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有理数や無理数はどのように厳密に定義されるのですか?

有理数は2つの整数の比である。
循環する無限小数である。
無理数は循環しない無限小数である。
などを耳にしますが、(無限)小数の定義は何?とか思うのですが
そのように考えるのはおかしいでしょうか?

自然数や整数を定義する際に用いる言葉で有理数が定義されるべきではないのですか!?

高校生などに教える際の有理数や無理数の定義が知りたいのではなく。
どのような過程を経て、これらの数は矛盾なく定義されるのか"詳しく"知りたいです。

自然数から整数を構成して、そこから有理数→実数(無理数)という流れですよね。
こうゆうのは"群"などの話になるんでしょうか?

知っている方、回答よろしくお願いします!

あと、この質問文のような内容が独学で勉強できる本でオススメなものがあれば、ぜひ教えていただきたいです。

A 回答 (7件)

> この質問文のような内容が独学で勉強できる本



 島内剛一「数学の基礎」はとっくに絶版だと思ってたら、最近再刊されたようです。微分・積分の直前(三角関数を定義するところ)までを基礎からきちんと証明するという本ですが、重要な基礎概念をしっかり、厳密に、しかも秩序立っておさえている名著。独学にはうってつけだと思います。なお、ここで言う「基礎」とは(「初歩」とか「基礎知識」という意味ではなくて)文字通り「数学が依って立つ基礎」を指しています。だから、この本は易しくはありません。ですが、たとえば根気のある高校生ならなんとか読みこなせる、という程度でしょう。
 ところで、有理数・無理数の話についてはこちらもご参考になるやもしれません。→ http://oshiete1.goo.ne.jp/qa32339.html
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>そうやっても大丈夫だ


に関して。
0から9までの数を無限個並べる、ということは、小数点以下(取り合えず小数点以下だけ考えます)の第n桁目が何であるかの表を作ればいいわけです。(各自然数は実体として存在することは前提として。これもやればできますが。ただし、「自然数全体の集合」が存在する、ということは公理として必要になります。)
まず、二つの数学的実体を並べた順序対<a,b>というものは数学的実体として作ることができることが分かっています。(定義は<a,b>={{a},{a,b}}ですが、こういう細かいことは気にしなくていいです。)
そこで、.14159...という無限小数は
{<1,1>,<2,4>,<3,1>,<4,5>,<5,9>...}
という集合で表せます。(例えば<2,4>は、小数点以下第2桁目は4である、というように解釈するわけです。)
この集合は数学的実体として存在するので、数式の一部として置くことが可能になります。
まあ、厳密に言えば、現行の集合論が正しければ大丈夫、ということなんですが、無限小数を作るぐらいのレベルなら問題ないです。
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 すでに何人かの方が回答されているので、余計なことですが、この内容をご自分で勉強されるとしたら、まずは解析学になるのではないかと思います。

解析学での実数論を見たあとでないと、代数学的なものを読んでも難しいと思うのです。ただ、普通はこの話は、数学科以外は、大学でのカリキュラムに入っていないのではないかと思います。あんまり易しくはないし、実は面白くも無いかも…。まあ、数学科はこれが分からないと、先に進めないので、とりあえず解析学で基本をやるのですが。
 私が大学へ行っていた頃だと、解析学の本といえば、岩波書店「解析概論」でした。しかし、この間、久しぶりにこの本を開いたのですが、今見ると、もう、活字の字体からして古い。お若い方だと、開いた瞬間に拒否反応を起こすかも。
 そんなわけで私は、ご自分で選ばれることをお勧めします。大学で使う本が置いてある大き目の書店に行き、数学コーナーの中の解析学の本を、ご覧下さい。たいていの解析学の本だと第1章で、この手の話になるだろうと思います。目次か索引を見て、コーシー列、デデキントの切断、実数の完備性、こういったフレーズがあれば、実数論が出てくる本と考えていいでしょう。書店にて、実際に本を開いてみて、読みやすそうなものを選べばよいだろうと思います。
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#1です


>この一連の流れを学べる本を知りませんか?
>多少難しくても全然結構ですので。

多少難しいどころの話ではないのですが・・・
「数学基礎論」と呼ばれる数学の分野の中に
「逆数学」と呼ばれるものがあります.
これは通常の数学とはまさに「逆」で
「ある定理が成立するには
どのような公理が本質的に必要なのか?」
というようなことを対象にしています.
この分野の基礎的な部分には,
実数の構築に関する部分があります
(たとえば,ボルツァーノ・ワイエルシュトラスの定理には
何が必要なのかとかいう話題,もしこの定理が何なのか知らないなら,
ここら辺の話題はたぶん理解できません).

あとは「ペアノの公理系」がでているような本なら
集合から自然数を構築する話は出ているものは多いのではと思います
(ゲーデルの不完全性定理,ゲーデルの完全性定理を
証明しようとする本なら,ゲーデル数の構築に関連して
出てる可能性がたかいと思います).

