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長年酵素食品を頂いています。酵素は160℃でも死滅しないという実験結果を見た覚えがあるのですが、電子レンジでチンした場合はどうなのでしょうか?
あわせて生存耐熱温度-○℃~○℃も教えていただければ幸いです。酵素の種類は豆食品です。

A 回答 (1件)

酵素は、たんぱく質の一種で、ある特定の物質に結びついて分解する働きがあります。



例えば、唾液中に含まれるα-アミラーゼは、米などに含まれるでんぷんを分解し、ブドウ糖に変化します。

また酵素は、それ自体で生物ではありませんので、生存・死滅と言う言葉は使いません。酵素の活性がある・失活するなどと言います。

酵素は、たんぱく質で出来ていますので、温度が高温になると、例えば卵を加熱すると固まって目玉焼きになるように、たんぱく質の形状が変化して失活してしまいます。(熱変性と言います)


これを踏まえて…
>酵素は160℃でも死滅しないという実験結果を見た覚えがあるのですが…

ある種の微生物は、海底火山が海中に噴き出す熱水鉱床と呼ばれる約200℃にも達する環境下で生存することが出来ます。この微生物は、このような環境下でも生存できる→生態を維持出来る体内の酵素が働いているので、酵素は160℃でも失活しないという事が出来ます。
ただ、これは特殊な例で、通常の酵素は、その種類にもよりますが、概ね70℃以上の高温では失活します。


>電子レンジでチンした場合はどうなのでしょうか?

電子レンジは、物質の水分の振動によって加熱しますので、通常、食品中に含まれる酵素もその例外なく加熱されますので、失活します。


>生存耐熱温度-○℃~○℃も教えていたければ

酵素活性が維持出来る温度について、低温側では、ほとんど問題ありません。
研究用に用いる精製された酵素は、冷蔵・冷凍保存することが一般的ですし、長期間保存したい場合は、液体窒素中で保存されます。

高温側は、先にも書いたように、種類にもよりますが、概ね70℃で失活します。


>酵素の種類は豆食品

これは、食品の種類であって、酵素の種類ではありません。
豆食品、例えば納豆には大豆は加熱蒸煮されていますので、この時点で大豆由来の酵素は失活します。
よって、納豆には、納豆菌が発酵する時に生じる
アミラーゼ… デンプンなどの多糖類と分解してブドウ糖を生じる
プロテアーゼ… たんぱく質を分解してアミノ酸を生じる
リパーゼ… 脂質を分解して脂肪酸を生じる
ナットウキナーゼ… 血栓溶解酵素であり、納豆が健康食品としてTV番組に取り上げられたとたんにスーパーから品薄状態になるきっかけとなる

などが存在します。また、納豆をチンした場合、これらの酵素は全て失活します。納豆を加熱乾燥以外で干し納豆にした場合は、これらの酵素活性は100%ではないですが残存します。
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この回答へのお礼

非常に判りやすい説明で十二分に理解できました。有難うございます。ここまでご回答いただくと後に続く回答者様はいないでしょうね。
電子レンジでも70℃未満であればおおむね失活しないと認識しました。
勉強になります。

お礼日時:2009/06/15 09:07

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