
日本人が英語のshとsを混同してしまう話はよく聞きますが、これに関する新しい論文などを探しています。参考文献として使えるもの。
日本人にとって、本当にsheとseeの発音上の区別をすることは難しいのでしょうか?発音が難しいのではなく、心理的な要素が大きく関わって混乱しているだけではないでしょうか?
従来の音声学では、日本語のshは、母音/i/の前で硬口蓋化する/s/の異音と言われていました。
しかし近年徐々に「スィ」という音節も日本語に定着しつつあります。
例えば、2008年ウィンブルドンテニスの実況の人は、「パッスィング」と言ってました。アナウンサーレベルの人が音節「スィ」を使うほどです。
machineのように「マシーン」というべき所を、若い子たちが、「マスィーン」と言った方がかっこいいとか英語っぽいと思って、誤用することも指摘されています。
(モー娘。や桑田圭祐はちゃんと「ラブマ『シ』ーン」と歌ってるのにw)
このように、日本人が英語のsheとseeを混同するのを、社会言語学的な視点から分析した論文等をご存知の方がいたら、是非教えていただけたらと思います。
「スィ」という音節が日本語でどのくらい定着しているのか、seeをsheと言うのではなく、逆にsheをseeのように発音してしまうのはなぜか、などと今後の課題的に書かれたものはいくつか見ましたが、結論が出ているものを探しています。
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
>しかし音素レベルでは、日本語のs、shは、英語話者にもs、shと認識されるでしょう。
多分、そうでしょうね。しかし、英語話者には少し訛って聞こえるでしょうね。ただ、日本語の「シー」は英語話者にはsheとseeの中間のように聞こえるはずです。そして、これも気付かない人が多いんですが、
日本人が意識的に「スィー」と発音すると、「イー」という母音が微妙に変わっちゃって seeよりもむしろ ロシア語のсыという音に近くなる人が多いんですよ。つまり、「スィーーーー」と長く伸ばして発音しても口の開きと舌の位置が「イ」よりも「ウ」に近いままなんです。
>heとヒーも音声学的に違うが、同じ音素と認識される範疇ですね。
日本語の「ヒー」はドイツ語のchieやロシア語のхиにかなり近い音です。ですから、ドイツ人の場合はheと「ヒー」は全然違う音素として認識しますから、ドイツ人と英語で話す場合はどうなんでしょうね。
>ロシア語の子音は口蓋化-非口蓋化の対立があると聞ききますが、もしかしてこれがそうでしょうか?(全然違ったらすいません。)
ロシア語の場合は軟子音と硬子音の対立があります。これはロシア語特有かもしれませんが、スペイン語やフランス語をご存知なら nを硬子音とするなら 軟子音はスペイン語のnチルダやフランス語のgnに相当します。これは日本人が byaとかryaとか言った場合、yをキチンと発音するよりも bやrという子音を軟音化させる場合の方が多いはずです。
No.4
- 回答日時:
回答への補足有難うございます。
ご質問者さんが、この道の大先生とは知らずに、えらそうな事を書いて失礼しました。
ご容赦のほどを!
そこで私は、本当はできる発音を練習させられることで、生徒は逆に混乱している、ということを主張したいのです<<<
そのとおりなのです。
ESLの先生の問題は、自分の発音を真似るように強調しますが、殆どの日本人にはヒアリングから発音を習うことは不可能に近いですね(自分も含めて)。日本人の何千人かの一人の割合で発音をヒアリングからマスターできる人(特に女性)がいますが・・
ESLの先生は舌や唇の動きなどを外国人学生に説明する方法を知りません。特に
-er/-or/-ar/-ir/-ur の発音に関しては,口内の舌の動きなどは聞き手にみえないですからね。
私の尊敬する American Accent Trainingの著者である Ann Cook女史でも、-erの発音の説明になるとだめです。
私の推察では北米におけるESLの優れた先生は100人もいない概算してます。
ESLの先生や生徒が必死になっているというギャップは、なかなか面白い、というより非常に困った問題ですね。
<<<
全くそのとおりです。
私にとって、日本人が英語の発音をマスターする近道は、各発音記号の発音を正確な口蓋図つきの図解説明から習うしかないとおもいます。これは最近日本でやっと入手できるようになりました。この方法で英単語の発音だけでもネイティブに近づけます。
例の「耳シリーズ」などリスニングには役に立つかもしれませんが、アメリカ英語の発音に関しては物足りないです。
質問者さんも早く、英語発音に関する本を上梓してください。日本にはアメリカ英語発音に関する優れた教材が少なすぎます。
この回答への補足
私は大先生でもなんでもない、ただの下っ端です。
私こそえらそうなことを書いてすいません!!
