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公共事業の予算圧縮で地方経済が悲鳴を上げているとよく聞きます。

その理由は、ほとんどの地方自治体では主な産業として農業や漁業しかないため、仕方なく建設業に従事して国や自治体からの工事受注で何とか生活を維持しているためとの事でした。

「なるほど、地方は大変だなあ」 と感じる一方、素朴に疑問に感じたのが、「では、外国ではどうしているの?」 という事です。

1. 農業や漁業は自然環境に大きく影響を受けるため年収が安定しない ・・・ これは外国でも同じですよね?

2. 上の条件に加え、農業や漁業は肉体労働で若い世代に人気がなく、都会に出てホワイトカラーになりたいと希望する、そのため地方に残るのは高齢者だけ、ますます経済が活性化しなくなる ・・・ これも外国でも同じではないでしょうか? それとも欧米の農業は若い世代に人気があるのでしょうか? 

それと 「シャッター通り商店街」 と似たような問題って外国では無いのでしょうか?

3. 地方の建設業は、もともと受注量が少ないため、どうしても公共事業への依存度が高くなる ・・・ これはどうでしょう? 外国とは条件が違いますか? それとも同じでしょうか?

これらを踏まえて、外国での地方の建設業のあり方、外国での公共事業のあり方を教えて頂けないでしょうか?

農業はイヤだし、建設業も公共事業頼み ・・・ これって日本独特なのでしょうか?

A 回答 (3件)

ヨーロッパ(特に西欧)について知るところを記します。



1)農業 EC共通政策で農家に対する直接所得保障が行き渡っているため、決して不安定な産業ではありません。また、デンマークやオランダのような農業先進国では技術革新が進み、先端的な高収益農業が行われています。
 また、農業への参入が自由なので、意欲のある経営者が積極的に農業に従事しています。イギリスでも貴族でありながら、職業が農業という例も少なくありません。
 さらに、職業人として成功しながら引退して農園を経営するのは、かれらの夢のひとつです。いわゆる肉体労働は日雇いに任せるので若いひとである必要はなく、年齢に関係なくやる気のある人びとが農業に従事しています。
 それに引き換え、日本ではやりたくない人が農業にしがみつき、農業に熱意のある人が農地を入手できない奇妙な姿が残っています。

2)日本の建設業がGNPに占める割合は、ヨーロッパの2倍から3倍という異常な状態でした。土建国家といわれるゆえんです。日本の建設業者は大で高価な土木機械を買い込んでいるので、不況になればたちまちお手上げです。このため、政治力を活用して、公共事業で生き延びる悪知恵を覚えました。
 西欧では高速道路建設など大規模な公共投資はほぼ完了し、都市開発は日本のような取り壊し・建替え型ではなく修復型なので、息が長いゆっくりとした開発です。ケルンの大聖堂など、700年かかって完成したお国柄ですからね。
 日本が急ぐ理由は、最初の土地取得で大金を投じたからです。早く完成しないと、借金が増えて事業存続が不可能になります。西欧の場合、地価が安く、ゴネ得はありません。すぐに収用されるから。

3)もっとも、日本型というか、例外もあります。南イタリアがその典型です。南イタリアは大地主制が残り、農民は貧しく教育水準も低いままです。このため、北イタリアに比べ一人当たり所得は半分、失業率は4倍という状況です。
 このため、政府は道路建設や都市開発など積極的に公共投資を配分しましたが、そこに目をつけたのがマフィアで、汚職や手抜き工事でたんまり儲けました。もちろん、政治家も抱きこみました。
 なお、地域振興の観点から、高速道路も南部では無料です。しかし、私の体験では、高速道路といいながら舗装がお粗末で穴だらけでした。

4)なお、農家にせよ、商店にせよ、親の職業を子どもが継ぐ場合、基本的には市場価格で買い取ります。もちろん、子どもはそれだけの資力がないので、銀行から借りなければなりません。銀行は経営状況や本人の意欲・能力などを見定めた上で融資するかどうか決めます。
 必ずしも子どもが継ぐとは限らないので、親世代はいい値段で売れるように一生懸命働きます。だから耕作放棄とかシャッター通りなどが起こりにくいわけです。また、いい出物があれば、未経験者や見習い中でも買うことができます。もちろん、銀行がこの人なら貸しても大丈夫だと見極めてからですが。

5)土地さえあればなんとかなるという日本独特の仕組みが、結局、農業を滅ぼし、地方都市を空洞化させたといえるかもしれません。
 
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この回答へのお礼

有難うございました。
ヨーロッパにおける農業の実情を教えて頂いて感謝します。
農業もそうですが、公共事業のあり方も日本とは全然違いますね。
日本では、田中角栄時代に今のような建設業の歪んだ(?)あり方が始まったと聞きます。 ガソリンにかかる暫定税率もその頃に始まったようです。

