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No.2ベストアンサー
- 回答日時:
武士と平民の身分差というのは、現代人が想像するほど大きなものではなかったようです。
武士というのは多くが兵農分離以前は「豪農」であり、江戸時代になって専業武士となって各大名の家臣になった者、農業に専念して庄屋・名主となった者は「元は同じ」です。
経済力で言えば、大名から知行・扶持を得て生活する武士より、庄屋・名主の方が高いことは珍しくなかったでしょう。これは現在の「公務員と中小企業オーナー」の関係のようなものです。公務員は一定の収入を保証されていますが、事業に成功した企業オーナーが公務員より裕福な生活をしているのはごく普通ですね。
武士と平民という身分の壁がありますので、富裕な商人や名主・庄屋であっても、歴々の武家(供を連れて歩いている武士)に行き会えば礼をして道を譲ったでしょうが、その程度のことです。
なお「斬捨御免」という制度は、「武士が気が向いたら平民を斬っても罪に問われなかった」などというものではありません。
「『正当な理由があれば』武士が平民を斬っても罪に問われない」
というものです。
「正当な理由」というのは、「ヤクザが武士に侮辱を加えた」といったケースです。この場合、武士はヤクザを斬り捨てねば、
1) ヤクザに侮辱を加えられて、ヤクザに勝つ自信がないのでそのまま立ち去ったことが発覚した場合
←武士の面目を傷つけたということで、処罰を受ける。
2) ヤクザに侮辱を加えられて、刀を抜いたがヤクザに負けてしまった
←武士の風上にも置けないということで、切腹処分。(1)のケースより重い処罰を受けます。
なお、江戸時代の平民は丸腰を強いられていたわけではなく、「脇差」と称して一本の刀を差して歩くのは原則自由でした。ヤクザはアウトローですので、「長脇差」と称して武士の刀と同じ寸法のものを差すことが黙認されていた(取り締まりきれない)状態であったようです。
となりました。ですので、剣術に自信のない侍は、ヤクザに出くわさないように気をつけて歩いたそうです。
武士が、ヤクザ者でない平民を斬った場合には厳しく事情が調べられ、
『武士に正当な理由がない』と判定された場合には厳しく罰せられました。平民を守るのが武士の役目なのですから、当たり前のことですね。
こういう質問では「平民が御家人の株を買って武士身分を得ることが出来た」という回答が必ず出て来ますが、これは「御家人の養子になることで、平民出身者が武士階級の末端に加わることが可能であった」とういうことです。
平民側が多額の持参金を出したり、借金を肩代わりすることが武家の養子になる条件となりましたので、俗に「御家人株を買う」と言ったのですが、決して「カネを幕府に払えば御家人の身分を買えた」訳ではありません。
No.3
- 回答日時:
士農工商という階級の序列は徳川幕府が作ったもので、それまではそのような身分の区別はありませんでした。
あったのは公家と武士とそれ以外の民という区別でした。徳川幕府が頭に描いた日本の社会は農民が作った作物、主として米を根本とし、これによって経済を動かすことを頭に描いていたので、工と商は眼中になかったのです。結局このことが徳川幕府を崩壊に導くのですが、農民を支配するには武士をおそれさせなければならないので、強圧的な政策をずっと続けており、農民は確かに武士を恐れていたでしょう。農民は生かさぬように殺さぬようにというのが伝統的な幕府の方針でした。ところが商人と職人は徳川幕府の支配の外に置かれたために自由な活動が許され、経済的には武士階級を支配してしまうようになりました。ですから経済的に武士階級を従属させてしまった町人は武士を恐れてはいなかったと思われます。![](http://oshiete.xgoo.jp/images/v2/common/profile/M/noimageicon_setting_13.png?5a7ff87)
No.1
- 回答日時:
回答しておきます。
町の人や農家の方は、突然「切り捨て御免」とやられるので怖がっていました。だから、住む場所も違いますし、代官所などに呼ばれるのを怖がっていました。将軍職などへの直訴などは、徳川吉宗の享保の改革までは、死罪に相当しており、相当覚悟が必要だったと推定されています。
よって、武士に呼び止められるというのは、今で言うところの「親父狩り」のような恐怖があったのだろうと推定しています。
財を成した商人などは、武士を自衛用に雇っていたでしょうから、毎度の時代劇のごとくでしょう。
では。
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