十二観音ってありますか?
日本霊異記に次のように記されています。
http://ncode.syosetu.com/n7930l/54/
大倭国、平群(へぐり)の郡、鵤(いかるが)村にある、岡本の尼寺に、
12柱の銅でできた観音像がありました。(上記サイトより引用)
岡本の尼寺とは奈良県斑鳩町にある法起寺のことだそうです。
古い文献に記されているということは、十二観音というものがかつてあったのだと思います。
(現在の法起寺には十二観音はありません。
像高20センチメートルの銅造菩薩立像 一体が奈良国立博物館に寄託されているようですが。 )
ウィキペディアには十二観音の記述がありません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%B3%E9%9F%B3% …
質問
(1)十二観音をお祀りしているお寺はありますか。
(2)十二柱の観音さまの種類は何でしょうか。
(3)それとも十二観音というものはもともとないんでしょうか。
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
ANo.3のものです。
>しかしながら、平安末期に創建された三十三間堂という名前は
>三十三観音にちなむものではないか、と思うのですが。
変化観音の信仰が一般化するのは、鎌倉時代に入ってからではないでしょうか。
三十三間堂もお寺の成立は平安時代ですが、建物自体は鎌倉時代(西暦1266年)に建てられたものだそうです。
日本霊異記の成立は西暦800年代前半とされていますから、300年くらいはやいでしょうか。
この回答への補足
知恵袋で質問したところ
秘仏・・・千手観音像(伝馬頭観音)
十一面観音立像
一般公開・・・楊柳観音立像
不空羂索観音立像
聖観音立像
四天王立像(持国天像、増長天像、広目天像、多聞天像)
でシリーズものではない、という回答をいただきました。
回答者さまがおっしゃるとおりで、シリーズものとするのは時代的にあわないようです。
ありがとうございました。
何度も回答ありがとうございます。
三十三間堂を調べてみたら、おっしゃるとおりでした。
よく調べもせずにすいませんでした。
消失する前はどんな建物だったのでしょうか。気になりますね。
あと、大安寺の仏像が気になっています。
天平時代末期のもので、一般公開の仏像7体と秘仏2体があり、大安寺様式と呼ばれているそうなのですが。
一般公開の仏像7体として不空羂索観音立像・楊柳観音の名前があげられていて、変化観音を中心とした7体の像であると記されています。
これはシリーズものの観音さまではないのか、ということです。
七観音は千手(せんじゅ)観音・馬頭(ばとう)観音・十一面観音・聖(しょう)観音・如意輪観音・准胝(じゅんでい)観音・不空羂索(ふくうけんじゃく)観音の七つだそうですね。
この中に楊柳観音はありません。
また変化観音を中心とした7体の像とありますが、すべて観音さまなのかどうか、わかりません。
大変貴重な意見を賜りまして感謝します。
No.4
- 回答日時:
rupapoさんは何をご専攻で拘っておられるのか、ANo.1のkrya1998だが。
十二支(年)は時の運行というか移り変わりでなく、思考と観念のあつ必然の区切りを内部でも一つの十二支の外でもある区切りと契機なんだなぁといろんな民族の哲人がなぜか思いつつ遠き砂浜に打ち上げれれるが如くにいたっただけのことで、その価値的真実性は各個人の突き詰めた思いの中での構成でしょう。
そして十干がその紡ぎ構成、編集主格としてのエージェんトを努めている、客体存在(主格として思い込んでいる)人間存在を造出している基本数でしょう。五体五指五感。
十二観音ってそれぞれ何かを担い努めるものを単に象徴しているのでしょうか。もし存在すれば。
それは十菩薩(肉体存在の求道の精進の方)とは異界関係ではないでしょうか。
面は両側に五面、正面と後方に各一面という配置なんでしょうね。
あの絵は写生だから、どこかであの方が見たのでしょうね。
かも知れません。
人も通常は三千のつかさどり心理面があり、あちろこちらうろつきまわるそうですね。
観音くらいになると、十二ですむのでしょうかね。
存在っていろんな面と引き出しでうまくいきながら、そしてそれに翻弄されながら、いつまでも転生してもエージェントでいくしかないのでしょうかね。