本当はできる発音を練習させられて、できるものもできなくなっている点を分かってもらえるだけでも光栄です。なかなか分かってくれる日本人がいないので。
> 殆どの日本人にはヒアリングから発音を習うことは不可能に近いですね(自分も含めて)。
これもそうですよね。こういう意見は本当に頼もしいです。
まず自分ができないし、他の日本人を見ててもやはり全然できてないので、ヒアリングからのアプローチはまずいだろうと思っています。
> 各発音記号の発音を正確な口蓋図つきの図解説明から習うしかないとおもいます。
これができれば理想ですが、指導できる人が限られているという問題が常についてまわりますからね・・・
> 英語発音に関する本を上梓してください。
お互い頑張りましょう!

No.3
- 回答日時:
これは外国語として英語しか学習したことのない人にとっては意外に見落としがちな点があります。
日本語で「シー」はとsheとは違う音です、むしろseeとsheの中間の音です。実は日本語の「シー」は英語にはない音なのです。他の外国語では 中国語のxiやロシア語のсиが日本語の「シー」にかなり近いです。#2さんは「[sh]の発音は日本語のシャ・シュ・ショの発音に大変近く」と書かていますが、違う音です。
ちなみに heと日本語の「ヒー」も違う音です。知ってました?
hoodとfoodもカナで書くと「フード」ですが、実はそれくらいの違いがあるんです。
この回答への補足
> 日本語で「シー」はとsheとは違う音です
はい、日英の比較をする時は、違う記号を使うべきと言いますしね。エシュと尻尾付c。普段は横着して同じ記号よく使いますけどw
しかし音素レベルでは、日本語のs、shは、英語話者にもs、shと認識されるでしょう。heとヒーも音声学的に違うが、同じ音素と認識される範疇ですね。英語に/hi/以外に、日本語の硬口蓋摩擦に似てる音がないので。
ロシア語は全く知らないのですが、なるほど日本語の「シー」に似てるのですね。
他に英語のshよりさらに舌が後方なような音がありますよね?ロシア語の子音は口蓋化-非口蓋化の対立があると聞ききますが、もしかしてこれがそうでしょうか?(全然違ったらすいません。)
しかし、hoodとfoodは英語では子音も母音も音素レベルで違うので全く違う語だが、日本語ではウ段でのhとf(両唇)の音韻上の区別がないという違いがありますね。
コミュニケーションに支障が出る可能性がある点なので、ここは強調すべきでしょう!
英語母音/U/と/u:/は、日本人に違う音と認識される傾向があるようです。
つまり少なくとも聞き取りに関しては、hoodとfoodも聞き取りが難しいというより、むしろまさにカタカナでどちらも「フード」と書くカタカナ英語の干渉による心理的な要素が大きいのではないでしょうか?
