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人が一般的に対称的な図形やデザインを美しい、きれいと感じるのは、心理学的に見てどのように説明することができるでしょうか?

A 回答 (5件)

 


学問的にはたいへん難しいことだと思います。ここで述べるのは私見です。

個人の発達は、知覚・運動系、思考、感情等について、「均衡」を目指します。均衡というのは、左右の対称性というような狭い意味ではなく、「動的なバランス」で、例えば、子供が二本の足で綺麗に直立し、更に二足歩行できるということは、非常に微妙な感覚運動系の「均衡」の成立が前提になります(これは、生体の広義のホメオスタシスの一部だと云えます)。

空間が左右対称かどうかは、哲学的には超越的問題ですが、経験的には、左右対称空間であると把握して行動がうまく行きます。(左右の対称性が問題になるのは、上下では、対称ではないからです)。このことは少し飛躍した話ですが、鏡像を通して行動・動作して、うまく動作ができるという「均衡」の成立から、空間の左右対称性が存在するだろうことが考えられるのです。

つまり、本来(と言っても、後験的に)空間が左右対称構造を持つので、知覚や運動の空間図式が左右対称として「均衡」するのです。

「美しい」とはどういうことなのかたいへん難しいことで、美学・芸術学の課題になります。しかし、その基本的な基盤の一つに、「快」の感覚・感情があるのは間違いないです。歪んだ絵や、奇妙な色の組み合わせなどが「美しい」と思える場合も、それは、基本的な知覚の均衡の「快」があり、そこからの逸脱の「快」だとも考えられるのです。

例えば、道が左右でランダムにじぐざぐに折れ曲がっていたり、左右の傾斜がでたらめにあると、そこを規則正しく歩行することは困難や当惑を引き起こします。まっすぐな道路よりも、右に左にヴァリエーションがある方が楽しい・美しいというのは、左右均衡がまず成立している上での変化の受け取りで、基本的な左右の均衡がない場合は、不安感や不安定感が起こり、「不快」の方にウェイトが出てきます。

一定の時間間隔で鳴る音や、右と左から、交互に、同じリズムで鳴る音などは、基本的な音楽のテンポやリズムを構成して、「快」を構成するのです。この「快」は「美」の基礎を造っているのです。(視覚における左右の感覚物体の印象強度は、丁度、この左右から聞こえる音にも比喩されるのです)。

私たちは、視覚的にだけ、左右の空間対称性を把握しているのではなく、聴覚的、平衡感覚的、皮膚感覚など、多様な感覚の次元と運動の可能性空間のなかで、空間の左右対称性を確認しているのです。

左右の対称性、上下の下を底辺とする三角形的な印象分布、こういう知覚と運動と思考・感情の空間が、安定した、均衡した世界であり、「不安がなく・不快でない」つまり、「快」であり「基本的な美」であるということです。
 
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対称なものは自然界には余りありません。


それらは、人工的で、抽象的、美といえます。

一方で、樹木などの自然界にあるものは、フラクタル構造を取ることが多いといいます。フラクタルは自己相似的な幾何構造をしており、見た目は複雑です。

しかし、ダビデ像やダビンチの絵画の中には、黄金比がよくみられます。黄金比は、縦と横の比と、横と全体(縦と横の和)の比が同じときにそう呼びます。
これは一種の自己相似的な幾何構造と言えますし、高次の対称性を持つとも考えることができます。

心理学的かどうかは分かりませんが、対称性やフラクタル構造などは数学的な美しさの現れであり、直感的に脳がそこに美しさを見出すのかもしれません。
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対称的な図形を見たとき感じるのは正確には「おちつく」「バランスが取れている」というところではないでしょうか?一まとめにいえば「美しい」ともいえるのですが、どう美しい?と問われれば「バランスがいい」「安定している」と答えるのではないでしょうか。



テトリスみたいに対象じゃない図形を見つければ、それを補完する形を思い浮かべたり探したりしてしまう。道路の白線に沿って歩く、一定のリズムに身をゆだねるなど、人間は秩序や均衡を求めます。なんで秩序や均衡を求めるのか。視覚刺激をパターンで把握している、原理的秩序から応用パターンを推測できるよう、訓練、学習してきた。
究極的には熱力学的に熱いものと冷たいものが混ざると、中間の温度で均衡するというところに行き着くやも知れません。

グラフィックデザイン等で、わざと視点をずらしたりするために対称性をくずすことがあります。通りがかった広告に不意に目を向けたり、関心を持ったり、注意をひくことが出来ます。

お皿に豆が一粒のってたら真中に寄せたくなるだろうし、
本が斜めになってたら真っ直ぐ立てたくなる。
これは性格の問題かもしれませんが、そういう場面で豆を真中に置かない人、本を斜めにしておきたい人は必要性を感じているか、アンバランスさを楽しんでいるという要素があるのではないでしょうか。

一概に対称性だけが美では無いと思いますが、対称性の持つ美は確かに根源的なものが有りますね。
「はずし」も原点の対称性の美ありきですもんね。
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シンメトリ~の法則

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左右バランスのとれたデザインは安定感があり好まれますが、美しいかどうかはデザイン(形、色)次第だと思います。



対称形は自然界に多数あり人が見慣れた形であり、見る人に安心感や信頼感を与える形です。対称形は美を表す一つの方法だといえますが、ピカソの絵に代表されるように非対称の美もあります。
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