数種類の金属を加熱してどれが一番温度上昇が早いのか、又は冷めにくいかを確認した所、予想に反した結果が出て理屈が分からず困っています。どなたかご教授して頂けないでしょうか。
比熱が大きいほど加熱した時の温度上昇が遅いと思っていましたが下記の結果になりました。
対象物
比熱の高い順(温度上昇が遅い順(予想))
1.ジュラルミン(比熱:0.211kcal/kg・℃)
2.クロムニッケル(0.11)
3.青銅(0.082)
テスト結果(温度上昇が遅かった順番)
1.クロムニッケル
2.青銅
3.ジュラルミン
因みに加熱方法は温風乾燥機(60度)内に材料を入れて加熱しました。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
その実験の場合は金属の熱伝導率が影響してきます。
特に金属材料の試験片が大きい場合にその影響は顕著です。
十分に長い時間を置けば試験片の温度は最終の60℃に
なりますが、その過程までの温度上昇速度は熱伝導率により違います。
ネットから探した熱伝導率は
クロムニッケル 29~38 Kcal/m*h*℃
青銅 81 W/m*K (比熱0.08kcal/kg・℃)
ジュラルミン 142 Kcal/m*h*℃
これを1W=0.86 Kcal/hで換算して並べると。
ニクロム 29~38
青銅 70
ジュラルミン 142 となり、テスト結果と同じとなります。
この回答への補足
もう少し教えて下さい。
今回の試験方法では熱伝導率の影響が大きいとのことですが、どの様は方法で実験すれば比熱の高い順に結果が出せるでしょうか。
No.10
- 回答日時:
慎重のために両論併記しましたが、平板試験片を使われたと推測していました。
この場合の平板試験片と同じ体積の球体(直径39.5mm)が持つ表面積は1/2.95倍です。
比熱、熱伝導率、表面積/体積(熱容量)の範囲が2.5~4.5倍の範囲ですから、
それぞれのバランスで結果は変わります。
実験として、お考えなら以下のURLを参考にしてください。
http://www.ha.shotoku.ac.jp/sjst/magazine/kiyou/ …
下記URLでは逆現象の冷却を論じています。そちらの方々には熱伝導率(伝達)が
大きな役割を果たすことは自明のようです。http://questionbox.jp.msn.com/qa469513.html
ちなみにこの温度範囲でこの手の実験なら、手際よくやれれば再現性は十分あるはずです。
No.9
- 回答日時:
温度測定方法に、問題がある可能性がある。
まず、何を使って、温度測定したか。
測温抵抗体か?、熱伝対か?、その他赤外線センサー?か。
その測定器の性能特性を熟視しないと間違った結果になる。
加熱温風器の温度を最大限に上げた実験と、温度を下げたときの2点で、測定した結果を比較するべし。そのことで、温風器の影響を確認。私は、単純に放熱に勝る温度を加熱すれば、比熱順序に準じると思う。恩風機でなく、ヒーター熱板からダイレクト加熱して、放熱を防ぐように被加熱体をカバーするか、実験方法の見直し必要かも。しかし、熱板の場合は、温度センサーの測定位置を良く考える必要ある。
No.8
- 回答日時:
<比熱が大きいほど加熱した時の温度上昇が遅いと>という仮説は
そもそも正しいのでしょうか。
「比熱」はその単位(kcal/kg・℃)から解るように、ある物質1Kgの
温度を1℃上昇させるに必要なKcal数です。速度(時間)に関する事項は
何ら入っていません。
つまり、今回の実験から解ることは、
温度20℃の金属試験片を温度60℃の熱容量が十分に大きく温度勾配が無い
様に十分攪拌された温風乾燥機に入れた場合、十分な時間が経てば
金属の温度は60℃になります。それまでに、金属が必要とする熱量は
XXX Kcal だけです。(但しXXXを算出するためには、60℃の金属試験片を
体積既知の十分に断熱された純水の入った容器に入れ水温の上昇を
測ることが必要です。)
時間のファクターを捉えようとするならば、試験片の表面温度がΔTだけ
上昇し、
同時に熱が試験片外周から試験片の内部に流れ温度が均一化し、
次のステップでさらにΔTだけ上昇し・・・という無限小過程からなる
偏微分方程式を立てて解く必要があります。
つまり、熱伝導の速さ(率)と温度が上がるに必要な熱量(比熱)の
2つのバランスを考慮しなければならない、ということです。
今回の実験では、熱伝導率の影響が大きかったと推察されます。
試験片の大きさ形状によっては比熱の差が前面に出たかも知れません。
単純化しすぎた結論が出なかったと考えれば、意味の有る実験だった
と思います。
比熱の差が 2.5 倍、熱伝導率の差が逆方向に 4.5 倍ですから、相殺効果
は微妙です。
熱伝導率の効果を押さえるのは、試験片形状を出来るだけ平板状に
するか球状にするかの何れかです。
この回答への補足
今回の実験では、試験片の大きさに対し加熱炉内の熱量が多過ぎ、比熱よりも熱伝導率の影響のほうが大きかったという事でしょうか。
今回の試験片は80×80mm(肉厚:5mm)の薄板であった為、空気(60℃)に触れる面積が大きく熱伝導率の高い金属が温度上昇が早かったのでしょうか。
何度もすみませんが教えて下さい。
No.7
- 回答日時:
比熱が高いってことは、熱伝導がよく、昇温が早いと言うのは、放熱を無視した場合でしょう。
温風乾燥機のようなものだと加温すると同時に、少しの温度ムラで、放熱もするはずです。炉内の循環をきつくせず、風量を大きく、風速を少なくした加温室で、炉内にヒーター加熱をするようにするとか工夫が、必要です。ようは、放熱を材の上昇温度に勝る炉内温度にしておくことが必要と思われる。なかなかむずかしいかも。放熱のことを考慮するファクターが、比重です。故に、比熱と比重のバランスで、昇温速度を想定するのが、理想と思います。ホットプレートの材質アルミでは、昇温は早いが、放熱も早いので、温度ムラが発生しやすいのです。故に、たこ焼きなどでも、鋳物の熱版で焼いているでしょう。
No.4
- 回答日時:
サンプル交換時に乾燥機を開けることで中の温度が下がってしまい、つるしたサンプルの温度の初期温度も乾燥機の温風温度もばらついた可能性はありませんか。
たとえば、ジュラルミンを最初に測定したとき、サンプルとりつけで開ける時間が長めになったり、実験室温度が上がっていくとともに、他のサンプルは初期温度が高かったのが、最初のジュラルミンは実験室温度が低くサンプルも冷たいところから投入して測定した、など。
この回答への補足
サンプルの温度は3種類とも20.1~20.3℃から加熱させています。
加熱器へのサンプル取りつけ時間もばらつかない様、注意していました。(1~2秒は違うかもしれませんが)
No.3
- 回答日時:
金属で60℃程度なので、温度測定は金属内部ではなく、外周部分で行っているのかと思います。
そうなると、表面から温風で温めている点から温風の風速ばらつき(乾燥機内の気流)などの影響と、表面を非接触温度計で測定している場合は金属種による反射率の違い(放射赤外線の強度が同じ温度でも違う)を考慮する必要があるかと思います。
この回答への補足
乾燥機内には同じ場所に他のの物に接触しないように吊るして加熱しました。(3種類の金属を同時に加熱したのではなく、1つを加熱した後、金属を入れ替えて同条件で加熱しました)
それと温度測定は接触式の測定器を使用しました。
乾燥機内には同じ位置に金属を吊るして加熱したので温風の風速ばらつきの影響はないと思います。
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