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No.3
- 回答日時:
この問題は、トランスを消した等価回路を作る事が期待されています。
理想変圧器ですから、3つの巻線は磁束を共有します。この例では巻き線比は1:1:1ですから、磁束を共有するということは起電力が等しいことを意味します。起電力は巻線の等価直列抵抗を除く純粋なインダクタンス分に発生します。この時(理想変圧器ですから)銅損は無視できる程小さくなくてはいけませんから、巻き数は十分多くなくてはなりません。さもないと電流が流れた時、起電力が等価直列抵抗に加わってしまい、等価インダクタンスに加わる分が減ってしまいます。抵抗は巻数にほぼ比例するのに対してインダクタンスは巻数の2乗に比例するので、巻き数が多い程抵抗分の影響が減るからです。この条件の下では、トランスの巻線のインダクタンスを考慮する必要が無くなります。十分大きなインダクタンスのお陰で無負荷で一次巻線に無駄に流れる電流を無視できるからです。まず、トランスの巻き向きを決めますが、図には巻き向きを表す黒い点がありません。ここでは常識的に3つとも同じ向きだと考えます。そうだとすれば電源Eが図の上を+とする向きであるとき、3つのコイルは全て上が+の向きです。このときI3とI4は負の値となります。I2は-(I1+I3)ですから正負が確定しません。
ここでトランスを取り外し、各巻線のあった場所に上向きの起電力eを置きます。これで最初の等価回路ができましたが、この後このeを消す必要があります。連立方程式を立てて消す事もできますが、それでは等価回路を作れ、という趣旨に合いません。等価回路をつくるからには、式を使わずにグラフィカルに結論を導くべきです。
まず、右の巻き線の回路のeを消します。これは簡単です。左上の巻き線があった場所にZ4を移動するだけです。電圧が同じだから直結できる訳です。従前と同様、Z4の上から流れ出す向きの電流がI4で、I4の極性はEが上向きに正のとき負となります。
左下の巻き線の回路のeを消すにはちょっと工夫が要ります。片側が左上の巻き線と共通になってしまっているからです。
Z2に流れる電流I2は、I1と-I3との差になっていることに注目してください。即ち、Z2にはZ3に流れる分の電流を流さないようにしなくてはなりません。だからZ3は片側を電源Eと矢印I2の接続点、即ち現状のZ3と同じ点に維持し、もう片側はI1の矢印の先につなぎます。この時仮にZ3に極性があるなら極性を反転しなくてはなりませんが、この例では極性は無いのでそのままでOKです。但し、I3の矢印は逆向きになります。以上の操作でトランスを消し、eを消した等価回路が完成します。ここまでできたら数式を用いてeを消した場合と比べてみると良いと思います。慣れて来ると即座に答えが出だせるようになるはずです。
この問題では巻き線比が1:1:1でしたが、そうでない場合には巻き線比に従って起電力が発生すると考えて、その起電力が等しくなるようにZとIを比例計算してから直結すればOKです。
No.2
- 回答日時:
どの辺りの関連式を求めたいのかが分かりませんが、私なりに考察してみた結果を書き込みさせていただきます。
1次側の回路を書き直すと添付画像のようになります。
その為、L1、L2の電圧V1、V2は、
V1 = I1 ・ XL1
V2 = I1 ・ Z2 ・ (Z3 + XL2) / (Z2 + Z3 + XL2)
1次側と2次側との電圧比は、
n2 / n1 = 1 / (1 + 1)
= 1 / 2
2次側の電圧は、
V4 = E ・ 1 / 2
= (V1 + V2) / 2
= I4 ・ Z4
変圧器容量Sは、
S = (V1 + V2) ・ I1
= V4 ・ I4
となろうかと思います。
No.1
- 回答日時:
>複数のコイルが連結して接続してるとまったく手が出ません
どのような視点からの何と等価な等価回路を求めたいのでしょうか?
相互インダクタンスの結合コイルの回路の相互インダクタンス回路の等価回路や、1次側と2次側のある理想トランスの一次側から見た2次側の等価インピーダンスなどの等価回路などと漠然とごっちゃ混ぜにしておられませんか?
ちゃんと理想変成器やどういう等価回路かをよく整理して考えれば、先が見えてくると思います。
とりあえず、
回路図に理想変成器の巻き線の極性が書き込んでありませんので、とりあえず全て図の上側にドット印「・」が打たれていると仮定します。また巻き線端子間の3つの1は巻き線比が1:1:1であるとして考えます。
そして、トランスの各端子間の電圧を1次側の左上、左下、2次側の順にV1,V2,V3として
各ループのキルヒホッフの電圧側と電流側と理想変成器の電圧電流の関係から回路方程式を立てて、V1,V2,V3,I1,I2,I3,I4について連立方程式を解けば次のようになります。
V1= Z4(Z3+2Z2)E/((3*Z3+2*Z2)*Z4+Z3^2),
= V2 = V3,
I1= (Z4+Z3+Z2)E/((3*Z3+2*Z2)*Z4+Z3^2),
I2=-(2Z4+Z3)E/((3*Z3+2*Z2)*Z4+Z3^2),
I3= (Z4-Z2)E/((3*Z3+2*Z2)*Z4+Z3^2),
I4=-(Z3+2Z2)E/((3Z3+2Z2)*Z4+Z3^2)
これらから、たとえば、理想変成器の左上の端子間からトランス側を見た等価インピーダンスZaは V1/I1の比として
Za=Z4(Z3+2Z2)/(Z4+Z3+Z2)
と得られます。
また、理想変成器の左下の端子間からトランス側を見た等価インピーダンスZb は V2/(-I3)の比として求まり
Zb=Z4(Z3+2Z2)/((Z4-Z2)
と得られます。
したがって 理想変成器の1次側回路の等価回路を描いて添付しておきます。
単純な理想トランスの場合と違って、インピーダンスZa,Zbは少し複雑な値になります。
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