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金属毎に、熱膨張係数なるものが存在しますが、この定義は、どこからきているのでしょうか?また、金属の変化に湿度の変化は関係ないのでしょうか?
この分野において、知識がほとんどありません。さわりぐらいで結構ですので、簡単に説明していただけると助かります。

A 回答 (7件)

「多種の金属で構成されている金属では、読めない」についてですが,そうではないと思います.



失礼ながら質問者さんは,材料にはあまりお詳しくないようですね(それぞれ,得意・不得意分野があるので当然のことです).

No6さんの回答は全く正しいと思うんですが,質問者さんには難しくて誤解をもたれてしまう面があるかも知れません.

金属は,目で見た限りではひとつのカタマリのように見えますが,非常に細かく観察すると,発泡スチロールのように粒の集合体になっています.この,粒ひとつに注目すると,結晶の方向性のために「縦方向と横方向で膨張率が違う」という場合がよくある,ということです.

しかし,粒はすべて同じ方向に並んでいるわけではなく,でたらめな方向にならんでいるので,全体で見るとどの方向に測っても膨張率は同じになる,ということですね.

というわけで,多種の金属で構成されていても,単一の金属であっても,一般的には普通に線膨張係数を測ってOKで,体膨張率は線膨張率の3倍として構わない,ということなんです.(もちろん特殊な例外もあります)

No6さん,ごめんなさい.No6さんからの補足をしばらく待っていたんですが,なかったようなので・・・
ぼくの説明が間違ってたら教えて下さいね.
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
私の誤解をといていただき、ありがとうございました。

お礼日時:2003/04/25 08:52

ちょっとだけ補足します。



実は結晶方位によっても膨張係数は異なります。

shota_TKさんのおっしゃる
> 体積膨張率は普通の金属材料ならば形状には依存せず,線膨張係数の3倍になります.
とは等方性の結晶構造をもつものの場合であり、x,y,z全ての軸が一様に膨張(線膨張係数αとすると)すれば体積膨張率は

(1+αt)^3=1+3(αt)+3(αt)^2+(αt)^3
≒1+3αt (αt≪1なので)
と、ほぼ3αになりますよね。

異方性結晶になると軸方位によって温度係数が変わってきます。ところが一般の金属は多結晶体であるため、その金属を構成する各単結晶の異方性が存在しても金属の塊の中にありとあらゆる方位がランダムに分布しているので全体としては均され、結果巨視的には等方的に一様に膨張することになります。この場合、2種類以上の線膨張係数があるので体膨張率はその重み付け関数となり、単純に3倍ということは出来なくなります。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
なるほど、と言う事は多種の金属で構成されている金属では、読めないわけですね。

お礼日時:2003/04/23 22:34

No1の者です.


(1)ノビナイトについては,参考URLに熱膨張係数の温度依存性のデータが出ています.室温のデータは出てないみたいですが,高温のデータの延長と考えていいと思います.数百度までは相変態はなさそうですね.

(2)セラミック?
えっと,「セラミック」っていうと,アルミナとかシリカのような無機材料ですよね.陶磁器のような材質ですよ.それでいいのかな?
もし,それでいいなら,室温からかなりの高温(数百度とか)まで,膨張係数は一定に近い値を示すと思います.

(3)サス304・・・これはステンレスですね.やはり,常温付近では相変態は起きないと思います.1.7×10^-5ぐらいの値を使っていいのではないでしょうか.
http://www.oiles.co.jp/1/prod/product/a_air.htm
http://www4.ocn.ne.jp/~titanium/sub2-2.htm

参考URL:http://www.nobinite.co.jp/product/
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

お礼日時:2003/04/23 22:35

大学院で金属について勉強しています。



熱膨張係数ですが、AlやMgなど相変態のない場合shota_TKさんの言われたことで説明できます。
しかし、金属の中でも鉄やチタンなどには相変態という特有の現象があります。
相変態とは簡単に言うと、同じ純鉄、純チタンでも温度がある一定の点(同素変態点)を境に結晶構造が変わると言うものです。構造が変わりますのでその点を境に非連続的に膨張・収縮します。
具体的に、鉄の場合、911℃と1392℃に同素変態点があります。911℃以下及び1392℃以上の場合bcc構造と言う密度(充填率)の低い構造になり、その間の温度域ではfcc構造と言う密度(充填率)の高い構造になります。つまり室温から昇温していくと、911℃で一度非連続な収縮が起こり1392℃でまた非連続な膨張が起こります。ただし、同じbcc構造の場合の熱膨張の量は、同じ直線(正確には微妙に下に凸な曲線)にのります。
熱膨張の場合、湿度は影響しません。
ただし圧力が変化すると、特殊な相変態が起こります。これは鉄だけではなく水つまり氷も高い圧力を加えることによって相変態することが知られています。

この回答への補足

回答ありがとうございました。
常温で使用している以上、この「相変態」という現象が発生しないことが、わかりました。
ちなみに、現在主に使用している材料は、
(1).ノビナイト鋳鉄
(2).セラミック
(3).サス304
です。これらにも、同じような事がいえるのでしょうか?

補足日時:2003/04/23 09:29
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線膨張係数の温度変化については,単純な関係ではないと思いますが,室温付近ではゆるやかな曲線になると思います.



金属の種類によっても異なると思いますが,低温領域に急激に変化する温度があるかも知れません.また,融点に近いほど高温になると,急激に膨張率が大きくなります.

自分の専門はプラスチックなので,だんだん答えるのがキツくなってきました(汗).金属の専門家の登場をお待ちしたいところです.
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。
また、何か教えていただけることがありましたら、回答を宜しくお願いします。

お礼日時:2003/04/23 09:34

体積膨張率は普通の金属材料ならば形状には依存せず,線膨張係数の3倍になります.



温度についてですが,例えば,-173℃におけるアルミの線膨張係数は室温の約半分,527℃では約1.5倍になります.

湿度についてはよく知らないのですが,測定時の湿度によって膨張率が違う,という話は聞いたことがないですね.温度さえ一定であれば,湿度の影響は非常に小さいのではないでしょうか?無視できるレベルだと思います.

この回答への補足

例えば、横軸を時間、縦軸を変化量とした場合に、正比例的なな変化があるのでしょうか?(温度を上げた場合)それとも、あるタイミングで、急激な変化が起こるのでしょうか?

補足日時:2003/04/21 16:29
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熱膨張係数は,金属の種類によって違います.アルミのように膨張しやすい金属もありますし,鉄のように膨張しにくい金属もあります.


例えば,1mの棒を100℃加熱した場合,アルミは2.3mm伸びますが,鉄は1.2mmしか伸びません.
膨張係数は,長さの変化した割合を温度で割った値です.上のアルミの場合,1m(つまり1000mm)の棒が2.3mm伸びたので,変化した割合は2.3/1000です.これを温度差100℃で割ると,2.3×10^(-5)になりますね.これが熱膨張係数の値になり,単位は(1/℃)になります.

膨張率に及ぼす湿度の影響は小さいと思います.ただ,温度の影響はあります.同じ100℃でも,低温での100℃と高温での100℃では違います.一般的に低温の膨張率は小さいです.

あと,熱膨張係数には,長さの変化を意味する「線膨張係数」と,体積の変化を意味する「体膨張係数」があります.上記は線膨張の方ですね.

この回答への補足

体積変化で考えた場合ですと、形状に依存してしまうのでしょうか?後、湿度の変化は小さいとありますが、温度に対して、どのくらいかご存知でしょうか?

補足日時:2003/04/21 15:36
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