
オートマトン言語理論計算論I(サイエンス社)という本の第7、8ページに
すべての無限集合が等しい濃度を持つわけではない例として、
「整数全体の集合と実数全体の集合について考えてみよう。仮に、実数の
全体が正整数と1対1に対応づけられたとする。そのとき、各 i=1,2,3,…
について小数点以下 i 桁目が、第 i 番目の実数(上の対応で正整数 i に
対応づけられた実数)の小数点以下 i 桁目の数字に法10のもとで5を加え
た数であるような実数を考える。するとこれは上で正整数と対応づけられた
どの実数とも異なる数である。このことから、実数全体と正整数を1対1に
対応づけることがそもそも不可能だったことがわかる。」
とあり、この議論が対角線論法と呼ばれるそうですが、何度読んでもさっぱ
り理解できないのです。
特に
「そのとき、各 i=1,2,3,…について小数点以下 i 桁目が、第 i 番目の実数
(上の対応で正整数 i に対応づけられた実数)の小数点以下 i 桁目の数字に
法10のもとで5を加えた数であるような実数を考える」
がイメージできないのです。
もし対角線論法について理解されてる方がいらっしゃいましたら、是非とも
ご教授願いませんでしょうか?
よろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
おぼろげですが思い出しました。
証明は背理法によります。
仮定:すべての実数は順序付けできる(整数と対応付けできる)
いますべての実数を順序付けできたとすると、
1番目 0.1100・・・
2番目 0.12102・・・
3番目 0.13451・・・
と書き下すことができるはずです。(上の数字は例えばのものです。もちろん実際にはもっと稠密です)
さていま1番目の実数の小数点第1位を、適当な数に書き換えてみましょう。
(上記の例では「法10で5を加える」なんて書いてあるので分かりにくくなっているのですね。必ずしもそれでなくてよいのです)
例えば
0.2100・・・
といった具合です。さらに小数点第2位も適当に書き換えますが、このときにも第2番目の数の小数点第2位以外の数字を選びます。2番目の数字の小数点第2位は2ですから、例えば7に書き換えるとして
0.2700・・・
とします。さらに小数点第3位についても3番目の数字の第3位と違う数字に書き換えます。上記の例では4以外の数字を選びます。5にしてみましょう。
0.2750・・・
さてこうして作られた数は、一番最初の「実数を順番に並べたもの」のどこに入っているでしょうか。ところがi番目の数とは必ず小数点第i位の数字がが違いますから、この作られた数は実数のはずなのに、実数の集合のどこにも入っていないことになります。矛盾。
従って仮定が間違っていた・・・実数は整数と対応付けできない、という結論が導かれるのです。
目から鱗が落ちるようでした。なるほど、そう言われればそう解釈できますね。
もっと読解力を養わなければいけませんね。
ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
下記参考URLの質問「ごめんなさい、また無限です」をご覧下さい。
無限ネタは少し前に流行ったようですね。そこでのstomachmanさんの回答が完璧回答です。参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=31937
すいませんでした。 あらかじめ「教えてgoo」内を自分で検索するべきだったかもしれません。
有用なURLを教えていただきありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
カントールによる有名な証明です。
全ての実数が一列に並べられたとします。
そして、一つ目の実数の小数点一桁めの数字とは違う数字を選ぶ
2つめの実数の小数点二桁目の数字とは違う数字を選ぶ
・・・・
nこめの実数の小数点n桁目の数字とは違う数字を選ぶ
・・・・
こうやって新しい数をつくります。
以上のように選んだ数字で、小数点ひとけためから順序よく新たな
数字をつくります。
するとそのような数字は、もともと並べた数字のどれとも異なります。
なぜなら、必ず、小数点以下i桁目の数が違うように選ばれているわけですから。
したがって、「全ての実数を一列に並べられる」という仮定が誤っている、
したがって、実数は時全数と一対一の対応がつかない、との結論が得られます。
紙に書いてみると、左上から右下へ「対角線上の数字」に着目していきます
から、「対角線論法」と呼ばれます。
>「そのとき、各 i=1,2,3,…について小数点以下 i 桁目が、第 i 番目の実数
>(上の対応で正整数 i に対応づけられた実数)の小数点以下 i 桁目の数字に
>法10のもとで5を加えた数であるような実数を考える」
これは上記の論法で、「i桁目とは異なる数値を選ぶ」ということを嫌い、
特定の数値を指定するためのしかけだと思います。「選択公理」を使うことを
嫌ったのでしょう。
URLは「カントール」でGooを検索するといくつかでてきますが、
わかりやすいものがパッと見つけられませんでした。
だけれども、少し探せばあると思います。
解説ありがとうございました。
本の初っ端からつまづいていて、先が思いやられてますが、もっと想像力をもって読んでいこうと思います。
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