何度も回答をありがとうございます。
十二支(年)十干についてはおっしゃるとおりかもしれません。
気になっているのは十二面観音についてです。
私が知る限り十二面観音というのは存在しないし、ググってみても出てきません。
http://www.narahaku.go.jp/archives/kiyo/01/kiyo- …
上記によると
面数
経典では十一面を作ると規定するものの、四訳とも経文からは本面をいれて十一面とする解釈と本面を入れて十二面とする解釈が成り立つ。
法隆寺像は九面と異例であるが、神福寺、東博像は後補や欠失があって当初の状態は必ずしも明かでないものの、ともに本面を入れて十一面タイプと思われ、聖林寺・道明寺・薬師寺・金剛山寺像は十二面タイプである。(上記より引用)
とあり、聖林寺・道明寺・薬師寺・金剛山寺の十一面観音は本面をいれて十二面、と記されています。
本面をいれて十二面の十一面観音を十二面観音と言っているのだろうか、と思いました。
私が十二観音と申し上げたのは、聖観音・千手観音・十 一面観音・如意輪観音・馬頭観音・准胝観音(天台宗では准胝の代りに不空羂索)を六観音というように、12体セットになった観音様があったのか、という意味です。
>人も通常は三千のつかさどり心理面があり、あちろこちらうろつきまわるそうですね。
観音くらいになると、十二ですむのでしょうかね。
なるほど、そうなんですか。
大変勉強になりました。ありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
曹洞宗の僧侶です。
お寺の中に複数の観音さまの仏像が安置されていたとして、必ずしもそれが各々別の観音さまというわけではありません。たとえば三十三間堂の1001体の観音像などが有名ですが、ひとつのお寺に複数の同じ仏さまの像があることは珍しいことではありません。
信仰の深い施主がそれぞれ自分の信仰する仏や菩薩の像を寄進したり、何かの願掛けのために同じ像を毎年1体づつ奉納したような例はたくさんあります。
ですから「12体の観音さま」というときに、それが常に別々の観音さまのセットというわけではありません。
また各々のお姿が経典に根拠のある場合(十一面観音、千手観音、如意輪観音など)を除き、いわゆる変化観音と呼ばれる観音さま(三十三観音など)の信仰は比較的近世になってから盛んになったもので、平安時代に成立した日本霊異記の記述に、このような例が見られるというのは少し疑問です。
全く同じ観音さまが12体あったとも言い切れませんが、おそらくは「観音さまとして拝まれている銅製の仏像が12体あった」という以上のことではないと思われます。
回答をありがとうございます。
そうですね、別々の観音様でセットではなかったという可能性もありますね。
>変化観音と呼ばれる観音さま(三十三観音など)の信仰は比較的近世になってから盛んになったもので、平安時代に成立した日本霊異記の記述に、このような例が見られるというのは少し疑問です。
具体的にはいつぐらいから盛んになったのでしょうか。
しかしながら、平安末期に創建された三十三間堂という名前は
三十三観音にちなむものではないか、と思うのですが。
No.2
- 回答日時:
少し調べてみました。
法起寺より博物館に寄託されている仏像については、専門家によれば・・・
観音の像容であるが、宝珠を持つゆえか寺では虚空蔵菩薩と呼んでいる。
・・・原容は火中によってかなり損なわれており、細部の表現は明瞭には把握しにくい。
(日本美術全集・白鳳の美術より)
以下推測になります。
法隆寺の百済観音が明治になるまでの長期にわたり虚空蔵菩薩と思われていたという事例もありますので
法起寺においても、観音像を虚空蔵菩薩像として安置していたという事も同様の事としてあった可能性があります。
逆にまた、虚空蔵菩薩像を観音像として祀っていた可能性もあるかもしれません。
こうした見方からすれば、七観音と五大虚空蔵を合わせた十二の尊像を、全て観音像であるとしていた可能性も考えられます。
或いは、最初は六観音であったが、火災により焼失したものと思われて、改めて六観音像を造って祀っていたところ、池の中から古い観音像が発見されたために
元々は十二の観音像があったのだという話になったのかもしれません。
法起寺の近くに池があったので、火災の非常時に仏像を守るために池の中に入れてしまった、という事があったのかもしれません。