ただ、今でこそ色々と間違っている面が批判されるようになりましたが、社会インフラが未整備の状態から脱却するためには、当時としては仕方無かったのかも知れないなとも感じています。

せっかく政権が交代したのですから、農業と公共事業のあり方をもう一度根本から見直す絶好のチャンスのように思います。

有難うございました。

お礼日時:2009/12/17 15:53

>日本の農業政策はどこか間違っているような気がしました。


これには一部誤解があるように思います。
 米国、EUなどは比較的平地が多く、しかも人口密度が低い、土地の高低差も少ない為、大規模農地が作りやすい。
 それに対し、日本は平地は商業地、住宅地に割り当てられ、農地はその隙間をぬっての耕作です。
 日本の人口が2000万位まで減少すれば可能ですが、今の人口では大規模農地は確保が無理です。
 そして気候の関係があります。日本には台風がありますので、農作物は環境に作用されやすいんです。
 ヨーロッパには台風なんてないし、米国も南部の一部だけですからね・・
 だから日本の国土の問題があるので、日本の農業はどうしようもないとこがあるんです
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この回答へのお礼

有難うございました。
なるほど、自然環境も日本と外国では全然違うわけですね。
「台風がきて葡萄が全滅、今年のワインは生産不可能」なんてニュースは聞いた事が無いです(別の原因で不作というのはあるでしょうが ・・)。

農業という面から見ても、日本の人口は多すぎるのでしょうね。
今は少子高齢化が問題視されていますが、これは年金制度を何とかして続けたり、経済でも高度成長が目的になっているからと思います。

この狭い国土に1億2千万はいくら考えても多すぎるように感じます。 あのロシアと人口的にはあまり変わらないはずです。

色々と勉強させられました。 感謝します。

お礼日時:2009/12/17 15:59

 個人的にすんごく答えずらい質問です。


なにせ質問の前提条件がかなり微妙だからです。

 日本の予算というのは、ある程度中央集権であり、税金も一度中央に集められて地方に分配されます。
 しかしこれって日本独自といってもいい政治体制だからです。
米国の場合は基本の予算はすべて州単位で行ってます。国が管理してるのは米軍とかであり、日本とは政治体系が大きく異なります。
 他国は日本と比べ、それほど強固な中央集権ではなく、地方分権色が強いんです。
 ですので、元々経済格差が日本より大きいのです。だから質問に答えると・・


1.外国は一般会社員でも安定しません。基本彼らは毎年更新する契約制の年棒(能力給)です。年功序列も、終身雇用制もありません

2.それは日本の常識であり、海外には当てはまりません。例えば米国では年収2000ドル以下は人口の1/10を占めます。農業、漁業はそれよりも高い給与が獲得できます。人気の職業なんです。
 第一、米国の農業ってのは大規模農地です。農家をやってるのは地元の大金持ちです。日本の農地の平均面積は1、3ヘクタールです米国の農地ははその百倍以上です。それは高低差のある土地など農地の現状を、みてくだささい
 そして考ええて見てください。米国と日本の人口密集度をw
例えば日本でも人口密度の低い北海道のさらに僻地に大規模ショッピングセンターなんてつくっても大赤字です。
 小さな個人商店だから経営が可能なんです

3.全然 前提条件すら違います。
 第一、諸外国は貧乏でも文句をいいません。自己責任という意味合いが強いのです。EUでも米国でも基本は他民族国家であり移民が多い。そしてその移民というのは食事すら満足にとれない層も多い。そのような人がいるので、食さえとれれば文句言う人は少ないんです。
 それに日本と違い、日本の消費はおもに電化製品、建築などで消費されますが、海外はバカンスなど目に見えない物で消費されます。
 消費の形状が大きく異なるんです

日本という国の常識を他国に当てはめても意味がありません
日本と他国の文化の違いを理解してうえで考えることが必要です
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この回答へのお礼

有難うございました。
米国の農家ですが、日本よりかなり裕福な階層になるわけですね。 これじゃ、都会で僅かの給料のためにアクセク働こうなんて考えなくなるでしょうね。 
日本の場合は農家=重労働で貧困、都会のホワイトカラー=知的労働で高収入というイメージが出来上がっているようです。
国情が違うから仕方ないと言えば終わりなのですが、日本の農業政策はどこか間違っているような気がしました。

お礼日時:2009/12/16 09:28

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