電子書籍の厳選無料作品が豊富!

心理学の分類について。

私は心理学を学んでいる学部生なのですが、心理学の分類がいまいち分かりません。
基礎・応用で分かれているのは理解できますが、そのほかにも臨床系などの言葉をよく聞きます。

臨床系とは、具体的にどのような分野なのでしょうか?
基礎・応用とは違った分け方なのでしょうか?
臨床系などのような分け方は他にもありますか?

質問だらけで申し訳ありません。
どれか1つだけでもいいので、どなたかご教示ください。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

「臨床系」の「系」は


「体育会系」だの「癒し系」だの「アキバ系」だのと同じで,
緩やかなカテゴリを示す接尾辞ですね。
「太陽系」だとか「単位系」だとか言うときの
「相互連関」や「階層構造」を含意する使い方とは異なり,
「系」の使い方としては比較的新しいものでしょう。

で,「臨床系」は「実験系」と対になる形で
心理学を分類する際に用いられるカテゴリですが,
便宜的,慣用的なものであって学術的分類ではありません。
1990年代以降の日本における臨床心理学の勢力拡大に伴って
学生を中心に広く使われるようになったようです。

「臨床系」の中核は当然ながら臨床心理学ですが,
そのほかに発達,性格,犯罪,矯正,文化といった分野を
含めて呼ぶことが多いようです。
これらの分野に共通するのは,
研究対象が厳密な実験室実験に馴染まないため
観察,調査,面接といった研究法が幅を利かせており,
事例研究,質的研究がそれなりに評価される点でしょうか。

学生の視点から言えば,「臨床系」は
理科や数学が苦手でもなんとかなりそうで,
統計を使わずに卒論が書けそうな分野ということになります。
心理検査やカウンセリングの勉強に重きが置かれ,
資格取得に結びつく分野という認識もありそうです。
翻って「実験系」は食えない分野であるというのが
最近の学生の認識かもしれません(これは誤解ですが)。

ほんの四半世紀前まで
日本の臨床心理学は日陰の存在でした。
と同時に,臨床心理学を志す学生も
実験心理学の方法論をきちんと身につけて卒業するのが当たり前でした。
臨床系vs実験系なる虚構の対立軸は
1990年代以降の臨床心理バブルの負の遺産でしょう。
バブルが去った今,基礎的な心理学の知見に基づいた
臨床心理学の再構築が求められています。
しっかり精進してください。
    • good
    • 0

大学で教えているもの以外にも心理学があり東洋心理学の森田療法や内観はセラピールームが数箇所あるくらいの規模までになっています。



心学という日本独自の心理療法もありますが、あまりおおっぴらにやってないようです。
    • good
    • 0

臨床心理士で、大学の教員です。



臨床系の心理学、すなわち臨床心理学には、普通、次の分野が含まれています。

1.心理療法、カウンセリング
2.心理アセスメント……心理面接、心理検査、行動観察などによる
3.臨床心理学的地域援助……臨床心理学的な方法による学校、企業、行政機関などにおける支援、援助(スクールカウンセリング、子育て支援などなど)

このほかに、もちろん、臨床心理学的な研究の実施による学問の発展への貢献も含まれます。

基礎心理学・応用心理学という区分で言えば、応用心理学の一部と言えます。
これまでの臨床心理学は、基礎心理学とは車の両輪の関係をなすと言われてはきましたが、実際には、両者は別物でした。
つまり、臨床心理学は、長きにわたり「輸入学問」という位置づけやとらえ方が続いていましたし、基礎心理学の知見や理論を必ずしも、そのベースにおいてはいませんでした。
しかし、近年、アメリカ発で”Evidence-based clinical psychology”が主張されるようになり、また、心理療法でも精神分析や来談者中心療法から、行動療法、認知療法など基礎心理学の知見を活かしたものが重視されるようになり、認知心理学、社会心理学、心理測定、発達心理学などの基礎的分野とのコラボレーションが進みつつあります。

以上、簡単に説明しましたが、心理学の学生さんであるならば、概論書なども読んで、自分で調べてみることも大切ですので、この回答を参考に是非ご自分でも学習してください。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!