滋賀の向源寺の十一面観音像は信者が戦乱から守るために土の中へ埋めて隠したとも伝えられていますが
熱心な信仰を物語る点では、共通性があるかもしれません。
池の中のどこかには観音様の像がきっとあるに違いない、という事から一生懸命探したのかもしれませんね・・・
以上は推測です。
(1)は知りません。
(2)は観音様と虚空蔵尊の見分けがつかないまま祀られていた可能性があるという事です。
(3)はないと思います。
ご参考になさってください。
回答ありがとうございます。
調べてくださったんですか!感激ですwwww
法起寺の観音様は宝珠を持っておられて、寺では虚空蔵菩薩と呼んでいるのですね。
法隆寺の百済観音、すらりとしたお姿が美しい観音様ですね。
その百済観音さまも虚空蔵菩薩だと思われていたんですか。
みほとけの種類がわからない、というケースはよくあるみたいですね。
近くの中宮寺の観音様も弥勒菩薩だとか如意輪観音だとかいわれているようです。
>法起寺においても、観音像を虚空蔵菩薩像として安置していたという事も同様の事としてあった可能性があります。
>逆にまた、虚空蔵菩薩像を観音像として祀っていた可能性もあるかもしれません。
>七観音と五大虚空蔵を合わせた十二の尊像を、全て観音像であるとしていた可能性も考えられます。
うーん、確かにそうですね。
>最初は六観音であったが、火災により焼失したものと思われて、改めて六観音像を造って祀っていたところ、池の中から古い観音像が発見されたために
元々は十二の観音像があったのだという話になったのかもしれません
>火災の非常時に仏像を守るために池の中に入れてしまった
これも面白い推理ですね。
法起寺の三重塔は創建当事のものだそうですが、そのほかには創建当事の建物はないようなので
火災があったのかもしれません。
それに境内には池がありました。
池の側に祭られているのは弁財天とか善女龍王などの女神ですよね。
それに法起寺は尼寺だったそうです。
このあたりからくる伝承なのかも、と思いました。
大変興味深くおもしろい御説で、楽しく読ませていただきました。
No.1
- 回答日時:
チベットにも我が家の近くにも十一面観音はありますね。
江戸期からの講もあります。http://www.geocities.jp/sigosen0401/index.htmlこの方の十二面観音像はもうご存じですね。
http://www.geocities.jp/sigosen0401/suisaiga53.h …
メールアドレスもありますから、お伺いになってみたらいかがでしょう。
いよいよご回答がなければ。
(ご参考に)
12は一年の月数、十二支、64卦、十二使徒など年月の経めぐりではでてきますが、観音ではでてきませんね。
12は3,6,9,12,24っていう、一方の基数ですよね。
五体、五感、五指という5と10はこの地上界での肉体や客体存在の基数ですね。
そして脊柱のごチャクラはこの地上の存在意識ですね。
それにあてがってマハバーラタのバガヴァッド・ギータはパンドゥの五人の王子という五チャクラの教えを比喩的に伝えていますね。
第六感(第六チャクラ)や第七チャクラなんていうのはそれを越える世界の繋がりですね。
十一は十二と十の架け橋。
十二は宇宙と天界の運行ですね。
回答をありがとうございます。
十二面観音ですか。
これはこの方が独自に生み出されたものなのでしょうか。
それとも、十二面観音というものがあるのでしょうか。
ゆうべ仏像の雑誌を繰っていましたら、
超知山三所大権現垂迹図に描かれた十一面観音の写真がありました。
頭の上に十一の小さい面と、一体の阿弥陀如来の化仏がついていました。
ご紹介いただいた十二面観音と同じ様なものでした。
(たぶん中央が阿弥陀如来の化仏)
おそらく中央の阿弥陀如来の化仏は面として数えないのでしょう。
十二面観音の絵では7つの面と一体の阿弥陀如来の化仏が描かれています。
しかし後ろにいくつ面がついているのかがわかりません。
なのではっきりしたことはいえませんが、阿弥陀如来の化仏を面として数えているという可能性はないのでしょうか。
十二は宇宙と天界の運行をあらわしているのですか。
大変参考になりました。
十二といえば薬師如来を取り囲む十二神将も思い出しますね。
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