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古代の文字というと、ヒエログリフや突厥文字などがありますが
ウィキをみるとたいていラテン文字による転写が書かれています。
そこで思ったんですが、すでに滅んだ文字なのになぜ「発音」がわかるのでしょうか?
古代の音楽。
たとえば今様などが楽譜に残されていても、文献に書かれていてもそれを再現することは不可能に近いと思います。
そういう「音」がわかる学問があるのでしょうか?

A 回答 (4件)

ヒエログリフに関しては, いわゆる「ロゼッタストーン」がもとです. なので「ロゼッタストーン」で検索してみるのがよろしいかと.


もっとすごいものになると, ほとんど「暗号解読」の世界になっているものもあります. 例えば「語尾に同じ文字が追加されたいろいろな単語」から「この語尾は複数形を作る M だ」とか, 「ここは王宮のあとちだから『王』を意味する MLK があるはずだ」とか, そんな感じで読み解いていったり. これは「類縁の言語がわかっていた」という幸運もありますが.
ちなみに「子音字しか表記しない言語」も多く (たとえばアラビア語やヘブライ語など), その場合には厳密な意味で「発音がわかる」ということはありません. ヒエログリフもそうなんですが, その場合には「慣例的に e の音を入れて発音する」のが普通です. 上の「暗号解読」のやつもそうで, 例えば MLK は通常「メレク」などと呼びます.
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ヒエログリフの解読や発音については、このサイトがとても参考になります。


http://www.lares.dti.ne.jp/~ankh/egypt/hiero02.h …
上記のサイトを参考に、補足を加えて以下にまとめました。


ヒエログリフ(神聖文字)は漢字のように、表音文字、表意文字、二つの働きがあります。そして、ヒエログリフを解読するには、古代エジプト語の流れを汲むコプト語が役立ちました。

ヒエログリフの発音が分かったのも、遺跡からカルトゥーシュ(楕円形の枠の中に支配者の名前を刻む慣習が古代エジプトにはあった)に刻まれた王の名が特定できたからです。
カルトゥーシュに着目したことから、ロゼッタストーンからは「プトレマイオス王」を表すヒエログリフが、フィラエ島のオベリスクからは「クレオパトラ女王」を表すヒエログリフを特定することが出来ました。それぞれの文字を比較することによって、文字の配列や共通する表記から発音も分かるようになりました。

シャンポリオンが解読に望んだときには既に、「ヒエログリフの表音部分は表意部分の最初の音である」という研究がされていました。
(参考サイトの表現を借りると、ひらがなの「あ」は漢字の「安」をくずした文字であり、漢字の「安(あん)」の最初の発音「あ」に対応しているのと同じ原理)
また、ロゼッタストーンはヒエログリフ、デモティック(民衆文字)の他に、コイネー(マケドニア帝国の標準語:現代ギリシャ語の基礎となる言語)で同じ内容で表記されているとの見方が強く、また、コイネーは資料が多く残っていたことから解読が完了していました。

また、シャンポリオンは名前を特定できないカルトゥーシュからも、王の名を解き明かしました。シャンポリオンがロゼッタストーンの解読に望んだときも、コイネーの部分の解読は完了していたので、コイネーで書かれた表記とヒエログリフの表記から同意語を予測することは可能であったと思います。

シャンポリオンが解読し、名前を初めて特定できたカルトゥーシュの王の名は、「ラムセスII世」でした。
このとき注目したのは、「太陽」と「産む」というコイネーと対応するヒエログリフです。読みを特定するには、コプト語(エジプト民族の本来の母語)を採用しました。

太陽であれば、コプト語の「RE」の発音の最初の音「R」だと予測し、「産む」であれば、同じくコプト語「MICE」から「M」だと予測したのです。あとの文字は既に解読されており(S)、あとは、文字の配列に合わせて、音をはめ込めば解読は完了できたというわけです。「R・M・S・S」→「ラムセスII世」というわけです。

コプト語の語彙そのものもデモティック期のエジプト語から継承されたものが中心となっており、その他約3分の1がギリシア語からの借用語であるということなので(ウィキペディアはリンク禁止なので貼りませんが、コプト・エジプト語で調べると詳しく解説されています)、コプト語はヒエログリフとコイネーを繋ぐ言語であったと言えると思います。