No.2
- 回答日時:
#1のgalloさんのおっしゃるとおりです。
日本人にとって、本当にsheとseeの発音上の区別をすることは難しいのでしょうか?<<<
いいえ、決して難しいことはありません。 ただ[sh]と[s]の発音の仕方を明確に説明している教材が日本に少ないだけです。だから簡単すぎて論文の対象の課題にならないと思います。
従って、この場をかりて、[sh]と[s]の発音のコツを説明さしていただきます。
[sh]の発音は日本語のシャ・シュ・ショの発音に大変近く、ただしシャ・シュ・ショの発音より舌の前面を少し前に位置さして、硬口蓋との間で摩擦して、日本語より非常に強く発声します。
[s]の発音の仕方は、上下前歯の先をそろえて閉じて、口を少しあけて下前歯の付け根に舌先をつけて[s]を発声します。そして次はそのままの構えで上下の前歯を少し開いてカナのサシスセソを発音すると、日本語の時と少し異なる、静かな無声子音の[s]音がですはずです。
ついでに、[z]の発音は上記の方法で、有声子音化すればこれまた静かなザジズゼゾとなります。
なお日本語のサシスセソの発音は、舌の前面がもっと後ろのシャ・シュ・ショのあたりで発音されているので、[s]音とはまったく異なります。
上記の発音方法で次の文をかりて[sh]と[s]の発音発音の区別が練習できます。
A)She sells seashells on the seashore.
B)She said she should sit.
以上ごさんこうまで。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
実はこの質問をした理由は、ESLに通っている日本人が、学校でsheとseeの発音を練習させられ、日本人はこの区別ができないものだと思い込んでしまっているのを何度も見ているからなんです。
そこで私は、本当はできる発音を練習させられることで、生徒は逆に混乱している、ということを主張したいのです。(もちろん英語と日本語のsとshの音質は同じではありませんが、音素レベルでは同じ範囲内と認識されるという前提で。)
> 決して難しいことはありません。だから簡単すぎて論文の対象の課題にならないと思います。
ここまで言い切っていただくと、非常に頼もしいです。
おそらく音声学が専門の方だと思うのですが、日本の音声学者にとって興味の対象にすらならない区別に、ESLの先生や生徒が必死になっているというギャップは、なかなか面白い、というより非常に困った問題ですね。

No.1
- 回答日時:
>日本人にとって、本当にsheとseeの発音上の区別をすることは難しいのでしょうか?
もともと日本語では使わない音ですから、
「そういう音が存在すること」を知らなければ区別は難しいでしょう。
英語の音を知れば(sheとseeが違うということを知れば)区別可能です。
>しかし近年徐々に「スィ」という音節も日本語に定着しつつあります。
これは時代ごとの日本語の変化の話であって、
英語の発音を理解できるかどうかとは別のことだと思います。
何でもスィで言えば英語的と思っている人は、英語をあまりよく知らないからだと思いますよ。
アルファベットではなく、片仮名で考えているのでしょう。
私が英単語の綴りのRとLを混同するのは、
日本語にRとLの区別がなくて、つい「ラ」とか「ル」とかいう風に音を考えてしまうからです。
気をつけて発音して覚えないと、raとlaが違うことに慣れない。
耳でRとLを聞き分けるのはsheとseeより困難ですが(sheとseeのほうが自分にとってはずっと簡単)、
文字としての認識も区分けが簡単ではない、と自分では感じています。
脳の慣れの問題だと思っています。
日本人にとっての英語だけでなく、
どの言語にも「外国人にとっては自国語にない音」というのはあります。
音の混同や間違いは、日本人と英語に限った話ではないのではないでしょうか。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
> 音の混同や間違いは、日本人と英語に限った話ではないのではないでしょうか。
実は私はこの方面の仕事をしているのですが、全くその通りです。
そしてまさしく、英語のLとRが苦手な原因の一つも、カタカナ英語でこの2つを区別する「習慣が無い」ことがあげられてます。
> 「そういう音が存在すること」を知らなければ区別は難しいでしょう。
英語の音を知れば(sheとseeが違うということを知れば)区別可能です。
やはりそうですよね。知識の問題ですよね。
それを聞いて安心しました。
アメリカ等の留学生用の語学学校(ESL)で、日本人がこの2つを間違えると、先生達は「日本人はこの区別ができない」と思ってしまうようですが、
私は「それは違うのでは?」と主張したいのですが、その裏づけとなる資料や、物理的証拠を探しているのです。
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