の変更してみてはどうでしょう。

5.カラムの洗浄
 カラムを洗浄方法で気になる点が。
 水100%がOKのカラムならいいのですが、
 一般的にODSカラムは水100%で洗浄しない方法が良いと思います。
 あくまで私の見解で、カラムの説明書・メーカーの指示が最優先です。
 参考に↓
 http://www.an.shimadzu.co.jp/support/lib/hplc/od …

HPLCのトラブルに↓(他の各社のHPにいろいろあります)
http://www.an.shimadzu.co.jp/support/lib/hplc/hp …
http://www.shodex.com/japanese/dso.html

手探りで、周りに質問できる人がいないなら
書ける範囲で測定条件等を詳しく書いた法がいろんな意見が貰えると思うよ。
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この回答へのお礼

細かい説明ありがとうございます、とても助かります。

測定溶液は、抽出後に遠心濃縮してリン酸/アセトニトリル混合液で溶解させたあと、フィルター濾過しています。
ただ粘性が少しあるので気になってはいるのですが
参考にしている論文と同様の手法を使い続けています。
ここも検討が必要ですね。

カラム温度は40℃に設定しています。
確かにカラム温度を上げると圧が少し下がりますね。
みなさん温度はどのように設定されているのでしょうか。

ガードカラム、やはり使用したほうが良いですよね。
研究室で起動させる前にはついていたのですが
かなり昔のものだったので、はずして放置してしまっています。

洗浄方法ですが、教えていただいたHPをみていると
少し酸を混ぜた有機溶媒で洗浄したほうが良さそうですね。
カラムの説明書には100%メタノールかアセトニトリルで洗浄と
書かれているのですが、測定している物質がタンパク質由来の物質で
高濃度の有機溶媒だと沈着しやすいとHPで見た事があったので
水100%で洗浄していたのですが。。
洗浄方法も検討します。

ありがとうございました。

お礼日時:2008/10/12 00:11

質問内容が本当なら、根本的な問題が複数絡んでいる可能性が読み取れます。

が、回答するには情報が不足しすぎています。

まず、カラムの種類は何ですか?順相ですか?逆相ですか?移動相からすると逆相っぽいですが。(リン酸バッファーとアセニトの混合ですよね)

短期間とはどのくらいの期間でしょうか?サンプルを1回インジェクションする度にですか?一連の測定が進むにつれてですか?一連の測定を何度か実施するにつれてですか?

上の期間によっては、カラムの洗浄では対応し切れません。ANo.1さんが書かれているように、分析条件が不適切と思われます。お持ちのシステムはグラジェントが可能ですか?

(そもそも、ナゼにこんなところで質問しているのでしょう?上司とか指導教官とか先輩は?)

この回答への補足

回答ありがとうございます。

説明不足ですみません。
カラムは逆相のカラムで、ODSカラムです。

圧の上昇ですが、一連の測定を何度か続けていると上昇してきます。
1日に30回ほどサンプルをインジェクションして
5日ほど経過したあたりから、少しずつですが圧が上昇してきます。
(新しくカラムをセットした時点の圧から10kgf~20kgfほどの上昇です)

研究室のHPLCはグラジェントはできません。

なぜ、ここで質問しているかといいますと
所属している研究室でHPLCを使い始めたのが私からなので
HPLCを使いこなせる人、問題発生時に対処できる人がいません。
1年ほどかけて起動させて、ここ最近やっと安定して測定できるように
なったので、何もかもが手探り状態で進めてきました。

専門的な知識を持った方からしたら、私のような知識の無い状態で
HPLCを使うのは無理だと思われるかもしれません、すみません。

補足日時:2008/10/11 13:49
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短時間で圧があがるという時点で,根本的に溶離条件を見直すべきだと思いますがねえ.

この回答への補足

回答ありがとうございます。
短期間で圧上昇なのですが、だいたい1日に30回ほど測定していて
5日ほど測定を続けると、徐々に少しずつ圧が上昇してきています。
上限までは上昇しないので、測定は可能なんですが
圧の上昇が気になっています。
条件を見直す方向で論文を探しているのですが
使用方法が悪い部分もあるのではないかと思っています。

補足日時:2008/10/11 13:44
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