自然数から整数を構築して,整数から有理数を構築する話は
この中では一番初等的で,大学三年生くらい向けの
代数の教科書,とくに「環論」の
教科書にはたいていでていると思います.

一冊で網羅しているような本の存在は知りません.
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有理数のことをrational numberと言います。


rationalとは「ratio(比)を持つ」、「ratioで表される」という意味です。

有比数だと意味がハッキリしているのですが有理数ということで1つ意味が屈折してしまいました。

「有理数」はrationalが「理性的な」、「合理的な」という意味に使われていることによる翻訳です。

比で表せない数字をわけの分からない、不合理な数と理解したことから来ています。世界を記述する数としては不適切だということです。それにも関わらず円とか正方形という簡単な図形の中に整数で表すことの出来ない数が隠れていたのです。

比で表せない数字があるというのは#2にも書かれているように古くから知られていることです。正方形の対角線と辺の比が整数の比で表すことが出来ないということはピタゴラス教団では教団の存立の根底に関わる大問題だったそうです。円の場合も同様でしょう。円とか正方形は世界を記述する基本図形です。rationalでなければいけないのです。
整数の比で表すことが出来ないという証明法も確立していたようですが教団外へ持ち出し禁止という措置が取られていたそうです。
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>有理数は2つの整数の比である。


これはOKと言っていいと思います(厳密に言えば、整数の比という「表記法」で表される数かな?)。しかし、円周率とか辺の長さ1の正方形の対角線の長さなど、有理数では表せないものが古くから知られていて、これをどう扱うか、が問題になりました。
もっと一般的に言えば、有理数の世界では収束する数列の極限があるとは限らない、ということで、収束する数列の極限が必ずあるように有理数全体を拡張することができることが分かり、それを実数と呼ぶことになりました。(有理数でない実数を無理数と呼びます。)

ところで、有理数は分数で表せますが、実数はそうできるとは限りません。しかし、無限小数という表記法を使うと実数が表せることが分かりました。そして、その上、有理数は循環小数で表せ、無理数は循環小数にならないことが分かりました。
めでたし、めでたし・・・と言いたいところですが、無限小数って何だろう?というのが質問者様の問題に含まれますね。ここがやっかいです。
言ってしまえば整数に小数点以下、数字を無限個並べたものです。(自然数全体の集合から---10進数なら---{0,1,...,9}への写像、で一応定義できます)。これで納得できるならいいのですが、実際に無限個書き並べることは現実的には不可能ですから、これを「表記法」と言っていいか?という問題が出ます。取り合えず、現代数学ではこれを表記法と認める立場だ、ということになります(そうやっても大丈夫だ、という吟味は当然されています)。それが嫌なら、無限小数を使わずに数学を構成するしかありません。残念ながら、無限小数のような、普通の表記法をはみ出た方法を使わなければ実数すべてを表すことはできません。

この回答への補足

回答ありがとうございます!

そうなんです、無限小数というのがちょっと・・・。

>そうやっても大丈夫だ、という吟味は当然されています
その吟味の内容は具体的にどういったことなのか知りませんでしょうか?

補足日時:2009/04/09 22:54
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>有理数は2つの整数の比である。


これが正解.
そして無理数とは「有理数ではない実数」と定義する.
循環小数とかは理論的には一切不要.
#そもそも小数ってのは「単なる表記」にすぎないし
#表記法を変えれば,「有限小数」だって
#「無限小数」(循環小数)で表現できる

数学的にスタンダードなのは,大雑把に流れを書くと
(1)集合を公理論的に定義する
(2)空集合をベースに「空集合を要素にもつ集合」
「「空集合を要素にもつ集合」を要素にもつ集合」・・・
とどんどん入れ子になるようにして「自然数」の雛形を作る
(3)「ペアノの公理系」(一番の本質は「帰納法の公理」)をいれて
自然数を構築する
(4)自然数を拡張して「環」になるようにして整数を構築する
(5)整数から「環論」の基本的な操作である「全商環」を構築する
これが「有理数の集合」となる
さらに,
(6)有理数による「コーシー列」の同値類を構成することで
「実数」を構成する
という感じです.
こうして構成した「実数」が
「われわれの知っている実数」と本質的に同じだってことを
証明するのもそれなりに厄介です.

このそれぞれのステップそのものが
かなり厄介で広範な内容を含んでいるので
たぶん,真剣に厳密にやろうとすれば
教科書一冊くらいは軽く出来上がります.
なお,全部,「集合」と「代数」の言葉だけで構成できますが
それに拘泥すると,記号だけで
かなーりややこしいことになるでしょう.

この回答への補足

回答ありがとうございます!
詳しく、流れを書いていただいて助かります。

この一連の流れを学べる本を知りませんか?
多少難しくても全然結構ですので。とにかく一度ちゃんと自分で真剣に勉強してみたいのですが、なにか良い本知りませんか?

補足日時:2009/04/09 22:50
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