また、コイネーについてはこちらのサイトが詳しいです。
http://homepage1.nifty.com/suzuri/gg/ggk000.html …
同じページのトップから読むと更に参考になります。


結局、古代の言語もその時代の文化の交流の後や、後に継承された言語を探れば、ある程度蘇らせることが出来るのだと思います。
ヒエログリフの場合は、コプト語がヒエログリフが使われていた時代の流れを汲む言語であり、エジプトはギリシャと交流があったので、コイネーから解き明かすことも可能にしたと言うことだと思います。


また、古代音楽については記録が無くとも、継承者が断絶することなく続いた場合は残るのだと思います。
しかし文化は、時に戦争や天変地異の被害を受けて、断絶することがあります。
雅楽は平安時代から続いていると言われていますが、応仁の乱(1467~1477)以降、徳川幕府が楽師の末裔(楽家)をあつめて再編するまでは、100年以上断絶していたので、平安時代の形態を何処まで留めているか疑問視する声もあります。
けれど、楽家を再編出来たと言うことは、継承者が細々とでも残っていた証だと思います。
昔とすっかり同じとまでは行かなくても、出所がはっきりしている場合は、残っている音楽から、原曲に近いものを探ることは出来るのではないかと思います。

また、歌に関しては、旋律と言葉は残っても、言語が途絶えて意味が完全には分からない歌もあります。アイヌのユカラ(アイヌの口承文芸。歌いながら語られる叙事詩)にもその様なものがあります。
言語も音楽も記録だけではなく、継承者がいないと、元の形を残すことは難しいのだと思います。
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No.2です。

すみません、間違った表現があったようなので訂正です。
“ウィキペディアはリンク禁止”と書いてしまいましたが、勘違いのようでした。
以前は私もバンバン、リンクを貼っていたのですが、最近続けて何処かで駄目だと書かれた記述を見かけたので…。

でも、気になってもういちどウィキペディアのサイトで確かめたら、問題ないようです。そそっかしくて済みません。
ご存じかとは思いましたが、そのままにしておくのも心残りだったので再投稿しました。

なので、今回は古代音楽や楽器について、リンク先を紹介させていただきます。

【古代の音楽】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3% …

こちらでは、中国河南省で発掘された当時演奏可能であった紀元前6000年頃のタンチョウの骨からつくられ世界最古の笛や、またシリアのウガリットから出土した約3400年前の粘土板から世界最古の歌の記録が見つかり、音階が研究されたり、同じく前1800年頃の粘土板からも楽譜と見られるものが発見されており、再現を試みられたことなどが記述されています(試聴先のリンクもあります)。


また、以下のような記述もありました。(原文のまま)

古代ギリシア時代の完全な形の音楽が残存している。「セイキロスの墓碑銘」は最古の完全な楽曲のひとつであり、クレタ島の作曲家メソメデス(2世紀)による3つの完全な形の賛歌が残っている。 他には断片的であるが古代ギリシアの音楽が伝えられており、それらは悲劇、エウリピデスの演劇オレステースのためのコロス(コーラス)、ソフォクレスのアイアコスから器楽曲などである。

――以上のことから、古代の楽器そのものの音を再現したり、メロディーを再現する学問は存在すると言うことだと思います。


>そういう「音」がわかる学問があるのでしょうか?

音楽考古学というのではないでしょうか。本も出版されています。
http://www.amazon.co.jp/%E5%9F%8B%E3%82%82%E3%82 …
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この回答へのお礼

考古学、比較言語学、音声学に興味が出ました。
ありがとうございます。

お礼日時:2009/09/04 23:29

そういえば「古典ギリシャ語のアクセントは 5度」っていうのもあったなぁ.


一応補足しておくと現代ギリシャ語が (英語などと同じ) 強弱アクセントであるのに対し, 古典ギリシャ語は (日本語と同じ) 高低アクセントをもちます. つまり, 「アクセントのある音はない音よりも高く発音される」のですが, この高さが 5度, つまり「低い音をドとすると高い音はソ」らしいです. これは... テトラコルデの関係かなぁ?
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